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2024/11/01 12:00
【今週のチャート分析】:日経平均株価、衆議院選挙後に買戻しが広がる
※画像はイメージです。 ※2024年10月31日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 年末にかけて本格的な戻し相場が期待される 今週は、衆議院選挙を通過したことに加え、決算が概ね堅調だった銘柄も多く、日経平均株価は上昇しました。 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図1)。日経平均株価は、10月22-23日にかけて25日移動平均線(10月31日:38,849円)や、200日線(同:38,370円)、75日線(同:38,019円)といった主要な移動平均線が集中する水準を割り込む展開となりました。 ただ、衆議院選挙後の28日は、朝方の売り一巡後にイベント通過による買い戻しが広がりました。その後、25日線(同:38,849円)を回復しており、今後、同線を維持できれば、10月15日高値(40,257円)の水準が視野に入ってくるとみられます。 一方、再度調整に転じ25日線を割り込んだ場合、まずは、10月24日安値(37,712円)や、10月2日安値(37,651円)の水準が下値のメドとして挙げられます。 さらなる調整となった場合は、9月19-20日のマド埋め水準(37,394円)や、9月18-19日のマド埋め水準(36,675円)が次の下値メドとして挙げられます。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 (注1)直近値は2024年10月31日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 8月に急落した日経平均株価は、9月・10月も一時大幅安となる等、振れ幅の大きい動きがみられました。ただ、10月高値までの上昇で底入れパターンであるダブルボトムが完成し、さらに8月5日の安値からこれまでに約3ヶ月が経過し日柄調整も進展しています(図2)。 今後徐々に相場は落ち着きを取り戻すと見られ、年末にかけて本格的な戻し相場に入ることが期待されます。 (注1)直近値は2024年10月31日時点。(注2)下落局面はすべてを網羅しているわけではない。(注3)ブラックマンデーや、コロナショック時や今回の下落局面は、直前の高値を起点とした。リーマンショックは2008年9月15日であり、その前営業日を起点とした。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 米長期金利再上昇も、一時的上昇に留まる可能性高い 米国10年債利回りが上昇しています。今年9月に一時3.5%台まで下落しましたが、米景気のソフトランディング期待や、米大統領選挙で減税を掲げるトランプ氏勝利の可能性を意識した動きもあり、10月には4.3%へと大幅に上昇しました(図3)。ただし、チャート分析の観点からみれば、今回の利回り上昇は一時的なものに留まる可能性が高いと考えています。なぜなら、今夏に52週移動平均線を一時大きく下回ったからです。 52週線は2020年3月以降の上昇局面において何度も下値サポートラインとなってきました。このラインを一時的にでも大きく下回ったことで、中長期的な利回り低下局面に入ったと考えられます。過去の中長期利回り低下局面は、おおよそ1年半~2年半程度続いており、この先も同局面が継続する可能性が高いと考えられます。 今年10月に再度52週線を上回る水準へと上昇していますが、この先、23年10月高値以降の下降トレンドラインに上値を抑えられ、再び低下傾向となるか注目されます。 (注1)直近値は2024年10月29日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 米長期金利上昇という向かい風の中、ナスダック総合指数は、10月29日に史上最高値を更新しました。過去の中長期上昇局面(図4:①~⑤、コロナショックで天井形成の④を除く)の株価上昇倍率(1.9-2.3倍)を参考とすれば、今後も上昇余地があると考えられます。 (注1)直近値は2024年10月30日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (注3)日柄は両端を含む。(出所)ナスダックより野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
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2024/11/01 10:17
【米国株決算速報】アマゾン・ドットコム(AMZN):小売堅調・AWSも順調、株価は+5.74%(時間外取引)
決算概要:2024年7-9月期(2024.12期第3四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間10月31日引け後に、イーコマースやメディアサービス、クラウド事業のAWSなどを運営するアマゾン・ドットコム(AMZN US)が2024年7-9月期(2024.12期第3四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.1%上回り、EPSは市場予想を25.2%上回りました。 小売堅調、AWSも市場予想とほぼ一致 北米、北米外とも小売部門の売上高が、前年同期比で増加し、市場予想を上回りました。会社は、年末商戦に向け、米国事業所で季節労働者を前年と同水準の25万人雇用するとコメントしました。 AI・クラウド事業のAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)の売上高は市場予想とほぼ一致しました。