(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

30日の米国株式市場で主要3指数は揃って上昇しました。前日引け後に好決算を発表したIBMが、前日比+12.96%と大幅上昇した他、前日の決算発表でAI開発への投資拡大方針を示したメタ・プラットフォームズが上昇し、他のハイテク関連株にも買いが波及しました。一方、トランプ大統領がカナダとメキシコに対して25%の関税を課す考えを改めて示したと報じられたことなどが重石となり、NYダウの上値は抑えられました。

30日引け後に、アップルが2024年10-12月期決算を発表しています。売上高、1株当たり利益が市場予想を上回りました。時間外取引で株価は上昇しています(日本時間31日午前7時40分時点)。

相場の注目点

今週の日経平均株価は、中国の生成AI開発に関連する報道を受け、半導体関連株を中心に軟調に推移しています。現時点で、米国の大手テクノロジー企業などからは、生成AIへの投資が激減するとの見方や意見はほとんど聞かれていないようです。関連報道の織り込みが進めば、市場の焦点はピークを迎える日本企業の決算発表に移るとみられます。来週は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(4日)やトヨタ自動車(5日)など時価総額の大きい企業の決算発表が予定されており、その動向が注目されます。

本日のイベント

企業決算発表に加えて、寄り前に発表される日本の12月鉱工業生産が注目されます。自動車を中心とした輸送用機器の生産回復を示すか否かで、今後の景気動向だけでなく企業業績の見通しにも影響を与えることが予想されます。

(野村證券 投資情報部 澤田 麻希)

(注)データは日本時間2025年1月31日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

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