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08/19 09:30
【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(8月第3週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2025年8月第3週(2025年8月8日~8月15日) 2025年8月月間(2025年7月31日~8月15日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年8月15日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年8月15日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2025年8月第3週(2025年8月8日~8月15日) 2025年8月月間(2025年7月31日~8月15日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年8月15日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年8月15日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2025年8月15日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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08/19 08:11
【野村の朝解説】重要イベントを控え米国株は一進一退 (8/19)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 18日の米国株式市場で、主要3指数は様子見ムードから方向感に乏しく、一進一退の展開となりました。NYダウは反落となった一方、S&P500は横ばい、ナスダック総合は3営業日ぶりに反発となりました。米大手小売企業の2025年5-7月期決算や、22日(金)に予定されているジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演など、重要なイベントが相次ぐほか、18日から米国とウクライナの首脳会談を控え、様子見姿勢が強まりました。為替市場では米ドルが対円で上昇し、米ドル円は147円台後半まで上昇しました。 相場の注目点 米国労働市場の軟化が懸念される中、市場はFRBの9月利下げ再開への期待を高めています。米国株は利下げ期待の高まりをサポート材料に上昇基調を維持してきましたが、一方で、関税引き上げによる影響などからインフレ圧力は根強く、今週は21-23日開催のジャクソンホール会合前後で予定されるFRB高官の発言が注目されます。米国は2025年4月以降、貿易相手国・地域に対する関税率を段階的に引き上げてきましたが、これまでは在庫の積み増しや、関税引き上げ分の相当程度を企業が吸収してきたため、インフレ圧力の上昇は限定的でした。また、実際に消費者に届くまでにはある程度の時間を要します。しかし、足元では関税引き上げの影響が物価指数に顕在化し始めており、今後数ヶ月にわたり、物価上昇圧力が続く可能性があります。また、今週は小売企業の決算発表が本格化します。消費動向を占う上でも、足元の業績動向に加えて、今後企業間で値上げの動きが広がるのか、関税引き上げ分の負担をどの程度消費者へ転嫁していくのか、各社の見通しも注目されます。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2025年8月19日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/18 16:13
【野村の夕解説】堅調な米国消費と円安を背景に、日経平均は最高値更新(8/18)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 18日の日経平均株価は、底堅い米国の消費を追い風に連日の史上最高値更新となりました。15日に発表された7月の米小売売上高は自動車販売を中心に米国の消費が堅調であることを示す結果となりました。18日の東京為替市場では、朝方1米ドル=147円10銭台と15日15:30時点からほぼ横ばいだった米ドル円が147円50銭台へとやや円安方向に推移しました。これらを背景に、前営業日比74円高の43,452円で寄り付いた日経平均株価は、その後徐々に上げ幅を拡大し、午後の取引開始後間もなく、この日の高値となる前日比456円高の43,835円まで上昇しました。好調な米国の自動車販売や為替の円安進行を受けて、自動車や同部品株が軒並み上昇となったほか、15日に傘下のPayPay(ペイペイ)が米国株式市場上場へ向けた手続きを開始したと発表したソフトバンクグループのほか、ファーストリテイリングやアドバンテストといった値がさ株の上昇がこの日も日経平均株価を押し上げました。日経平均株価は引けにかけて堅調に推移し、終値は前日比336円高の43,714円となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 21~23日に開催されるジャクソンホール会議に注目が集まります。特に、22日にはパウエルFRB議長が講演を行う予定で、市場で高まる9月利下げへの見解によっては、株式市場の変動が大きくなるとみられます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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08/18 08:04
【野村の朝解説】S&P500は小幅安で4連騰ならず (8/18)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 15日の米国株式市場でS&P500は、取引時間中の最高値を更新するも、小幅安で引け4連騰とはなりませんでした。寄り前に発表された米国の小売売上高は6月分が前月比+0.6%から同+0.9%へ上方修正されたうえで、7月も同+0.5%と堅調な結果を示したものの、寄り後に発表された8月のミシガン大学消費者マインド速報値が期待インフレ率が上昇する中で消費者心理が悪化していることを示したことから、市場の消費拡大期待は尻すぼみとなりました。為替市場では米ドルが主要通貨に対してほぼ全面安の展開になりました。 相場の注目点 今週、米国では21-23日の日程で、金融・経済シンポジウムであるジャクソンホール会合が開催されます。市場参加者の最大の関心事は22日に予定されているパウエルFRB議長の講演です。FRBはこれまで、関税政策とその景気への影響を見極めるため、利下げを見送ってきました。一方、政策金利先物は、米国景気の減速観測を背景に、9月FOMCでの利下げを8割強の確率で織り込んでいます。市場の一部では史上最高値近辺で推移する米国株に対し行き過ぎとの見方もあり、利下げに慎重な政策スタンスの維持も、利下げに前向きな姿勢への転換も、いずれも市場の急変動につながる可能性がありそうです。 また、米国では2025年5-7月期の決算発表が本格化し、小売企業やソフトウエア企業の決算発表が行われます。特に小売企業については、商品の仕入れ先の変更や、関税分の販売価格への転嫁の状況など、関税について各社がどのような対応をとっているか、業績にどのような影響が及んでいるのかが注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2025年8月18日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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08/17 09:30
【投資と税金】配偶者の相続税はどれくらい軽減される?
