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10分前

【野村の朝解説】利下げ期待を支えに米国株上昇(12/3)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 2日の米国株式市場では、主要3指数が揃って上昇しました。FRBによる早期利下げへの期待が相場を下支えしました。トランプ大統領は2日、次期FRB議長候補を来年早々に発表する考えを明らかにし、国家経済会議(NEC)のハセット委員長の就任を示唆しました。FRBが緩和的な政策を継続するとの思惑につながりました。また、ハイテク株の一部が上昇したことや、売りが続いていた代表的な暗号資産であるビットコインの価格が持ち直したことも投資家心理の改善につながりました。一方、為替市場では、日銀による利上げ観測が継続する中でも、1米ドル=155円台後半と円安米ドル高の展開となりました。 相場の注目点 FRBによる早期利下げへの期待が日米の株価の支援材料となっています。12月9日-10日開催のFOMCでは利下げがほぼ確実視され、2026年も2回以上の利下げの織り込みが進んでいます。利下げ期待の高まりがAI関連株の割高懸念を和らげているとみられます。 他方、日銀の植田総裁が2日の講演で、12月会合で「利上げの是非について、適切に判断したい」と明言しました。日銀が12月利上げに踏み切る公算が大きくなっています。これを受けて円債市場では、10年国債利回りが一時1.88%と、約17年半ぶりの高水準となりました。日銀の利上げ路線はしばらく続き、また、高市政権の積極財政による国債需給の悪化が金利を押し上げるとの見方が根強くあります。4日には30年物国債の入札が実施され、その後も日本国債の入札が続きます。国債入札が無難に通過すれば一定の安心感につながるとみられています。 為替市場では、日米金利差の縮小が円高圧力となる一方、財政拡張への懸念が円安圧力となっています。しばらくは両者の綱引きとなりそうです。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) 注)データは日本時間2025年12月3日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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