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40分前

【野村の朝解説】FOMCを控えて米国株は小動き (12/10)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 9日の米国株式市場は、翌日のFOMCの結果発表を前に積極的な売買が手控えられる中、方向感に欠ける展開となりました。NYダウが続落した一方、ハイテク株比率の高いナスダック総合は小反発しました。AI関連株は一時調整局面を迎えましたが、投資家の根強い成長期待が相場を下支えしています。個別ではエヌビディアが下落した一方、アルファベットが上昇しました。AI半導体の分野で競争が激しくなるとの見方から、次の有力企業を模索する動きが続いています。また、米国の小型株の指数であるラッセル2000も上昇しました。背景には、FRBによる利下げが大企業よりも借入コストが市場金利に連動しやすい中小企業に相対的に有利だという見方があります。 相場の注目点 決算発表シーズンはピークを過ぎ、足元の焦点は主要国・地域の金融政策会合です。9日-10日には米国でFOMCが開催されます。FOMC声明文や記者会見でのパウエルFRB議長の発言、同時に公表される政策金利・経済見通しに注目が集まります。金融市場は今会合での0.25%ポイントの利下げを概ね織り込んでいますが、先行きの追加利下げに慎重なメッセージが出された場合にはドル高や米株安を招くとの見方もあり、注意が必要です。18日-19日には日銀の金融政策決定会合が開催されます。市場では、米国と反対に同会合で0.25%ポイントの利上げが織り込まれています。緩和的な金融政策を志向する高市政権ですが、円安による物価高が懸念される中で利上げ容認に傾いたとみられています。高市政権下の積極的な財政政策が円安圧力につながる一方、日米金利差の縮小は円高ドル安圧力につながると考えられます。野村證券では、26年前半はドル円が高止まりし、2026年後半から円高ドル安圧力が強まると予想しています。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) 注)データは日本時間2025年12月10日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点