このたびゴールデン・ウィーク企画として、TOPIX500採用銘柄のうち、年初来騰落率上位銘柄をチャート分析しました。

【年初来騰落率】上位銘柄ランキング

(注)対象はTOPIX500採用銘柄。騰落率は、2022年12月末値と2023年3月末値の比較で算出。
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成

本日は3月末時点で上昇率第1位の神戸製鋼所(5406)です。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。

主要移動平均線は上向き

当社は、日本有数の鉄鋼メーカーで、鉄鋼、非鉄、機械を三本柱としています。

(図1)当社の株価は、2022年1月に安値をつけた後戻し基調が続きましたが、今年2月に大陽線を連ねながら大幅上昇し、2021年5月の戻り高値(928円)を奪回しました。

その後3月に高値1,122円を付けた後は上昇一服の動きとなっていますが、主要移動平均線は全て上向きとなっています。この先急騰の反動をこなしながら、2020年3月~2021年5月の上昇幅を2022年安値にあてはめたN計算値(1,176円)や、2021年5月以降の下落幅を倍返ししたV計算値(1,325円)に向けてさらなる上値を目指す動きが期待されます。

押しのメドとしてはまず900円処が挙げられる

(図2)ただ目先は、今年に入ってからの急上昇の反動から値固めの展開が考えられます。押しを入れる場合のメドとしては、まず上向きの13週移動平均線(4月24日:961円)や2022年1月以降の上昇幅に対する1/3押し水準(925円)など、多くのフシが集まる900円前後の水準が挙げられます。

(注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2023年4月24日。 図中の「〇週線」 とは移動平均線を指す。  (注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがある。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 
(出所)東京証券取引所より野村證券投資情報部作成

この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。

ご投資にあたっての注意点