(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
29日の米国株式市場で、主要3指数は下落しました。FOMCでは、市場の予想通り政策金利は据え置かれたものの、声明文から「インフレが目標に向けて進展している」との文言が削除されました。ややタカ派な内容と市場では受け止められ、米国10年債利回りが上昇し、主要指数を押し下げました。その後、パウエルFRB議長が記者会見において、過去2年間でインフレは目標の2%にまで向け大きく前進したとコメントしたこともあり、終盤は下げ幅を縮小する動きとなりました。
相場の注目点
日米ともに決算発表が本格化しています。米国市場29日の引け後には、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、テスラといった大手テクノロジー企業が決算を発表しています。マイクロソフトはクラウド事業の成長が鈍化したことが嫌気され、時間外でやや下落しています(日本時間30日午前8時時点)。メタ・プラットフォームズはネット広告が好調を維持し、テスラは米国のEV販売が好調に推移し、両企業とも時間外で株価は上昇しています。個別に騰落はあるものの、現時点で市場の見方から大きく乖離する結果とはなりませんでした。本日は、アップル、インテルなどの決算発表が注目されます。
本日のイベント
日米ともに企業決算の発表が相次ぎます。そのほか、日本では氷見野日銀副総裁の講演が予定されており、1月の金融政策決定会合後の市場の反応に対する発言が注目されます。米国では、2024年10-12月期実質GDP速報値が発表されるほか、12月の中古住宅販売仮契約や週間新規失業保険申請件数などの発表が予定されています。
(野村證券 投資情報部 大坂 隼矢)
(注)データは日本時間2025年1月30日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。