特集
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08/24 07:00
【来週の予定】米経済統計で利上げの悪影響は顕在化するか
来週の注目点:米国の個人消費、日本の生産とドイツの実質GDP 最近のFRB(米連邦準備理事会)高官の発言からは、9月17日(火)~18日(水)のFOMC(米連邦公開市場委員会)で0.25%ポイントの利下げ実施で意見が集約されつつある様子がうかがえます。このため、市場の関心は今後の利下げペースや政策金利の着地点へと移行することが予想されます。利下げペースに関してFRBは、インフレ動向よりも雇用統計など景気動向を重視すると考えられます。 米国では利上げの影響が家計マインドの悪化や住宅販売の不振として顕在化しています。このため、27日(火)の8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、29日(木)の7月中古住宅販売仮契約、30日(金)の8月ミシガン大消費者マインド(確報値)などに加えて、同じく30日発表の7月個人消費支出・所得統計が市場の注目を集めそうです。FRBがインフレ指標として重視しているコアPCE(食品・エネルギーを除く個人消費支出)デフレーターの減速と同時に、消費下振れ懸念が高まるようならば、市場では9月FOMCで0.5%ポイントの利下げ観測が再燃する可能性もありそうです。 日本では金融政策の判断材料として30日(金)の8月東京都区部消費者物価指数、景気の一致指標として7月鉱工業生産が注目されます。6月の生産が前月比-4.2%(確報)と落ち込んだ一因は一部大手自動車メーカーの認証不正問題の影響でした。経済産業省の調査では自動車生産を含む輸送工業の生産計画は7月、8月とも前月比マイナスとなっています。自動車関連を除いても生産回復が思わしくない結果になれば、市場の景気回復期待に水を差すリスクがあります。 ユーロ圏では26日(月)のドイツの8月Ifo企業景況感指数と27日(火)の4-6月期実質GDP詳報、30日(金)のユーロ圏8月消費者物価指数が注目されます。ドイツの4-6月期実質GDP(速報値)は市場予想(前期比+0.1%)に反して同-0.1%と落ち込みました。詳報では各需要項目の内訳が確認できるため、今後の景気動向を予想する上で重要なヒントを得ることができます。 (野村證券投資情報部 尾畑 秀一) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2024年8月23日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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08/23 16:06
【野村の夕解説】日経平均株価続伸、植田日銀総裁の発言に安心感(8/23)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 本日の日経平均株価は前日比67円高の38,278円で始まりました。寄り付き後まもなく、植田日銀総裁による閉会中審査の国会答弁を控え、外国為替市場での波乱が警戒され下げに転じました。11時台には1米ドル=145.30円台と朝方からやや円高米ドル安に推移し、一時前日比157円安となりました。植田総裁は午後に参院財政金融委員会に出席し、「金融政策運営の考え方について、内田副総裁との間に違いはない」旨を説明したと報じられました。内田副総裁は、今月7日(水)に「金融市場が不安定な状況で利上げを行うことはない」と発言しており、総裁の方向性は副総裁と同じと確認されたことで市場参加者に安心感が広がりました。再び上げに転じ、一時上げ幅は前日比200円を超えました。その後は今晩米国で予定されているパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の講演の動向を見極めたいという姿勢から上昇は一服し、大引けは前日比153円高の38,364円となりました。東証プライム市場の売買代金は約3.4兆円と4営業日連続して4兆円を割り込む薄商いとなりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 米国では経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB議長の講演が予定されています。また、28日(水)にエヌビディアの2024年5-7月期の決算発表が予定されており、市場関係者の注目が集まります。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
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08/23 12:00
【今週のチャート分析】日経平均株価半値戻しを達成し、5~6月の保ち合いレンジに突入
