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6分前

【野村の朝解説】AI関連銘柄主導で米国株は反落(11/7)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 6日の米国株式市場では、AI関連銘柄主導で主要3指数は揃って反落しました。S&P500を構成する11業種中、上昇したのはエネルギーとヘルスケアの2業種のみです。市場ではリスク回避的な動きが強まり、米国債の価格が上昇(金利が低下) 、為替市場では主要通貨に対して円が全面高の展開となり、対米ドルでは一時152円台後半まで円高が進みました。 相場の注目点 10月1日に始まった米国政府機能の一部閉鎖は過去最長を更新し、未だに続いています。このため、公的な経済指標の発表は遅延しており、本日の発表予定の米国の10月雇用統計も発表は見送られる見込みです。この点が金融政策判断にも影響しています。シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は6日、インフレに関する公的統計が得られない状況の中で、利下げに慎重な姿勢を一段と強めていると発言しました。 また、逆説的ですが、経済指標の発表遅延が米国株の追い風となっている可能性もあります。LSEGの調査では、S&P500ベースの2025年7-9月期決算では、10月末時点で発表済みの企業315社のうち8割強の純利益が予想を上回りました。このため、米国株高の一因に好調な企業業績がみられます。一方、米民間再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、10月に発表された人員削減数は15万3,074人で、前年同月のほぼ3倍になりました。AIの活用を背景に、テクノロジー企業と倉庫業での削減が中心でした。FRBに利下げ再開を決意させたのは雇用増加ペースの大幅な鈍化を示した雇用統計でした。そのような経済指標の発表が遅延していることが、好調な決算と並んで株式市場の活況を後押ししている面があるならば、政府閉鎖が解除され、経済指標の発表再開後の株高の持続力が注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) 注)データは日本時間2025年11月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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