(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

前日米国で朝方発表された週間新規失業保険申請件数は23.2万件と市場予想とほぼ一致し、継続受給者数は186.3万件と市場予想を下回りました。雇用市場の安定を受け、米株主要3指数は揃って小幅に上昇して取引を開始しました。寄り付き後発表された8月S&Pグローバル製造業PMI速報値は48.0と市場予想を下回りましたが、同サービスPMIは55.2と市場予想を上回りました。また、7月中古住宅販売件数は395万戸と市場予想をわずかに上回りました。米国景気の減速は緩やかと受け止めた市場では過度な景気懸念が和らぎ、10年物国債の利回りは前日比+0.05%の3.85%と上昇しました。長期金利の上昇がハイテク株の重石となりナスダック総合は前日比ー1.67%となり、米株主要3指数は揃って下落しました。

相場の注目点

前日まで3営業日連続して東証プライム市場の売買代金は4兆円を割り込みました。薄商いの中、米国株式市場でのハイテク株安が本日の日経平均株価の重石となり下落しての取引開始となりそうです。また、衆参両院の閉会中審査に日銀の植田和男総裁が出席する予定となっており、発言次第では為替市場での波乱が警戒されています。

本日のイベント

本日、米国では経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の講演が予定されています。9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)における利下げ幅においては0.25%が有力視されていますが、0.50%の観測も燻っています。パウエル議長の発言内容に対する金融市場の反応が注視されています。

(投資情報部 神谷 和男)

(注)データは日本時間2024年8月23日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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