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08:17

【野村の朝解説】経済指標の悪化が相場の重石に(6/5)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 4日の米国株式市場で主要3指数はまちまちの展開となりました。この日発表された米5月ADP全米雇用リポートでは非農業部門の雇用者増加数が市場予想を下回り、米5月ISM非製造業景況感指数は好不況の境目とされる50を11ヶ月ぶりに割り込み、市場予想にも届きませんでした。更に、FRBが公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、経済活動が前回の報告から「わずかに減速した」とされるなど、米経済の減速懸念が強まったことが株価の重石となりました。一方、EUの通商担当閣僚と会談した米通商代表部(USTR)のグリア代表が「交渉は迅速に前進している」との見方を示し、貿易摩擦の激化懸念がやや和らいだことなどは相場の支えになったとみられます。 相場の注目点 2025年年初来、グローバルの株式市場ではSTOXX欧州600が米S&P500やTOPIXを上回るパフォーマンスを上げています。ユーロ圏最大の経済大国であるドイツで財政出動期待が高まったことや、ECBの金融緩和姿勢が株価の追い風になっているとみられます。ECBは本日の理事会で0.25%ポイントの利下げを決定する見通しです。緩和的な金融環境の中、ドル離れによる投資資金のユーロへのシフトも起きており、先行きも欧州株の堅調地合いが継続する可能性があるとみています。 赤沢経済再生担当相は6月5日~8日の日程で米国を訪問し、日米間の関税を巡る5回目の閣僚協議を行う予定です。6月中旬のG7サミットでの開催が調整されている日米首脳会談での合意に向けた道筋をつけられるかがポイントです。一方、米国では4月貿易統計が発表されるほか、クーグラーFRB理事、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁(25年のFOMCでの投票権なし)の講演が予定されています。 (野村證券 投資情報部 岡本佳佑) (注)データは日本時間2025年6月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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