※画像はイメージです。 ※2024年8月22日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 戻り待ちの売りをこなし、4万円回復に向けた動きとなるか 今週の日経平均株価は、米国金利低下に伴う円高・ドル安の進行を受け、一進一退の展開となりました。 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、8月5日安値(ザラバベース:31,156円)形成後に急反発となりました。15日に今年7月以降の下落幅の半値戻し水準(ザラバベース:36,791円)を達成し、翌16日には200日移動平均線(8月22日:37,158円)や、25日線(同:37,374円)を回復しました。 ただ、過去の累積売買代金が積み上がる5月~6月中旬の保ち合いレンジ(37,617~39,437円)に入り、上昇が鈍っています。 この先、戻り待ちの売りをこなしつつ、まずは75日線(同:38,640円)や、下落幅の2/3戻し水準(38,669円)を明確に上抜けることができるか注目されます。突破となれば、心理的フシの4万円回復に向けた動きとなると考えられます。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年8月22日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一方、当面の戻りが一巡し調整再開となった場合は、8月15~16日に空けたマドを埋める水準(36,885円)が下値メドとして挙げられます。仮に同水準を割り込みさらなる調整となった場合は、急落後の戻り局面で一旦上値を抑えられた35,000円前後の水準に向けて二番底を堅めにいく展開が見込まれます。 今年8月安値にかけて歴史的下落を演じた株価ですが、2010年代から続く“超長期上昇トレンド”自体は継続中だと考えられ、今回の調整は一時的な調整だと考えられます(図2)。 この先、しばらくは、振れ幅の大きい展開が続くとみられますが、徐々に落ち着きを取り戻していくと考えられます。 (注1)直近値は2024年8月22日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社、各種資料より野村證券投資情報部作成 米国株今夏の調整どう見る?長期上昇トレンド継続へ 日経平均株価は、急落後に一転急反発となりました。ブラックマンデー時やコロナショック時は高値から約2.5~4ヶ月で半値戻しとなりましたが、今回は1ヶ月強で達成しました。 今回の急落は円キャリー取引の巻き戻しといった需給上の要因が大きかったとみられ、それらが一巡したと考えられることに加えて、米国で景気悪化懸念が後退して株価が堅調な推移となっていることも、戻りが早かった要因の一つとして考えられます。ここでは日本株の急反発を導いた米国株の動き、特にナスダック総合指数に注目します。 ナスダック総合指数は、今年7月高値(18,647pt)から8月安値(16,195pt)まで調整し、下落率は13.1%となりました(図3)。ただ、この調整は長期上昇トレンド内の一時的なものと捉えられます。 まず、これまでの長期上昇局面(20/3~21/11及び22/12~)では、一時的な調整が6度(今回を除く)ありましたが、その際の下落率は7.1~12.3%であり、今回はレンジをやや上回りましたが同等の規模に留まっています。 また、今回は26週移動平均線を一時割り込んだものの、早期奪回に成功しました。これも過去の一時的調整時に何度かみられた動きです。調整時に26・52週線が共に上向きを維持していることも考慮すれば、今回の調整は長期上昇トレンドが続く中での一時的な調整だと考えられます。 8月21日時点で、今年7月につけた史上最高値のある18,000pt台に接近しています。2022年12月にスタートした長期トレンド自体(上昇率:83%)も前回の長期トレンド(上昇率:134%)と比較すれば、さらなる上昇の余地があると考えられ、今後の動向が注目されます。 (注1)直近値は2024年8月21日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)ナスダックより野村證券投資情報部作成 ※筆者の都合により、次回の【今週のチャート分析】は9月6日(金)の配信を予定しています。 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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08/23 08:35
【野村の朝解説】パウエル議長講演控え、米国株は下落(8/23)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 前日米国で朝方発表された週間新規失業保険申請件数は23.2万件と市場予想とほぼ一致し、継続受給者数は186.3万件と市場予想を下回りました。雇用市場の安定を受け、米株主要3指数は揃って小幅に上昇して取引を開始しました。寄り付き後発表された8月S&Pグローバル製造業PMI速報値は48.0と市場予想を下回りましたが、同サービスPMIは55.2と市場予想を上回りました。また、7月中古住宅販売件数は395万戸と市場予想をわずかに上回りました。米国景気の減速は緩やかと受け止めた市場では過度な景気懸念が和らぎ、10年物国債の利回りは前日比+0.05%の3.85%と上昇しました。長期金利の上昇がハイテク株の重石となりナスダック総合は前日比ー1.67%となり、米株主要3指数は揃って下落しました。 相場の注目点 前日まで3営業日連続して東証プライム市場の売買代金は4兆円を割り込みました。薄商いの中、米国株式市場でのハイテク株安が本日の日経平均株価の重石となり下落しての取引開始となりそうです。また、衆参両院の閉会中審査に日銀の植田和男総裁が出席する予定となっており、発言次第では為替市場での波乱が警戒されています。 