ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を、一定の金額(定額)で定期的に買い続ける投資方法です。投資のタイミングを「分散」するので、購入単価を平準化する効果があります。

 この方法は、一定数量(定量)ずつ購入する方法と比べると、価格の安い時には多い量を、高い時には少ない量を自動的に購入するので、平均買付コストを低く抑える効果が期待できます。

ドルコスト平均法のシミュレーション

 金融商品の変わりに毎日値段が変わるりんごを購入することにします。

 購入タイミング分散の効果:りんご400円分を「一括」と「分散」で購入して比較します。

(注)価格が一方向に上がるとすれば、安い時に一括で購入した方が良い結果になります。また、価格の上昇が続いた後に元の水準まで戻った場合、ドルコスト平均法の場合は損失になります。

 一括購入では1日目の50円で8個購入、分散して購入では4日間で合計9個購入となり、分散して購入した方が「多く」購入できました。また、分けて購入したため、購入単価が平準化されています。

 定額購入の効果:りんごを「定量」と「定額」で購入して比較します。

 定額購入の方が定量購入より、支払った金額は「少なく」、買った個数は「多く」、平均購入価格も「低く」なりました。

(注)ドルコスト平均法は将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。局面によっては(例えば価格が長期にわたって下降トレンドをたどるなど)、投資成果が期待できない場合があります。上記は定額購入の一例であり、実際の値動き等を示すものではありません。
(出所)野村證券ファイナンシャル・ウェルビーイング室作成

(野村證券ファイナンシャル・ウェルビーイング室 谷 晶子)

ご投資にあたっての注意点