特集
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10/08 16:03
【野村の夕解説】軟調な外国株式市場の流れを受けて、日経平均は反落(10/8)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日、米国では目立った経済指標の発表はありませんでした。しかし、前週末発表の9月雇用統計で確認された米国景気の力強さを背景に、FRB(米連邦準備理事会)による大幅利下げ観測が後退したことで、米10年国債利回りが上昇し、2ヶ月ぶりに4%を上回りました。金利上昇を受けて、米国株式市場では主要3指数が揃って下落しました。米国株安の流れを引き継いで、本日の日経平均株価は前日比311円安の39,021円で取引を開始しました。中国政府による追加財政政策への期待の剥落から、中国上海総合指数が寄り付きからの上げ幅を急速に縮めたほか、香港ハンセン指数が大幅下落しました。これを受けて、売上高構成比に占める中国の割合が大きい東京エレクトロンやファナックが下げ幅を拡げ、日経平均株価は一段安しました。結局前日比395円安の38,937円で本日の取引を終えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 明日、石破首相が衆議院解散を宣言する予定です。石破政権の掲げる公約や選挙体制への市場からの評価に注目が集まります。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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10/08 08:47
【野村の朝解説】長期金利上昇を受け米国株は反落(10/8)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 7日の米国株式市場で、主要3指数は反落しました。4日に発表された強い米9月雇用統計が物価の面で意識され、また、中東情勢の緊張継続により原油価格が上昇したことで、インフレ率が高止まりするとの見方が広がりました。米10年国債が約2ヶ月ぶりに4%台に上昇したことや、11月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ確率が若干ながら低下するなど金融政策がよりタカ派化するとの懸念、10日の9月CPI(消費者物価指数)の発表を控えたリスク回避的な動きなどが株式市場にとって重石となったと考えられます。S&P500の11業種では、エネルギーが上昇した一方、その他の10業種は下落しました。 相場の注目点 米国では今週から2024年7-9月期の決算発表が本格化します。業績成長が株価の上昇を主導する、いわゆる業績相場が継続できるかが注目されます。大手企業では、8日に飲料・スナック大手のペプシコ、10日にデルタ航空、11日に金融のJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、ブラックロックなどの発表が予定されています。また、10月後半以降には、米テクノロジー大手企業の決算発表が控えています。 JPモルガン・チェースの決算では、①純金利収益、②カードローンの貸倒率、などの実績と見通しが注目されます。米国では雇用を中心とした景気の減速などを受け、9月のFOMCで0.5%ポイントの利下げが行われました。金利低下局面でも金融機関が高水準の純金利収益を確保できるか、また、物価が高止まりし、雇用が悪化する環境下で借り入れによる消費が継続できるか、についての示唆が注目されます。 (野村證券 投資情報部 竹綱 宏行) (注)データは日本時間2024年10月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/07 19:00
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(10月第1週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2024年10月第1週(2024年9月27日~10月4日) 2024年9月月間(2024年8月30日~9月30日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年10月4日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年10月4日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2024年10月第1週(2024年9月27日~10月4日) 2024年9月月間(2024年8月30日~9月30日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年10月4日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年10月4日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2024年10月4日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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10/07 15:57