本日のイベント 本日、米国では経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」でパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の講演が予定されています。9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)における利下げ幅においては0.25%が有力視されていますが、0.50%の観測も燻っています。パウエル議長の発言内容に対する金融市場の反応が注視されています。 (投資情報部 神谷 和男) (注)データは日本時間2024年8月23日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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08/22 15:57
【野村の夕解説】様子見ムード強まる中、日経平均株価259円高(8/22)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 本日の日経平均株価は前日比81円高の38,033円で始まりました。前日の米国株式市場で、小売大手のターゲットやディスカウント衣料品を手掛けるTJXが堅調な米国の消費を背景に好決算を発表し、大幅高となりました。東京株式市場でもこの流れを受け、衣料品小売りユニクロを傘下に有するファーストリテイリングが上昇し、日経平均株価を押し上げました。寄り付き後、一時前日比456円高の38,408円まで上げ幅を広げましたが、1米ドル=145円から50銭ほど円安に振れていた米ドル円レートが円高に流れを変えると勢いを失い、上げ幅を縮小していきました。その後は特段の材料は見当たらず、午後に入ると明日衆参両院に出席が予定される植田日銀総裁やジャクソンホール会議で講演予定を控えるパウエルFRB議長の発言を見極めたいと様子見ムードが強まりました。大引けでは259円高の38,211円と、反発して本日の取引を終えました。個別銘柄ではファーストリテイリングが前日比+2.50%となり、1銘柄で日経平均株価を約108円押し上げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日は8月の主要国・地域のPMI速報値が発表されます。米国を中心に景気減速への懸念が高まっている中、先行指標として注目が集まります。その他米国では、週間新規失業保険申請件数が発表されます。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
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08/22 08:57
【野村の朝解説】米国株反発 米金利低下が下支え(8/22)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 21日の米国株式市場で、NYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数の主要3指数は揃って反発しました。米国小売大手の好調な決算に加え、雇用統計の年次改定で過去の雇用者数が大幅に下方修正されたことやFOMC議事要旨の内容を受け、米国金利が低下したことが下支えとなりました。一方、米国景気減速に対する懸念が依然として高く、ジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長の講演を控え、積極的に上値を追う動きはみられませんでした。 相場の注目点 本日から米国では経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が開催されます。市場が注目するパウエルFRB議長の講演は日本時間23日午後11時に予定されています。金利スワップ市場では現在、9月の利下げ開始および年内1%ポイントの利下げが織り込まれています。パウエルFRB議長講演において、どの程度明確に利下げ開始への地均しが行われるか、また足元の米国景気に対してどのような見解が示されるか、注目されます。 本日のイベント 本日は8月の主要国・地域のPMI速報値が発表されます。米国を中心に景気減速への懸念が高まっている中、先行指標として注目が集まります。その他米国では、週間新規失業保険申請件数が発表されます。21日の米国市場では雇用統計の年次改定にともない、過去の統計値が材料視されるなど、雇用に関連する統計への注目度が高まっています。一連の米国経済指標が、年内複数回の利下げを正当化するものとなるか注目です。 (投資情報部 大坂 隼矢) (注)データは日本時間2024年8月22日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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08/21 16:03
