(注)画像はイメージです。
本日の動き
前日、米国で発表された7月のJOLTS(雇用動態調査)求人件数が前月及び市場予想をともに下回ったことで米国景気減速の懸念が強まりました。FRB(米連邦準備理事会)による利下げペースが加速するとの見方から米国金利は低下、外国為替市場で1米ドル=143円台前半まで円高米ドル安が進みました。この流れを受けて、本日の日経平均株価は前日比511円安の36,536円で取引を開始しました。寄り付き後、円高進行が一服したことで急速に下げ幅を縮め、一時は小幅ながら上昇に転じる場面もありました。しかし、日銀の高田審議委員が講演で、日銀の見通しに沿って物価が推移すれば今後も段階的に利上げを進める必要があるとの考えを示したことで、午後に入って為替が再び円高方向に進んだことで半導体関連株や値がさ株のファーストリテイリングが一段安となり、日経平均株価は下げ幅を拡大しました。上昇のきっかけとなる材料も無く、前日比390円安の36,657円で本日の取引を終了しました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
本日、米国で8月ISMサービス業景気指数、8月ADP全米雇用レポート、週間新規失業保険申請件数の発表が予定されています。FRBによる今後の利下げペースを見極める上で、注目されます。
(野村證券投資情報部 秋山 渉)