(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
11月1日(金)の米国株市場は、雇用統計やISM製造業指数の不調な結果に対して、大手テクノロジー企業の好決算が株価のけん引役となり、主要3指数は揃って上昇しました。日本が休日だった4日(月)は、大統領選挙を翌日に控え、主に個別企業のニュースや決算動向が変動の中心となり、米国株主要3指数は反落しました。2営業日を合わせてみると、米国株主要3指数は小幅高でした。VIX指数は市場の不安定さの境目とされる20を上回っており、神経質な展開が続きます。
相場の注目点
11月1日の取引終了後に発表された、個別企業の決算発表に対する株式市場の反応が注目されます。生成AIに関連する半導体、サーバーなどの需要の強さが確認される一方、中国関連のウエイトの高い企業の業績は、不振が目立ちました。通期業績の上方修正や自社株買いを発表した企業の株価動向が注目されます。また、本日から日本株市場は取引時間が30分延長されます。引け直前の15時25分から15時30分に、売買は成立させずに注文を受け付けて終了時点で注文を突き合わせる、クロージング・オークション制度が導入されます。引け間際の株価変動の抑制に寄与するかが注目されます。
本日のイベント
取引時間終了後を中心に、主要企業の決算発表が相次ぎます。昨日11月4日から米国では取引時間が冬時間に移行しています。5日は大統領・上下院議会選挙があります。日本時間6日午前8時から早い州で開票が開始されます。選挙結果がすぐに判明しない可能性もあり、その場合、政治の不透明さは株式市場のボラティリティー(変動率)を高める可能性があり、注意が必要です。
(野村證券 投資情報部 小髙 貴久)
(注)データは日本時間2024年11月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。