明確な理論や根拠があるわけではありませんが当たっているかもしれないとされる相場の経験則を「アノマリー」といいます。「5月に売り逃げろ(Sell in May and go away)」など有名ですが、今回は「彼岸底」を紹介します。「春分の日」を中日として前後3日間、合わせて7日間が「お彼岸」の期間です。彼岸底は、3月のお彼岸の時期に株式市場が底値を付ける傾向があるというアノマリーです。なお、2023年の春分の日は3月21日でした。


上の図では、日経平均株価の1年間の値動きを、2023年と過去20年、10年、5年の平均値で示しています。過去の値動きを見ると、3月から4月にかけて、お彼岸の前後で株価が底値を付けていることがわかります。

上の図は、過去20年の東証マザーズ指数と日経平均株価の平均を各年初を100として指数化したものです。「彼岸底」後には、日経平均株価と比較すると、東証マザーズ指数、つまり、中小型株のパフォーマンスが相対的に良好となる傾向もみられます。

(野村證券投資情報部 東 英憲、大坂 隼矢)

筆者紹介:営業歴30年の投資情報部長、東英憲の「個人投資家」目線

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