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【来週の予定】トランプ関税の影響下で問われる日銀の政策スタンス

来週の注目点:関税引き上げの影響、日銀の政策スタンス 米国の関税引き上げを受けて景気の下振れとインフレのリスクが高まっているため、日銀は追加利上げを先送りするとの見方が強まりつつあります。日銀は5月1日(木)に金融政策決定会合の結果発表を行います。政策金利は据え置きがコンセンサスで、景気の下振れリスクに配慮しつつも、利上げスタンスを維持すると見られます。今会合では、トランプ政権の関税政策を踏まえ、「展望レポート(経済・物価情勢の展望)」で物価や経済見通しをどのように修正するのかが焦点です。野村では、25年度の実質GDP成長率見通しを前回2025年1月時点の前年度比+1.1%から、同+0.6%へ下方修正すると予想します。 米国では、5月6日(火)-7日(水)にFOMCを控えて、 FRBは4月26日(土)から金融政策に対する公式発言を自粛するブラックアウト期間に入ります。一方、今週は月末月初の重要度の高い経済指標が発表されるため、注目が集まります。29日(火)に4月消費者信頼感指数(コンファレンスボード)、30日(水)に1-3月期の実質GDP速報値や雇用コスト指数、4月ADP全米雇用レポート、3月個人消費支出・所得統計、5月1日(木)に4月ISM製造業景気指数、2日(金)に4月雇用統計が発表されます。特にISM指数は、23日(水)に発表された4月PMI(速報値)が予想外に低下したことから注目度が高いと思われます。サーベイ系の統計に加えて、実態経済関連の統計に関税引き上げの影響がどの程度現れているか注目されます。 中国では、30日(水)に4月政府版PMI、4月財新版・製造業PMIが発表されます。先んじて発表された中国の4月EPMI(ハイテク産業を中心とした新興企業のPMI)は49.4と、3月の59.6から大幅に悪化し、景気判断の分かれ目となる50を下回りました。想定を上回る米国の関税引き上げによる輸出への悪影響が懸念されます。 (野村證券投資情報部 坪川 一浩) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2025年4月25日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点

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