
今年最大の政治イベントである米国中間選挙が近づいています。中間選挙を節目としたNYダウの動きについて注目してみましょう。
米国大統領選挙は4年おきに実施され、投開票日は11月最初の月曜日の翌日と決められています。中間選挙は、大統領選挙の間の中間の年に実施される上下両院選挙のことで、大統領に対する国民の中間評定と位置付けられます。
下のグラフは、1970年以降の13回の中間選挙日から2年後の大統領選挙日までのNYダウの値動きの平均です。中間選挙後から平均すると概ね良好なパフォーマンスであるのがわかります。

次に下の表は、1970年以降の米国中間選挙日と大統領選挙日のNYダウ終値と株価騰落率を一覧にしたものです。1970年以降、ニクソン大統領から前職のトランプ大統領までの合計13回の騰落率を見ると、リーマンショックなどで大幅下落となった2008年を含めても、平均で+20.3%と高いパフォーマンスを示しています。

特に1期目の中間選挙以降のパフォーマンスが高いのは、2年後の大統領選挙の再選に向けて、景気対策等の政策が打ち出されることへの期待感が広がりやすいことが要因と考えられます。米国株にとって心強いデータと言えるでしょう。
(野村證券投資情報部 東 英憲/岩本 竜太郎)