特集
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06/20 08:25
【野村の朝解説】米国は休場、欧州では財政懸念が重石(6/20)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 19日の米国市場は奴隷解放記念日「ジューンティーンス」の祝日のため、株式や債券など一部が休場となり、世界的に動意に欠ける展開となりました。欧州では依然としてフランスの国民議会(下院)選挙に対する警戒感が燻っており、欧州議会選挙前には0.4%ポイント台であった仏10年国債と独10年国債の金利差は0.79%ポイントまで拡大しています。また、19日はEU(欧州連合)の行政執行機関である欧州委員会がフランスやイタリアなど域内7ヶ国に対し、財政規律違反の是正を求める「過剰赤字手続き」を開始したことが嫌気され、欧州主要国の株価は軒並み下落しました。為替市場は明確な方向感を欠く中で、ドル円相場は1ドル=158円台まで円安が進行しました。 相場の注目点 FRB(米連邦準備理事会)は6月FOMC(米連邦公開市場委員会)で24年中の利下げ見通しを1回へ修正した一方で、同日公表された5月コアCPI(食品・エネルギーを除く消費者物価指数)が2ヶ月連続で鈍化したことを受けて、市場の利下げ観測は高まっています。FRBと市場の利下げ見通しには温度差がありますが、経済指標によって景気鈍化やインフレ鎮静化が確認できれば、長期金利の低下と株高を促す展開が予想されます。ECB(欧州中央銀行)は米国に先駆けて24年6月に利下げを実施しましたが、追加利下げに関しては慎重に判断する姿勢です。加えて、フランスの国民議会選挙を巡る懸念が欧州株やユーロの重石となっています。日本では日銀が次回7月30~31日の決定会合で、今後1~2年程度の長期国債購入額の減額計画を決定することを発表し、10年国債利回りの上昇に一服感が出ています。日銀は24年5月末時点で国債発行残高の5割超を保有していることから市場の関心が集まっています。 (投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年6月20日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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06/19 16:09
【野村の夕解説】朝高後失速するも、辛うじて日経平均株価続伸(6/19)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日の米半導体大手エヌビディアなどハイテク株高の流れを引き継ぎ、本日の日経平均株価は前日比171円高の38,653円で取引を開始しました。寄り付き直後は、東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連株の多くが上昇し、日経平均株価も一時前日比315円高まで上げ幅を広げました。その後は新規の買い材料に欠き、午後には上げ幅が縮小して、前日終値近辺での動きを続けました。財務省が国債発行計画の年限を短期化する方向で検討を進めるとの観測が報じられましたが、市場の反応は限定的でした。日経平均株価は引けにかけては上昇し、前日比88円高の38,570円と続伸して取引を終えました。東証プライム市場の売買代金は、3兆3,475億円と6月10日に次ぐ今年2番目の低水準となりました。 個別銘柄では、朝方日経平均株価の上昇に寄与していた東京エレクトロンは前日比-0.77%、ディスコは同-3.80%となる一方、アドバンテストは同+4.06%、ソフトバンクグループは同+0.98%と上昇を維持して取引を終えました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日米国は奴隷解放記念日(ジューンティーンス)で休場です。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
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06/19 08:27
【野村の朝解説】欧州懸念が和らぎ、ナスダックは高値更新(6/19)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 18日の米国株式市場では主要3指数が揃って小幅に上昇し、ナスダックとS&P500は史上最高値を更新しました。フランスの下院選挙の選挙運動が17日に正式に開始され、優勢が伝わる極右政党・国民連合のバルデラ党首が、フランス国債価格と財政に配慮するとコメントしたことで懸念が後退し、欧州株が上昇しました。一方で、米国では5月小売売上高が市場予想を下回ったことなどを受け、消費鈍化懸念から米10年国債利回りは低下したものの、米国株は上値の重い展開でした。個別株では、AI用半導体大手のエヌビディアが上昇し、時価総額がマイクロソフトやアップルを抜き世界一位となりました。 6月19日は米国市場はジューンティーンス(奴隷制の廃止を祝う祝日)で休場です。 相場の注目点 7月1~3日のシントラ会議が注目されます。