
(注)画像はイメージです。
本日の動き
10日、トランプ政権は中国に対する輸入関税率が145%になると公表し、米中対立が更に深刻化するとの懸念から、米国主要株価指数は大幅反落、為替も日本時間10日15:30の1米ドル=146円台から11日朝方は一時142円台へと円高が進みました。11日の日経平均株価は寄り付きから大幅反落し、9:45に本日の最安値となる前日比1,982円安の32,626円を記録しました。ベトナム政府が中国製品の米国向け迂回輸出を取り締まるとの報道から、米中対立の根深さが示され、株式市場の重石となりました。一方、市場の不安心理が強い中で下げ過ぎとの見方もあり、日中の最安値を記録した後は徐々に下げ幅を日通しで縮め、日経平均株価の終値は前日比1,023円安の33,585円となりました。他方、東証グロース250指数が2営業日続伸となるなど、トランプ関税と距離のある内需や小型株の一角は堅調さを示し、個別では、10日に好調な決算を発表したベイカレントが前日比+12.49%の大幅上昇となりました。ウエルシアHDとツルハHDが統合を2年前倒しで進めるとの報道をきっかけに、株価は各前日比+7.38%、同+4.80%となりました。
本日の市場動向


ランキング

本日のチャート


(注) データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。
(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
11日は米国で3月生産者物価指数、4月ミシガン大学消費者マインド指数が発表されます。また、JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレーなど、大手米銀の決算発表があり、米国決算シーズンが開始となります。
(野村證券投資情報部 小髙 貴久)