【野村の夕解説】米国雇用の力強さを受け、日経平均株価は大幅続伸 (10/7)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 4日(金)に9月米国雇用統計が発表され、雇用の力強さが示されました。米国株式市場では、主要3指数は揃って上昇し、次回11月FOMC(米連邦公開市場委員会)での0.5%ポイントの利下げ観測が後退したことで、米国10年国債の利回りが上昇(価格は下落)しました。外国為替市場では、本日朝9時ごろ1米ドル=148円60銭前後と、前週末17時時点と比べ2円以上円安米ドル高に推移しました。 日経平均株価は前週末比604円高の39,239円と大幅続伸で始まりました。米国金利上昇を受け日本の長期金利も上昇したことで、業種別では利ざやや運用収益の改善が期待される銀行や保険の株価が上昇しました。中国の景気刺激策を受け、日本株の取引き時間中は香港株式市場も続伸して推移したことも投資家心理を下支えしました。大引けは前週末比697円高の39,332円となり、3営業日続伸となりました。またTOPIXでは、総裁選のあった27日の高値を一時越えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 日本では8日(火)に8月の毎月勤労統計、10日(木)に生活意識に関するアンケート調査が発表されます。日銀が引き締め姿勢を維持できるかを占ううえで、賃金及び物価の基調に注目です。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
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10/07 08:25
【野村の朝解説】強い雇用統計受けNYダウ最高値(10/7)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 米国の9月非農業部門雇用者数は前月比25.4万人増と市場予想の上限を上回り、失業率は4.1%と2ヶ月連続で低下、時間当たり賃金は前月比+0.4%と市場予想(同+0.3%)を上回りました。強い雇用統計を受けて、米国株式市場では主要3指数が揃って上昇しています。市場では次回11月FOMC(米連邦公開市場委員会)での0.5%ポイントの利下げ観測が後退し、米国債は短期債を中心に金利が大幅に上昇、雇用統計発表前に1ドル=146円台半ばで推移していたドル円相場は、一時149円台まで円安ドル高が進行しました。本日は、米国での株高・円安を受けて、日経平均が自民党総裁選後の下落分を取り戻すことが期待されます。 相場の注目点 米国では今週から24年7-9月期の決算発表が本格化、11月5日には大統領・議会選挙の投開票日と次回FOMC(11月6-7日)までに重要イベントが控えています。現時点で大統領候補の支持率は拮抗している一方で、議会選挙は上院、下院ともに共和党が優勢な模様です。このため、トランプ氏への支持が上昇すれば、市場は「レッドウェーブ(大統領選はトランプ氏が勝利し、上院・下院とも共和党が過半数を獲得)」を織り込み始め、ドル、米国株は上昇、金利も高止まりとなる可能性があります。日銀の金融政策決定会合は10月30-31日に開催されます。今回も金融政策の据え置きが予想されています。10月下旬には連合が25年春闘の基本構想を発表、主要企業も個別に春闘に向けた方針を発表する見込みです。物価と賃金の好循環の継続が日銀の利上げ継続の必要条件です。景気回復の持続力を図る上では、賃上げ率以上にインフレを上回るベア(ベースアップ)への機運が確認できるかが重要です。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年10月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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10/06 09:00
【動画 3分チャート塾】シーズンⅠ:第7回 チャート分析 実践編:底入れパターン