シントラ会議は、ECB(欧州中央銀行)主催の中央銀行フォーラムのことで、欧州ソブリン危機を受け、2014年から毎年5~7月にポルトガルのシントラで開催されています。欧州では、フランス下院選挙への不確実性からフランス国債とドイツ国債との利回りスプレッドが拡大したことが金融市場で懸念されています。また、ECBが6月会合で利下げを実施した一方、米FRB(米連邦準備理事会)は政策金利を高水準で維持し、日銀は利上げを検討するなど、各国の状況の違いから金融政策の方向性に違いがある状況です。 株式市場には、「セルインメイ(5月に株を売り9月に買いなおせ)」、「夏枯れ(夏は株価変動が小さく取引量が減る)」といった夏季の格言があります。一方で、S&P500の7月の騰落率は2015年から2023年まで9年連続でプラスです。7月の上昇が、新しいアノマリー(市場の経験則)なのか、シントラ会議のおかげなのかはわかりませんが、今年も注目されます。 (投資情報部 竹綱 宏行) (注)データは日本時間2024年6月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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06/18 15:53
【野村の夕解説】日経平均株価は反発も、上値を追う展開とはならず (6/18)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日、米国で発表された6月のニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回り、米国景気に底堅さがみられたことで、米国株式市場では主要3指数が揃って上昇しました。この流れを受けて、日経平均株価は前日比331円高の38,433円で本日の取引を開始しました。午前中に日銀の植田総裁が参議院財政金融委員会に出席し、7月の金融政策決定会合での政策金利引き上げの可能性に言及しましたが、国債買い入れと利上げを同時に行うことは難しいとみられ、株式市場の反応は限定的でした。前日に712円安と大幅下落した反動から、一時上げ幅が400円を超える場面もありましたが、日米の金融政策決定会合を通過した直後とあって動意に乏しい中、上値を追う展開とはならず、日経平均株価は前日比379円高の38,482円で本日の取引を終了しました。東証プライムの売買代金は3兆4,100億円と、前日に引き続き低い水準でした。個別銘柄では、全固体電池材料の開発に成功したと発表したTDKが前日比6.31%上昇し、日経平均株価の上昇に寄与しました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日、米国で5月の小売売上高が発表されます。一部で米国の景気減速懸念が浮上する中、GDPの7割を占める個人消費の足元の動向を見極める上で注目されます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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06/18 08:23
【野村の朝解説】NYダウは5営業日ぶりに反発(6/18)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 17日の米国株式市場では主要3指数が揃って上昇し、NYダウは5営業日ぶりに反発しました。利下げ時期を巡る不透明感からNYダウは取引開始直後に150ドル余り下落する場面がみられました。しかし、一巡後は下げ渋りとなり、プラスに転じるとその後は上げ幅を広げる展開となりました。NYダウの上昇幅は一時200ドルを超える大幅高となり、S&P500は2営業日ぶりに、ナスダック総合は6営業日連続で史上最高値を更新しました。 相場の注目点 市場では米景気に対する懸念と利下げ期待のせめぎ合いが続きますが、昨日は朝方に発表された6月のNY連銀製造業景況指数がマイナス6.0と市場予想を上回り、米景気への懸念が和らいだことが相場を下支えしました。米連邦準備理事会(FRB)当局者の発言では、フィラデルフィア連銀総裁が早期利下げに慎重な姿勢を示した一方、これまでタカ派寄りの発言が目立ったミネアポリス連銀総裁が、年内の利下げが12月の1回となる考えが妥当との見方を示したことが関心を集めました。 本日のイベント 本日は豪州で金融政策決定会合とブロック中銀総裁の記者会見が予定されています。前回の会合以降、豪州では弱い経済指標が続きましたが、物価の高止まりや高金利を背景に、豪中銀は5会合連続で政策金利を据え置き、ブロック総裁は利下げを急がない姿勢を示すとみられます。また、米国では5月の小売売上高が発表されます。4月は、長引くインフレに加えてガソリン価格の高騰により、消費者が引き締め傾向を強めたことが示されました。6月のミシガン大学消費者マインドの下振れからも家計が依然として厳しい状況にあることがうかがえるなか、足元の消費動向を占う上で注目されます。 (投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2024年6月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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06/17 19:00
