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【注目トピック】日経平均チャート分析、押し目買いの好機と判断

※画像はイメージです。 日経平均チャート分析 短期的に売られ過ぎ、自律反発へ 2024年「辰年」の日本株市場は、1989年末に付けた史上最高値を更新するなど昇竜の勢いでスタートしましたが、4月に入って春の嵐に見舞われています。日経平均株価は3月下旬から徐々に下げに転じ、4月19日には今年最大の下落幅となる前日比1,011円安となり、今年3月高値から終値ベースで約3,820円もの大幅下落となりました。23年10月安値から24年3月高値までの上昇幅に対する1/3押し(37,553円)の水準を割り込んだことで、さらなる調整となった場合は、同半値押し(35,787円)の水準が次の下値のメドとして意識されそうです(図表1上)。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年4月25日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一方で、4月19日には25日移動平均線からの乖離率(4月19日:-6.26%)が2022年3月以来のマイナス乖離幅となり、またRSI(同:24.72%)は昨年10月以来の低水準となりました(図表1下)。これらのテクニカル指標面は、短期的な売られ過ぎを示唆しており、調整一巡後には相応の自律反発の動きが期待されます。実際、4月22日以降は反発に転じ、23日には19日に割り込んだ75日移動平均線(23日:37,996円)を奪回しました。 過去の上昇局面との比較では上昇余地あり 今回の株価下落は、長期上昇トレンド内の一時的な調整である可能性が高いと判断されます。今回と過去の上昇・下落局面を比較すると、今回23年1月安値以降の上昇率(+59%)は、前回の長期上昇局面(+85%)を下回っています(図表2)。 (注1)直近値は2024年4月25日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 また、新高値(安値)の更新回数をカウントした新値累積数値は、今年3月高値時点で起点から8回の高値更新にとどまり、2010年以降の中長期上昇局面と比べ上昇余地があると考えられます(図表3)。 (注1) 直近値は2024年4月25日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)2023年12月22日から新値累積数値の起点を天井形成時の高値・底値形成時の安値とした。(出所)日本経済新聞社、各種資料より野村證券投資情報部作成 値幅調整は概ね十分、日柄調整待ち 前回の一時的な調整局面に当たる23年7月高値から10月安値にかけての下落率は9.6%でしたが、今回の下落率は4月19日安値(終値:37,068円)時点で9.3%に達し、前回の調整時に迫っています(図表2)。値幅調整は概ね十分と言えます。一方、下落期間(日柄)の面では調整不足は否めません。この先しばらく戻りを抑えられ上値が重くなる場面がありそうですが、中長期的な観点からは、それらは押し目買いの好機と捉えることができます。 (野村證券投資情報部 山内 正一郎) ご投資にあたっての注意点