(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
29日の米国株式市場で、NYダウは反落しました。一方、S&P500指数とナスダック総合指数は続伸しました。ナスダックは約3ヶ月半ぶりに史上最高値を更新しました。好決算を期待した先回りの買いがみられたテクノロジーセクターが上昇をけん引しました。一方、その他のセクターは、決算の結果がやや軟調なものが多かったことや、米国金利の高止まり、原油安などを背景に軟調に推移しました。
相場の注目点
米国株式市場でS&P500指数の史上最高値更新が続く中、日経平均株価はやや上値の重い展開が続いています。しかし、日本の主要企業の業績拡大は続いており、PERやPBRといったバリュエーションに割高感は見られません。一時16倍台まで上昇した日経平均株価の12ヶ月先予想PERは、10月29日の終値時点で14.8倍となっています。為替相場は、10月30日午前8時時点で1米ドル=153円前半と、日銀短観(9月調査)の大企業輸出企業の2024年度想定為替レートの144円96銭より円安水準です。日本企業の自社株買いも9月末時点で10.6兆円と、過去最高であった2023年度通期の9.9兆円を既に上回っています。企業業績や自社株買いの現状は、株式市場のサポート要因になるとみています。
本日のイベント
本日国内では、日立製作所やアドバンテスト、野村総合研究所、東京電力などが決算発表を予定しています。米国では、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズをはじめ、KLAやキャタピラー、スターバックスなどが決算を予定しています。
(野村證券 投資情報部 寺田 絢子)
(注)データは日本時間2024年10月30日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。