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(6月第2週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2024年6月第2週(2024年6月7日~6月14日) 2024年6月月間(2024年5月31日~6月14日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年6月14日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年6月14日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2024年6月第2週(2024年6月7日~6月14日) 2024年6月月間(2024年5月31日~6月14日) 2024年年間(2023年12月29日~2024年6月14日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2024年6月14日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2024年6月14日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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06/17 15:58
【野村の夕解説】日経平均株価反落、712円安 (6/17)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 先週14日(金)に発表された、米国6月ミシガン大学消費者態度指数(速報値)の結果を受け、米国消費の減速懸念が高まりました。これを背景に前週末の米国株市場でNYダウが下落し、この流れを受け本日の日経平均株価は前週末比373円安の38,440円で取引を開始しました。寄り付き後は先週14日(金)に発表された日銀の金融政策の先行きが不透明であることや、欧州政治情勢の不安などを背景に徐々に下げ幅を拡大させ、前場では一時前週末比858円安となりました。12時台には外国為替市場が1ドル=157円43~44銭と、前週末と比べやや円高となり、これも相場の重石となりました。後場に入ると割安感から買戻しのような動きがみられ、下げ幅はわずかに縮まったものの、上値が重い展開が続きました。その後もリスクオフのムードは変わらず、大引けは前週末比712円安の38,102円で本日の取引を終えました。下げ幅は今年4月25日以来の大きさとなりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 日本では19日(水)の5月訪日外国人客数が注目度の高い指標として挙げられます。19日(水)の4月日銀金融政策決定会合議事要旨では、円安への懸念や利上げ以外の政策オプションに対する議論の状況が注目点として挙げられます。また米国では、18日(火)に5月小売売上高、5月鉱工業生産の発表が予定されています。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
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06/17 08:31
【野村の朝解説】景気減速と利下げ期待の狭間で米株小動き(6/17)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 14日の米国株式市場では、NYダウやS&P500は小幅安となりましたが、ナスダック総合は5営業日連続で史上最高値を更新しました。前日までの弱い経済指標に加え、朝方に発表された5月米生産者物価や6月ミシガン大学消費者マインド(速報値)が市場予想を下振れ、景気に対する懸念が強まりました。米国株は軟調に寄り付き、その後は景気敏感株が下げをけん引しました。しかし、前日引け後に好決算を発表したアドビ(ADBE)が14.51%高となり、ソフトウェア関連の株価を押し上げた他、半導体の成長期待が続く中でテクノロジー株が全体を下支えし、主要株価指数は下げ幅を縮める展開となりました。 相場の注目点 前週の米国株は、景気に対する懸念が台頭して相場を下押しする一方、インフレ鈍化に伴う利下げ期待の継続と米長期金利の低下がテクノロジー株を中心に相場を下支えする展開でした。しばらくは、両者のせめぎ合いが続きそうです。日本株も同様に米長期金利の低下が相場の下支えになりそうですが、国債買い入れの減額を7月会合に先送りした日銀の金融政策の不透明感が短期的には相場の重石になる可能性があります。日米の金融政策の方向性に引き続き注目です。 本日のイベント 米国ではNY連銀製造業景気指数が発表されます。米国の足元の景気を占う上で注目されます。また、中国では5月小売売上高、鉱工業生産、1-5月固定資産投資・不動産投資の発表が予定されています。輸出の堅調に支えられている中国経済の本格的な復調には、個人消費や不動産市況の改善が必要条件だと見られ、そのためには住宅買い取り額の一層の拡大などの政策対応が求められるでしょう。 (投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2024年6月14日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