「動画 3分チャート塾」は、株価チャートの見方を学びたい初心者から中級者の方向けの動画シリーズです。 今回は、2つの個別株チャートを用いて、包み線やダブルボトムによる実際の底入れの様子を紹介しています。 シーズン I:意外と知らないローソク足(全8回)ローソク足の基本の読み方や中長期的な相場の捉え方などについてわかりやすく解説していきます。シーズンII:相場の見方の強い味方、移動平均線(全9回)移動平均線の基礎や活用法についてわかりやすく解説していきます。シーズンIII:上値、下値のメドを探ろう(全10回)上値、下値メドの探り方についてわかりやすく解説していきます。シーズンIV:相場の過熱感を測るには?(全9回)オシレーター系指標についてわかりやすく解説していきます。シーズンV:トレンドラインを引いてみよう(全9回)トレンドラインについてわかりやすく解説していきます。 ご投資にあたっての注意点
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10/05 19:00
【来週の米国株】地政学的リスクとの向き合い方/7-9月期決算発表スタート、初週の銘柄は?(10/5)
※執筆時点 日本時間4日(金)12:00 今週:株価は一進一退 ※9月27日(金)- 10月3日(木)4営業日の騰落 地政学的リスクが株価を下押し、中長期の観点で投資を 1日(火)に、イランがイスラエル本土へのミサイル攻撃を行ったことが市場のリスクオフムードを高めました。今後も、中東情勢が緊迫化する局面でこうした市場の反応が続くと見られます。しかし、地政学的リスクは予測することが極めて難しく、過去、リスクが高まった局面で資産を売却した場合、リスク後退時の株価反発の機会を取り逃がし、売買を行わなかった場合に比べパフォーマンスが劣後しやすいことが知られています。中長期の観点では株価の変動率の高まりはしばしば起こることと割り切り、投資のスタンスを変えないことが重要と考えます。 今回のイランとイスラエルの攻撃の応酬は、今年4月と同じパターンを辿るとと予想され、全面戦争に進展しないものと考えられます。イランがイスラエルへの攻撃を続ければ、イスラエルと安全保障協定を結ぶ米国による経済制裁が強化され、ただでさえ苦境にあるイランの経済が更に悪化し、国内からの不満が高まることとなるでしょう。今年7月に行われた大統領選挙では欧米との対話を重視する改革派のペゼシュキアン氏が当選しています。現体制への批判が高まり、国内情勢が混沌するリスクがあります。一方、イスラエルは米国の支持があるとは言え、国内でも現政権に対する批判が強く、かつ国連も含めて世界からの批判を強めることとなり、リスクは相当大きいものと考えられます。また、バイデン大統領は11月5日の大統領選挙を前にして、事態の更なる悪化は望まないでしょう。 サービス主導で景気堅調も、雇用に不透明感 経済指標に目を向けると、市場の関心が高い9月ISM景気指数は、製造業が47.2(市場予想は47.5)と軟調だった一方、サービス業が54.9(市場予想は51.7)と堅調でした。米景気をサービス業が支える構図が改めて確認されました。 雇用に関しては、ISM景気指数の雇用指数は製造業、サービス業がともに前月比低下した一方、9月ADP雇用統計や週間の失業保険申請者件数(9月28日の週)は市場予想を上回りました。週末の雇用統計に向けて不透明感が残る内容でした(執筆時点の日本時間4日(金)12:00時点では9月雇用統計は未発表)。 「物価と雇用のバランス」の舵取りに注視 金融政策を判断するための物価と雇用の2つの判断指標 雇用と物価に特に注目が集まる理由は、米国の中央銀行であるFRB(米連邦準備理事会)には、「物価の安定」と「雇用の最大化」という2つの使命(Dual Mandate)が課されているからです。現在の米国の経済・金融環境をみると、インフレ抑制に向けた2022年3月以降の利上げが功を奏し、2%の物価目標を上回ったインフレ率がピークアウトし、順調に減速するディスインフレ(物価上昇の鈍化)にあります。一方、失業率は小幅に上昇しており、FRBのパウエル議長も雇用環境の更なる悪化は歓迎しないとの意見を表明しています。現在のFRBのスタンスはインフレよりも雇用に軸足を置いた金融政策となっています。今後は、景気の軟着陸に向けて、高い水準にある政策金利を適度なペースで引き下げて行くことになるでしょう。 来週:金融政策の見極め+決算発表シーズンへ 注目される米国の次回FOMC(米連邦公開市場委員会)は、11月5日(火)の米大統領選挙直後の6日(水)~7日(木)に開催されます。市場ではそれまでの間、大統領・議会選挙の行方と利下げ幅の判断に影響を与えうる各種要因を消化しながらの展開が続くことが予想されます。 ①9日(水)のFOMC議事要旨 今週に関しては9日(水)の9月FOMC議事要旨が注目されます。大幅利下げを決定した背景や、今後の利下げに関するFRB内の考え方を改めて確認する手がかりになることが期待されます。 ②週後半には月次のインフレ指標 10日(木)の9月消費者物価指数、11日(金)の9月生産者物価指数も注目されます。8月分までは総じてディスインフレを示す指標が続いていましたが、利下げによって先送りとなっていた需要が戻りインフレが再燃するリスクには目配りが必要です。当月指標への影響は軽微ながら今後は、米東海岸港湾でのストライキや、ハリケーン「ヘレン」の影響や、中東情勢の緊迫化を受けて、徐々に上昇している原油などもインフレ率に影響してくるでしょう。 ③7-9月期決算スタート いよいよ7-9月期決算発表がスタートします。山場はマイクロソフト(MSFT)やアルファベット(GOOGL)などが決算発表を予定する10月21日(月)の週からと言えますが、来週は11日(金)にJPモルガン・チェース(JPM)やブラックロック(BLK)などの金融大手の決算が注目されます。米銀の融資部門にとって長らく逆イールド(短期金利が長期金利を上回る金利環境)が負担になってきましたが、利下げ進展の中で逆イールドが解消され、景気はそれほど悪化しないソフトランディング(軟着陸)となれば環境は改善します。各銀行の見通しやCEOのコメントが注目されます。 その他、8日(火)の飲料のペプシコ(PEP)、10日(木)空運のデルタ航空(DAL)、配食大手のドミノ・ピザ(DPZ)など各業界の大手が決算発表を予定しています。これらの企業と関わりの深い消費はマクロ指標では堅調が続いていますが、費用面では人件費上昇、収入面では裁量的支出を控える動きも示唆されています。決算の売上高や1株当たり利益だけでなく、市場予想の上振れ・下振れ要因となったセグメント等を確認していきたいと考えます。 (編集:野村證券投資情報部 小野崎 通昭) ご投資にあたっての注意点 要約編集元アナリストレポートについて 野村オリジナル記事の配信スケジュール
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10/05 12:00
【オピニオン】新総裁誕生で市場の評価軸が変わる?
※画像はイメージです。 2024年7月11日に42,224円(終値)の最高値を更新した日経平均株価は、その後進行した円高を嫌気し、8月5日には前営業日比4,451円と史上最大の下げ幅を記録しました。その後は、米国の利下げ、不透明な国内政局、中東情勢の緊迫化、などが交錯し不安定な展開が続いています。本稿では、8月5日以降の乱高下の過程で株式市場の評価軸に何か変化が起きているのかどうかを確認してみましょう。 日経平均株価の推移と主要ファクターの累積リターン(2024年年初~) バリューファクターの累積リターン 【事実①バリューファクター】‥2024年年初来、最高値達成の主役はPERやPBRなどバリューファクターでした。その後、日経平均株価が下落に転じる中で、バリューファクターはさえない展開となりましたが、年初来積み上げてきた累積リターンをすべて吐き出したわけではありません。また、足元では有効性復活の兆しがみられます。 グロースファクターの累積リターン 【事実②グロースファクター】‥ROEや業績修正などのグロースファクターは最高値更新のメインプレイヤーではありませんでした。ただ、史上最大の下げ幅となった8月5日以降は、株価の回復とともに顕著な有効性を示しています。 その他のファクターの累積リターン 【事実③その他のファクター】‥7月の最高値達成に至る過程では、先高観の強さからβ値や、過去12ヶ月リターンなどのファクターが有効性を発揮しました。その後の下落過程で、これらのファクターもさえない展開となりましたが、年初来積み上げてきた累積リターンをすべて吐き出したわけではありません。また、足元では有効性復活の兆しがみられます。 (注)日経平均株価の推移と、主要ファクターの2024年年初来の日次累積リターン。直近の値は2024年10月2日。いずれもファクタースコアの高い上位20%と下位20%の銘柄のリターンスプレッド。例えば予想ROEでは、ROEの高い20%と低い20%のリターンスプレッドとなっている。分析の母集団はラッセル野村Large Cap。②グロースファクターの図表は、見易さを優先し縦軸を制限している。(出所)野村證券市場戦略リサーチ部より野村證券投資情報部作成 ファンダメンタルズ指標への信頼感は損なわれていない 株価が下方トレンドに転じる際には、往々にしてEPSやBPS、ROE、業績修正などファンダメンタルズ指標への信認が同時に低下します。これらファンダメンタルズ指標の多くは、PERやPBRなどのバリュー指標を構成する要素でもあるので、バリュー/グロースファクターの有効性が著しく低下します。 今回はどうかというと、8月5日までの下落過程では、バリュー/グロースファクターの有効性が低下したものの、その後の反発局面では再び有効性が復活しており、ファンダメンタルズ指標への信頼感は損なわれていないと考えられます。 なお、今回指摘した傾向は、9月27日に自民党新総裁選出の後も変化はないようです。為替市場などでは立候補者ごとに、金融政策面などでラベリングする動きが見られましたが、株式市場の物色という側面からは殆ど影響はなかったといってよいでしょう。 ご投資にあたっての注意点
