
(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
24日の米国市場では主要3指数が揃って反発し、史上最高値を更新しました。発表が延期されていた9月CPIが市場予想を下回る伸びにとどまったことから、利下げ観測が高まる一方、10月の企業活動を示す総合PMIが予想に反して改善し、今年2番目の高水準となったことを好感したようです。米国債はCPIを好感して買われるもPMI発表後は下落、為替市場では米ドルは対円で一時153円台まで上昇しました。米国債、米ドルの動向に比べて、米国株はやや良いとこ取りの感が強く、過熱感に対する警戒感も根強いようです。
相場の注目点
今週は注目度の高いイベントが目白押しです。金融政策面では28~29日には米国でFOMC、29~30日には日銀の金融政策決定会合、30日にはECBの金融政策理事会が開催されます。市場では、FRBは2会合連続となる0.25%ポイントの利下げが予想される一方、日銀、ECBに関しては金利据え置きの見方が優勢です。
国際政治面では、10月31日~11月1日にAPEC首脳会議が開催されるうえ、28日には日米首脳会談、30日には米中首脳会談が開催される見込みです。日米首脳会談ではロシアからのエネルギー輸入規制の強化、防衛費に拡大などが注目点です。高市首相の外交手腕も注目されます。最も注目度の高い米中首脳会談では、米中関係の緊張緩和につながる話し合いとなるかが注目されます。この点で一定の成果が確認できれば、株式市場にとっては一段の追い風となりそうです。
今週から、米国に続いて日本でも25年7-9月期の決算発表が本格化します。今回の決算シーズンでは、実績だけではなく、2025年度通期の会社見通しの変更が注目されます。
(野村證券 投資情報部 尾畑 秀一)


注)データは日本時間2025年10月27日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。