会社は、AWSに対する需要は供給能力を上回っており、10-12月期も7-9月期比で設備投資を増額するとコメントしました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で上昇 アマゾン・ドットコムの株価は、前日比3.28%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.74%高の197.10ドルで推移しています(NY時間19:23)。売上高、EPS実績が市場予想を上回ったことや、順調なAI関連ビジネスの進展が確認されたためと考えられます。なお、前日のマイクロソフト(MSFT US)の決算発表などを受け、31日の取引時間中に同社を含めたAI関連銘柄の株価が下落していたことも時間外の反発につながったと推察されます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年10月31日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年7-9月期(2024/9)。2024年10-12月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2024年10-12月期以降の予想は2024年10月30日時点。(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) ご投資にあたっての注意点
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2024/11/01 09:41
【米国株決算】アップル(AAPL):iPhone販売堅調・見通しは慎重、株価は-1.73%(時間外取引)
決算概要:2024年7-9月期(2024.9期第4四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間10月31日引け後に、モバイル端末の製造販売とクラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2024年7-9月期(2024.9期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を0.4%上回り、EPSは市場予想を2.4%上回りました。 iPhone売上高が市場予想を上回る、売上高見通しは市場予想を下回る 主力のiPhoneの売上高が市場予想を上回り、全社の売上高は7-9月期として過去最高となりました。 会社の2024年10-12月期売上高見通しは市場予想をやや下回りました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で下落 アップルの株価は、前日比1.82%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比1.73%安の222.00ドルで推移しています(NY時間17:38)。iPhoneの売上高が市場予想を上回った一方で、年末商戦にあたる10-12月期の会社の売上高見通しが慎重だったためと思われます。新製品であるiPhone16の販売については、引き続き市場の関心が集まると考えられます。 また、当社のAIサービスであるApple Intelligenceに対する消費者の評価なども、今後の企業価値にとって重要なため、注目されます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS はEUの追徴課税の影響を除いた非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年10月31日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2024年7-9月期(2024/9)。2024年10-12月期の売上高の白丸は会社見通し(前年同期比+4%の水準)。灰色はLSEG集計による市場予想平均。2024年10-12月期以降の予想は2024年10月30日時点。(出所)会社発表、LSEGより野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) ご投資にあたっての注意点
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2024/11/01 08:30
【野村の朝解説】決算を受けたテクノロジー株の下落が重石(11/1)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 31日の米国株式市場で主要3指数は揃って下落しました。前日引け後に発表した決算が嫌気されたマイクロソフト(前日比-6.05%)やメタ・プラットフォームズ(同-4.09%)が大幅下落し、他のテクノロジー株に売りが広がりました。 相場の注目点 31日の日銀金融政策決定会合後の植田総裁の記者会見では、今後の政策判断に「時間的な余裕はある」との表現を回避し、12月の日銀金融政策決定会合は政策変更もあり得る会合となる可能性が示唆されました。これを受けて、ドル円相場では一時、1ドル=152円台を割り込む水準へと円高が進行しました。本日の日本株式市場では、円高進行を嫌気した輸出関連株や、米国株の流れを受けた半導体を含むハイテク株の下落が相場全体の重石となりそうです。 本日のイベント 日本企業の決算発表では、場中に丸紅や三菱商事、三井物産、TDK、引け後に日本ハムや村田製作所など多数の主力企業が決算発表を予定しています。米国では、注目の10月雇用統計が発表されます。市場では、非農業部門雇用者数は前月差+10.5万人と前月の同+25.4万人から減速すると予想されています。今回の雇用統計の集計期間である10月前後は、東海岸を中心に短期的な港湾ストライキが発生したことや大型ハリケーン上陸による災害もあって、それらが統計のかく乱要因となっていることが考えられます。結果を受けて、一時的に市場のボラティリティー(変動性)が高まる可能性もあり、注意が必要です。 (野村證券 投資情報部 澤田 麻希) (注)データは日本時間2024年11月1日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点