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10/05 09:00
【注目トピック】米決算発表シーズンへ、業種によって明暗が分かれるか
※画像はイメージです。 米国:2024年7-9月期決算プレビュー 7-9月期は前年同期比+4.4%予想 10月中旬から、S&P 500 指数構成企業の2024年7-9月期の決算発表が本格化します。2024年9月27日時点の調査会社LSEG集計による市場予想平均では、同期の四半期EPS(1株当たり利益)は、前年同期比+4.4%と推定されています。2024年4-6月期の同+11.3%と比べ、増益率が鈍化する見込みとなっています。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注)2024年9月27日時点のLSEG集計による市場推定・予想平均。2024年7-9月期には、2024年6-8月期決算、2024年8-10月期決算企業も含む。(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成 (注)2024年9月27日時点のLSEG集計による市場推定・予想平均。2024年7-9月期には、2024年6-8月期決算、2024年8-10月期決算企業も含む。(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成 セクター別では、原油価格下落の影響が予想されるエネルギーで、純利益は二桁減益が予想されています。素材セクターも減益予想となっている他、景気敏感業種の多くで増益率の鈍化が目立ちます。 一方で、情報技術やコミュニケーション・サービス(広告を主力とするインターネット企業等)等では、二桁増益が予想されています。 (注1)ポジティブサプライズ比率は、S&P 500 企業のうち決算実績がアナリスト予想平均を上回った企業の比率。2024年4-6月期には、2024年3-5月期決算、2024年5-7月期決算企業も含む。(注2)直近4四半期平均とは2023年4-6月期~2024年1-3月期の平均。長期平均とは、売上高は2002年以降、純利益は1994年以降の平均。(注3)LSEGによる2024年9月27日時点(売上高について499社、純利益について499社)の集計。(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成 アナリスト達は慎重に見直している模様 リビジョンインデックスの動向をみると、2024年9月25日時点では、FY1(予想1期目)は1.04、FY2は0.87となっています。2024年7-9月期の決算発表を前に、アナリスト達が業績予想を慎重に見直しているとみられます。 (注)S&P 500 指数構成企業のリビジョンインデックス。リビジョンインデックスは直近4週間にアナリストが業績予想を上方修正した銘柄数/下方修正した銘柄数で計算。指数が1を上回ると上方修正優位、1を下回ると下方修正優位と判断される。直近値は2024年9月25日時点。FY1は予想1期目(12月決算企業の場合、2024年12月期)、FY2は予想2期目(12月決算企業の場合、2025年12月期)。 (出所)LSEGより野村證券投資情報部作成 決算発表時の注目点 次に、年度ベースでのEPSについてみると、前回の四半期である2024年4-6月期決算の発表が本格化する直前の7月5日時点の集計と比べ、各年度とも下方修正となっています。この点からも、足元で企業業績に対して、慎重な見方が増えていることが窺えます。 ただし、下方修正されているとはいえ、2024年以降も、増益基調が続く予想となっています。米国には情報技術分野で世界をリードしている企業が多数あることから、AIの普及などに伴い、情報技術関連企業主導で、企業業績が拡大していくことへの期待が織り込まれていると推察されます。 (注)2024年9月27日時点のLSEG集計による市場予想平均。[ ]内の数値は、2024年7月5日時点のLSEG集計による市場予想平均。(出所)LSEGより野村證券投資情報部作成 今後、2024年7-9月期決算の発表が本格化した際には、足元の業績動向に加え、会社業績見通しや経営陣のコメントなどから、今後も業績拡大基調が続くか、見極めていきたいと考えます。現時点では、2024年10-12月期については前年同期比+11.7%と予想されていますが、この予想が維持されるか、注意してみていきたいと考えます。 (野村證券投資情報部 村山 誠) ご投資にあたっての注意点