ドル円想定レンジ:1ドル==104.50~106.50円

 ドル円相場は先週一時106円22銭と昨年9月以来の水準まで上昇した。英国及び米国を中心に新型コロナワクチン接種が進展し、主要国の経済指標も底堅さを見せている。世界的に新規感染者数のピークアウトも明確となり、世界経済の失速リスクは大きく後退している。こうした中、米国ではバイデン政権下の財政政策規模の拡大期待が強まっており、米国長期金利には上昇圧力が強まっている。米国ではFRBが緩和解除に慎重姿勢を維持していることからインフレ期待も上昇、実質金利の上昇は限定的に留まっているが、それでも米実質金利低下に起因した円高ドル安圧力は徐々に低下していよう。

 年前半のドル円相場は103-106円が基本レンジとの見方に変更はないが、目先は105円台を中心とした堅調な推移が予想される。FRBの景気回復を重視する姿勢に変化がなければ、市場のリスク心理は支えられやすく、ユーロ円など主要クロス円相場が上昇しやすい環境も続きそうだ。

※2021年2月22日発行「国際金融為替ウィークリー」より一部抜粋
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