(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
3日の米国株式市場では、3指数が揃って小幅に反落しました。イランによるミサイル攻撃を受けたイスラエルが報復攻撃に備えて準備を進めていると報じられたことから、中東情勢が一段と悪化するとの懸念が高まりました。NYダウの下げ幅は一時前日比300ドルを超える場面がありました。一方、米9月ISMサービス業景気指数が54.9と市場予想(51.7)を大きく上振れ、8月(51.5)から改善しました。米国経済の底堅さが示されたことは、株式市場の下支えとなりました。
相場の注目点
今週の日本株式市場は、値動きの激しい展開が続いています。9月30日は、自民党総裁選で選出された石破氏の政策は財政再建や金融緩和策の正常化を志向していると受け止められ、ドル円が一時1ドル=141円台を割り込むなど急速な円高が進行し、日経平均株価は今年3番目の下げ幅となる前週末比1,910円安となりました。10月2日には、石破首相が「現在、追加の利上げをするような環境だとは思っていない」と発言したことで、日銀の利上げ姿勢をけん制したとの観測が広がり、ドル円は1ドル=146円台後半へと円安が進行し、3日の日経平均株価の上げ幅は一時1,000円を超える場面がありました。今後の市場の焦点は、解散総選挙です。自民党総裁選直後の日本株の急落は一時的なものに留まりましたが、選挙公約や公認候補者など、石破政権に対する市場の評価が改めて注目されます。
本日のイベント
米国では9月雇用統計が発表されます。FRBのリスクの軸足はインフレから雇用へと移行しており、今後のFRBの利下げペースを占う上で重要です。
(野村證券 投資情報部 澤田 麻希)
(注)データは日本時間2024年10月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。