(注)画像はイメージです。

海外市場の振り返り

22日の米国株式市場で、主要3指数はそろって下落しました。前日に発表されたネットフリックスやテキサス・インスツルメンツの2025年7-9月期決算の内容が振るわず、株価が大きく下落し、ハイテク株などに売りが広がりました。また、トランプ政権が中国のレアアースの輸出規制への対抗措置として、米国製ソフトウエアを搭載した中国向け製品の輸出規制を検討していると報じられ、米中貿易摩擦問題の激化に対する警戒感や、サブプライム自動車ローン事業者のプリマレンド・キャピタル・パートナーズが破産申請を行ったことも相場の重石となりました。

相場の注目点

今週末あたりから日本の25年7-9月期決算発表が本格化します。日米関税交渉は市場の想定より早期にまとまり、他国に比べて低い関税率で合意に至ったことは企業業績にポジティブな影響を与える可能性があります。一方、最近の株価上昇を受けて過熱感が強まっており、投資家の企業業績に対する見方は厳しくなっている可能性があります。発表数字が市場予想を大きく上回らなければ、ネガティブな反応が示されるおそれがあります。また、米中貿易摩擦問題を巡るトランプ大統領の予測不能な発言など、不測の事態にも引き続き警戒が必要です。

本日、日本で9月全国スーパーマーケット売上高が発表されます。米国ではフォード・モーターやハネウェル・インターナショナル、インテルなどが25年7-9月期決算を発表する予定です。一方、中国では10月20-23日の日程で、中国共産党の重要会議である第20期中央委員会第4回全体会議(四中全会)が開催されています。最終日である本日は、26-30年の経済政策の方向性を示す第15次5ヶ年計画の骨子を含めたコミュニケ(声明)が発表される見通しです。

(野村證券 投資情報部 岡本 佳佑)

注)データは日本時間2025年10月23日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。

ご投資にあたっての注意点