
(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
21日の米国株式市場で主要3指数は揃って下落しました。トランプ大統領が21日、自身のSNSで「多くの人がFRBの予防的利下げを求めている」と投稿しました。前週には、パウエルFRB議長の解任を検討していると報じられていたこともあり、FRBの独立性を巡る懸念が継続し、市場のリスク回避姿勢が強まりました。NYダウの下落幅は、前営業日比1,300ドルを超える場面もありました。
相場の注目点
為替市場では、ドル円相場は1ドル=141円台を割り込み、約7ヶ月ぶりの水準へと円高が進行しています。トランプ大統領がFRBに対する批判を継続していることを受け、主要通貨に対してドル売りの展開となっています。赤沢経済財政相は、17日に行われた第1回日米閣僚級会議後の会見で、「為替については、ベッセント財務長官と加藤財務相との間で議論することになっている」と発言しています。ドル円相場の動向を見極める上で重要な日米財務相会談は、24日に行われる方向で最終調整と報じられています。今週は、日米財務相会談に対する報道なども市場の焦点の一つとなりそうです。
本日のイベント
本日は、IMFの世界経済見通しが公表されます。米国では、ジェファーソン副議長を筆頭に多くのFRB高官の講演が予定されています。また、電気自動車大手のテスラが2025年1-3月期の決算を発表します。イーロン・マスクCEOの政府効率化省における強硬な手法やその他の政治的な発言に対する反発から、世界各地で不買運動やテスラ車への嫌がらせなどが報じられています。テスラ車の販売状況や業績への影響が注目されます。
(野村證券 投資情報部 澤田 麻希)


(注)データは日本時間2025年4月22日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。