ここ数年、株式市場では米国が注目を集めてきました。米国企業の急成長や大きなチャレンジがニュースに取り上げられることが多く、その影響力の大きさからも、米国の株式市場の動向が注目されるのも当然かもしれません。一方で、日本企業は米国企業と比較すると話題性が乏しいイメージがあります。しかし、実は、日本企業は着実に利益を上げており、資産も着実に積み上がっています。

上図は、日経平均株価と日経平均採用銘柄の経常利益の推移です。経常利益は2007年を100として指数化して表しています。急拡大はしていませんが、足元では過去最高を更新しています。「景気が良かった」と言われる過去のどの時代よりも大幅に稼げている様子がわかります。また、日経平均の動きも利益の拡大に応じて上昇しているのが見て取れます。

上図は、日経平均と日経平均採用銘柄の純資産の推移です。日本企業が、利益を内部留保として積み上げてきている様子がわかります。今後もありえる様々な危機に耐えうる強靭な財務体質を維持しているのではないでしょうか?日本企業には海外で活躍する企業も数多く存在します。足元の円安を最大限に活用して順調に伸びていく可能性もあります。日本株は、十分、注目に値するのではないでしょうか?

(野村證券投資情報部 東 英憲 / 磯崎 博志)

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