
※画像はイメージです。
※2025年11月13日(木)引け後の情報に基づき作成しています。
日経平均再調整の場合、25日線などで下げ止まるか注目
今週の日経平均株価は、好決算に加え、円安進行も追い風となり、5万円台で堅調に推移しました。
チャートを見ながら11月の動きを振り返ってみましょう。日経平均は11月4日高値(52,636円)形成後に一時大幅に調整しました。短期的な過熱感が下落要因の一つで、25日移動平均線からの乖離率は10月31日に一時8.93%に達していました。ただし、11月13日時点で株価は落ち着きを取り戻しています 。
図1:日経平均株価:日足

(注1)直近値は2025年11月13日。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
今後の注目点は、11月4日の史上最高値(図1‑①:52,636円)を上抜けできるかどうかです。上抜けが確認されれば上昇再開のサインと見なせます。
逆に再調整となった場合は、これまで何度も下支えになってきた25日移動平均線(図2‑②:11月13日時点49,731円)や11月5日安値(図2‑③:49,073円)で下げ止まるかが重要です。これらを明確に下回ると、今年4月以降の上昇に対する本格的な調整局面入りの可能性が高まるため警戒が必要です。
図2:日経平均株価:日足

(注1)直近値は2025年11月13日。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)
【特集】ドル円相場 2024年7月以降の下降トレンドライン上抜け
今回の特集は2025年4月から大幅に円安・ドル高が進んだドル円相場です。ドルは対円で10月に1年の平均的な売買コストを示す52週移動平均線(11月12日:149.37円)を明確に上抜け、11月に入ってからは2024年7月以降の下降トレンドラインも上抜けました。
ドル円相場:週足(2020年7月~)

(注1)直近値は2025年11月12日。数値は日銀公表値で東京市場、取引時間中のものです。
(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本銀行より野村證券投資情報部作成
これまで2024年7月高値以降の調整局面では「下落トレンド」を想定していましたが、下降トレンドラインの上抜けにより日柄調整をこなしながら「横ばいトレンド」に移行する可能性が高まっています。仮に再度調整が入っても、節目となる保ち合い下限付近の約140円前後で下げ止まる公算が大きくなりました。
一方で、トレンドライン上抜け後の上昇の勢いはまだ強くありません。今後明確に上放れになるかが注目点です。上放れが確認された場合の上値目安は、2025年1月高値(158.45円)や2024年7月高値(161.94円)です。
(野村證券投資情報部 岩本 竜太郎)