【野村の夕解説】日経平均株価は為替動向に沿ってマイナス幅縮小 (8/21)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日の米国株式市場では目立った経済指標の発表がない中、これまで上昇を続けてきた主要3指数が反落しました。また、外国為替市場では一時144台まで円高・ドル安が進行しました。これらを受けて、本日の日経平均株価は前日比409円安の37,653円で取引を開始しました。米フィラデルフィア半導体株指数の軟調な動きを受けた半導体株の下落も、日経平均株価の下押し圧力となりました。しかし、寄り付き後は円高が一服するとともに日経平均株価も徐々に下げ幅を縮小し、前日比257円安の37,805円で午前の取引を終えました。午後に入ると、1米ドル=145円台後半へ円安方向に戻ると日経平均株価は一時38,000円台を回復する場面もありましたが前日終値までは戻らず、前日比111円安の37,951円で本日の取引を終了しました。22日(木)から始まる米ジャクソンホール会議を前に取引が手控えられ、東証プライム市場の売買代金は3兆4,629億円と低水準に留まりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 米国で、労働省による雇用統計の年次改定値が発表されます。一部では大幅な下方修正になるとの観測報道があります。ジャクソンホール会議でのパウエルFRB(米連邦準備理事会)議長の発言に影響を与える可能性があり、注目されます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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08/21 08:20
【野村の朝解説】米主要3指数は材料難の中、小幅に反落(8/21)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 20日の米国株式市場で、NYダウは6営業日ぶりに反落しました。S&P500指数、ナスダック総合指数は共に9営業日ぶりの反落となりました。重要な経済指標の発表がなく材料に欠ける中、21日(水)の雇用統計の改定や23日(金)のジャクソンホール会議におけるパウエルFRB議長の講演を控え、方向感を見出しづらく主要3指数は小幅に反落となりました。 相場の注目点 日米株式市場は、短期的な調整局面があったとしても、実体経済や企業業績の拡大に沿って推移するとみています。米国の2024年4-6月期の決算発表では、事前の市場予想からの上振れが幅広く見られ、2024年終盤以降の二桁増益への業績加速見通しは崩れていません。パウエルFRB議長は、9月FOMCでの利下げを示唆しています。名目GDP成長率の拡大が続き、利下げが行われる局面で、企業業績が減益に陥るリスクは限定的で、米国における株価の復調は続くとみられます。 日本では、製造業の在庫循環が改善に向かう中で、賃金上昇が景気を下支えするとみられます。2024年4-6月期の決算発表を受けて、2024年度の通期の業績は上方修正が優勢です。株価の下落により、バリュエーション(株価に基づく企業価値評価)の割高感は大きく低下しています。 本日のイベント 日本では本日8:50に7月貿易統計が発表されます。引け後には7月訪日外国人客数が発表されます。米国では、7月FOMC議事要旨が公表されます。また、労働省による2023年4月から2024年3月までの雇用統計の年次改定発表が控えており、一部報道で大幅な下方修正観測が報じられており、注目されます。 (投資情報部 寺田 絢子) (注)データは日本時間2024年8月21日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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08/20 16:03
【野村の夕解説】日経平均株価反発、674円高 米国株高と円安が追い風 (8/20)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日の米国では、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が9月のFOMCでの利下げに向けた前向きな発言をし、米国株主要3指数がそろって上昇しました。この流れを受け、本日の日経平均株価は前日比459円高の37,847円で始まりました。米国の雇用不安の観測報道による円高進行は一服し、またカナダのコンビニエンスストア大手によるセブン&アイ・ホールディングス買収計画に対して、米当局が異議の可能性、との報道を受け、米ドル買い円売りが進みました。外国為替市場では、12時台には一時1米ドル=147円台前半まで円安・米ドル高が進行しました。円安と足並みをそろえて日経平均株価は上げ幅を広げ、後場には一時前日比847円高の38,236円となりました。その後は、今週22日(木)から米国で開かれる経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」や、来週28日(水)に発表される米半導体大手エヌビディアの2024年5-7月期決算を控え、投資家の様子見ムードが強まり、日経平均株価は上げ幅をやや縮小させました。14時台からは一進一退の動きとなり、終値では前日比674円高の38,062円となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 日本では、23日(金)7月全国消費者物価指数が発表されます。日銀の追加利上げのタイミングやペースを見極める上で注目が集まります。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点