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06/16 19:00
【特集】1年で株価が2倍の「バガー銘柄」その傾向とは 実際に2倍になった銘柄を分析
大きく値上がりしそうな銘柄を探して投資できるのも株式の魅力の一つです。しかし、実際に探すとなると難しいものです。1年間で株価が2倍以上になった「バガー銘柄」にはどんな傾向があるのでしょうか。野村證券投資情報部の大坂隼矢が過去の事例に照らし、銘柄探しのヒントについて解説します。 2023年は生成AIや半導体工場誘致が投資のテーマに ――昨年1年間で2倍以上になった「バガー銘柄」には、どんなものがありましたか。 大坂隼矢(以下、同)日本の株式市場に上場している4,000を超える銘柄のうち、2023年に2倍以上に値上がりしたのは計127銘柄でした。 (注)前年末から各年末までの年間騰落率が100%(2倍)以上となった銘柄数を算出。前年末の時価総額で算出。母集団は現在の全上場企業であり、上場廃止になった銘柄は含まない。(出所)東京証券取引所などより野村證券投資情報部作成 2023年は生成AIが市場の注目テーマとなりました。生成AI向けクラウドサービスを展開するさくらインターネット(3778)や、生成AI向け半導体の生産に用いられる独自の製造装置が注目されたTOWA(6315)などの株価が1年間で4倍以上の上昇となりました。 また、TSMCの熊本工場新設などを受け、国内の半導体関連企業にも注目が集まり、半導体製造に必要な「超純水」を展開する野村マイクロ・サイエンス(6254)や半導体テストの受託事業を展開するテラプローブ(6627)なども株価を3倍以上に伸ばしました。 1年間で株価が2倍になるバガー銘柄は、時価総額の小さな小型株に多く見られます。しかし、時価総額が比較的大きな企業でも株価が2倍になる銘柄は存在します。2023年の年初時点で時価総額が1,000億円を超えていた銘柄で、2023年の1年間で2倍以上になった銘柄は計15銘柄ありました。「生成AI」や「半導体工場誘致」が投資のテーマとなったこともあり、半導体関連企業が過半数を占めています。 また、神戸製鋼所(5406)や山崎製パン(2212)など、かつてPBRが1倍を大きく割れるほど市場の評価が低かった銘柄が、業績の大幅な改善をきっかけとして、評価が「一変」するといったケースもありました。 2023年に株価が2倍以上になった銘柄(2022年末時点の時価総額1,000億円以上の銘柄) (注)2022年末から2023年末までの年間騰落率が100%(2倍)以上となった銘柄のうち、2022年末時点で時価総額1000億円以上の銘柄を掲載している。母集団は現在の全上場企業であり、上場廃止になった銘柄は含まない。(出所)東京証券取引所などより野村證券投資情報部作成 ――過去にはどういった銘柄の株価が大きく上昇したのでしょうか。 2023年に半導体が投資のテーマとなったように、時代の変化によって、注目される銘柄も移り変わっています。 例えば、新型コロナウイルスの感染が拡大していた2020年は「医療のデジタル化」がテーマとなり、医療従事者向けプラットフォームを展開するエムスリー(2413)や医療データを提供するJMDC(4483)が2倍を超える上昇率を記録しました。 また、コロナ禍での「巣ごもり需要」もテーマとなり、コーエーテクモホールディングス(3635)やネクソン(3659)、カプコン(9697)といったゲーム関連株も大きく上昇しました。 (注)業種は東証33業種分類。(出所)東京証券取引所などより野村證券投資情報部作成 ――2倍以上に上昇する銘柄は将来的な成長が期待されている銘柄ですので、事業への先行投資などによって赤字になっている企業も多いようなイメージがあります。 1年で株価が2倍になった銘柄を業種別に分けると、「情報通信」や「サービス業」の比率が相対的に高い年が多いです。これらの業種は比較的、新しい企業が生まれやすいとされる業種です。 確かに、新興企業の中には、将来の成長のために積極的な投資を行っているため経常赤字を計上している企業もあり、バガー銘柄の中にも、経常赤字の企業は一定程度存在します。 ただし、その比率は決して高くありません。投資家にとっては、将来の成長を期待できる経常赤字の企業に投資するより、成長も期待でき、なおかつ現状も経常黒字となっている企業に投資をした方が投資リスクを抑えるといった点では有効だからではないでしょうか。 ――バガー銘柄を探すためのポイントを教えてください。 月並みではありますが、社会の動きを読むことが大切だと思います。株式市場は人気投票の場です。生成AIやコロナ禍など、時勢やトレンドを踏まえ、資金が集まりそうなセクターや企業を探してみましょう。 そして、自分なりに見つけ出した企業の売上高や利益が、足元で着実に伸びているかどうかを企業のIR情報などで確認してから投資をするかどうかを決めるのがよいと思います。 ご投資にあたっての注意点