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22分前

【テーマ銘柄】今後も需要拡大、アナログ半導体

※画像はイメージです。 アナログ半導体は人間と電子機器のインターフェイス 音や光、温度、速度などの物理的な現象の変化はアナログ信号です。電子機器は、搭載されたセンサーやタッチパネルなどからアナログ信号を読み取り、アナログ信号をデジタル信号に変換して処理しています。逆に、スピーカーやイヤフォン、スマホ、パソコンなどのデバイスに情報を出力する場合は、アナログ信号に変換する必要があります。このようなアナログ信号とデジタル信号の変換や制御を行うのが、アナログ半導体です。アナログ半導体は人間と電子機器のインターフェイスとして現代の生活に欠かせません。 クルマの電装化・電動化が市場拡大に寄与 アナログ半導体にはアナログ信号をデジタル信号に変換するA-Dコンバーターや、その逆を行うD-Aコンバーターの他に、増幅や線形回路を表現するオペアンプ(演算増幅器)、コンパレーター(比較器)、回路のオン・オフを切り替えるアナログスイッチなどがあります。近年では、電子機器に加え、クルマにADAS(先進運転支援システム)が搭載され、センサーなどでアナログ信号を多く取り込むようになってきています。また、駆動モーターの電圧を「オン・オフ」だけではなく「やや高く、やや低く」と、きめ細やかに制御するのもアナログ半導体が関係しています。アナログ半導体が無ければ、適度に減速したり加速したりすることは困難です。 関連企業の業績拡大が期待される WSTS(世界半導体市場統計)では、2023年の世界の半導体市場が約5,200億米ドル、そのうちアナログ半導体は約810億米ドルになったとみています。半導体市場全体が10年間で約55%拡大する中、アナログ半導体市場は同期間で83%拡大するなど、半導体市場の中でも大きく成長しています。クルマの電動化や電子機器の進化にアナログ半導体は欠かせず、今後も需要の拡大が期待されます。 ご参考:アナログ半導体関連銘柄の一例 ルネサスエレクトロニクス(6723)車載用マイコンで世界トップクラスのシェアを有する。自動車や産業向けにアナログ半導体も手掛ける。ローム(6963)パワー半導体とアナログ半導体を主力としており、自動車や産業機器向けに製品を展開している。アナログ・デバイセズ(A0019/ADI US)アナログ半導体の世界大手企業。産業機器・ヘルスケア・航空宇宙や自動車向けを中心に、幅広い業界に製品を展開している。近年はM&Aにより、業容を拡大させている。テキサス・インスツルメンツ(A0731/TXN US)アナログ半導体で世界トップクラスのシェアを有する。世界30ヶ国超の市場で半導体の設計・製造・販売を手掛ける。産業機器や車載、通信機器など、幅広い分野に製品を展開している。スカイワークス・ソリューションズ(A1025/SWKS US)アナログ半導体やミックスドシグナルIC(注3)の設計、製造、販売を手掛けている。主要顧客はアップル社で、2023年度の同社向け売上高は全体の66%に達している。STマイクロエレクトロニクス(A3910/STM US)スイスに本社を置く半導体メーカー。アナログ半導体に加え、パワー半導体やセンサーなどを手掛けており、自動車向けが主力となっている。モノリシック・パワー・システムズ(A7561/MPWR US)アナログ半導体やミックスドシグナルICの開発や設計、販売を行う。ファブレスの形態をとっている。用途別では、ストレージ&コンピューティングやデータセンター、自動車向けなどが中心となっている。インフィニオン・テクノロジーズ(G0333/IFX GY)世界トップクラスの車載半導体メーカー。パワー半導体で強みを有しているほか、アナログ半導体も手掛けている。 (注1)全てを網羅しているわけではない。(注2)外国株式のコードは、野村コード/ブルームバーグコード。(注3)アナログ半導体とデジタル半導体が複合されている混合信号集積回路。(出所)各種資料より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩崎 裕美) ご投資にあたっての注意点

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