来週の注目点:日米の経済指標、米国大統領候補によるTV討論会

米国では、5月コアCPI(消費者物価指数)の減速や弱い経済指標を受けて市場の利下げ期待が高まっています。引き続き景気鈍化やインフレ鎮静化が確認できれば、長期金利の低下と株高を促す展開が予想されます。

米国の経済指標は、25日(火)に6月消費者信頼感指数(コンファレンスボード)、26日(水)に5月新築住宅販売件数、27日(木)に5月耐久財受注、28日(金)に5月個人消費支出(PCE)・所得統計、6月シカゴ購買部協会PMIが発表されます。FRB(米連邦準備理事会)の今後の政策方針を占う上で、PCEコアデフレーターが予想通り減速するか、個人消費の現状などに注目です。

また、27日(木)にはバイデン大統領(民主党)とトランプ前大統領(共和党)がTV討論会に出席します。11月の大統領選を前に両者の支持率は依然拮抗しています。両候補の具体的な政策方針が焦点になりそうです。

日本では、24日(月)に6月日銀金融政策決定会合における主な意見が公表されます。国債購入の具体的な減額計画の発表を7月会合に先送りした日銀の金融政策には不透明感が残されており、日銀会合での議論の動向に注目が集まります。

日本の経済指標は、28日(金)に6月東京都区部消費者物価指数、5月鉱工業生産が発表されます。6月東京都区部コアCPIは前年同月比+2.1%と、5月の同+1.9%から加速すると野村證券では予想します。他方、5月鉱工業生産は前月比+2.0%と、4月の同-0.9%から持ち直すと予想します。

ユーロ圏では、24日(月)にドイツの6月Ifo企業景況感指数が発表されます。ドイツ景気は足元で停滞感が残りつつも、明るさが見えてきています。今後も緩やかな改善が続くのかが焦点です。

(野村證券投資情報部 坪川 一浩)

(注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2024年6月21日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。
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