
来週の注目点:米国経済指標、日米金融当局者発言、中国貿易統計
株式市場の支えになってきた堅調な米国景気は、足元で1月小売売上高が下振れするなど、減速感が見え始めています。トランプ政権の関税引き上げが企業のサプライチェーンの混乱やインフレ再燃につながるとの懸念や、政府の支出・雇用の削減への懸念が高まる中、企業や消費者の景況感が悪化していることが一因です。トランプ政権の政策が次第に実行に移される中で、この先の消費や雇用など実体経済の悪化につながるか、注目です。
米経済指標では、3月3日(月)に2月ISM製造業景気指数、5日(水)に2月ISMサービス業景気指数、2月ADP全米雇用レポート、7日(金)に2月雇用統計が発表され、景況感や雇用の現状が確認できます。
米金融政策では、18日(火)-19日(水)にFOMCを控え、今週はFRBがブラックアウト(金融政策に関する公式コメントを自粛する)期間入りする前の最後の機会となります。市場では金融政策の手がかりやFOMCの物価・経済見通しへのヒントを求めてFRB高官の発言、5日(水)の地区連銀経済報告(ベージュブック)が注目されそうです。

日本では、5日(水)に内田日銀副総裁の発言機会が予定されています。足元の円高ドル安の背景には日銀の利上げ継続への市場の期待があるため、発言内容が市場で材料視される可能性があります。

ユーロ圏では6日(木)にECBの金融政策理事会が開催されます。3月理事会での利下げがほぼ既定路線のため、今後の政策スタンスに注目です。経済指標では、3日(月)にユーロ圏の2月消費者物価指数(HICP)や、6日(木)にユーロ圏の1月小売売上高が公表されます。
中国では、1日(土)に2月政府版PMI、7日(金)に1-2月貿易統計が発表されます。2月4日(火)に発動された米国の追加関税の影響が懸念されます。

(野村證券投資情報部 坪川 一浩)
(注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2025年2月28日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。
(注2)画像はイメージです。
(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成