配偶者にとって、長年連れ添ったパートナーを亡くすことは、精神的なショックだけでなく、今後の生活に対する経済的な不安も大きなものです。そのような配偶者が、残された遺産を少しでも多く受け取ることができれば、将来への不安を和らげることにつながります。配偶者は常に相続人となるため、税額軽減によって相続税が軽減されます。今回は、配偶者の税額軽減について、大手町トラストの税理士にお話を伺いました。 (注)画像はイメージです。 はじめに 配偶者の税額軽減とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した正味の遺産がある場合において、一定の金額までは配偶者に相続税がかからないという制度です。 適用要件 (1)法律上の配偶者であること死亡した人の配偶者は常に相続人となります。適用が受けられるのは、婚姻届を提出している「法的な夫婦」で、内縁関係の人は、相続人に含まれません。(2)相続税の申告書を提出すること配偶者の税額軽減の適用を受けるには、相続税の申告書又は更正の請求書に税額軽減の適用を受ける旨を記載し、提出する必要があります。 ※正味の遺産額のうち仮装又は隠蔽されていた部分は、配偶者の税額軽減の対象とはなりません。 (3)遺産分割が確定していることこの規定は、配偶者が遺産分割などで実際に取得した財産を基に計算されることになっているため、相続税の申告期限までに分割されていない財産は税額軽減の対象になりません。 ただし、相続税の申告書または更正の請求書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付した上で、申告期限までに分割されなかった財産について申告期限から3年以内(※)に分割したときは、税額軽減の対象になります。(※)遺産分割に関する調停や訴訟など、3年以内に分割できないやむを得ない事情があり、税務署長の承認を受けた場合は、その事情がなくなった日の翌日から4か月以内 配偶者の税額軽減の適用額 次の金額のどちらか多い金額までは配偶者に相続税はかかりません。 (注)この制度の対象となる財産には、隠蔽または仮装されていた財産は含まれません。 (1)1億6千万円(2)配偶者の法定相続分相当額 具体的な計算例 例:相続人(配偶者、子2人)遺産総額: 6億円(法定相続分相当額:配偶者 3億円、子A 1.5億円、子B 1.5億円)基礎控除額: 3,000万円+(600万円×3)=4,800万円相続税 課税対象額:5億5,200万円(相続税総額:1億7,360万円)相続税 納付税額:配偶者 0円、子ども1人あたり 4,340万円(※)(※)相続税総額1億7,360万円×1/4(子ども1人の財産取得割合)=4,340万円 ※【相続税の基礎控除額】3,000万円+600万円×法定相続人の数 配偶者が相続した財産が3億円の場合、1億6,000万円を超えていますが法定相続分である3億円以下となるため、配偶者の税額減税の適用により全額控除され、配偶者の相続税はかかりません。 手続き 配偶者の税額軽減の適用を受けるには、税額軽減の明細を記載した相続税の申告書または更正の請求書に下記の書類を添付して確定申告をすることが必要です。 (1)被相続人の全ての相続人を明らかにする戸籍謄本など(2)配偶者の取得した財産が分かる書類(遺言書の写しや遺産分割協議書の写し(※)など) (※)遺産分割協議書の写しには相続人全員の印鑑証明書(遺産分割協議書に押印したもの)も添付(3)「申告期限後3年以内の分割見込書」(申告期限内に分割ができない場合に提出) 配偶者の税額軽減の活用 課税価格が1億6,000万円以下の場合には、配偶者が相続財産をすべて取得すれば、結果的に相続税の負担はゼロとなります。しかし、次に配偶者に万一のことがあった場合(二次相続と呼びます)、配偶者がこの相続した財産をそのまま残してお亡くなりになると、思わぬ相続税の負担が生じることがあります。一次相続発生後、期間の経過とともに相続税評価額が下がる財産(自宅建物など)や、二次相続発生までに相続税対策をしやすい財産(生前贈与しやすい現金など)を配偶者が相続することなどが二次相続対策となりえます。 終わりに 配偶者の方が固有の財産を多額に所有している場合は、一次相続・二次相続合計で考えると、配偶者が財産を法定相続分まで相続しない方が税金面で有利になるケースもあリます。一次相続において「配偶者の税額軽減制度」を最大限活用するかどうかは、一次、二次相続の合計税額および配偶者のその後の生活費等の費消、配偶者の希望などを考えて、総合的に判断する必要があります。 この資料は情報提供を唯一の目的としたもので、投資勧誘を目的として作成したものではありません。この資料は信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、野村證券は、その正確性および完全性に関して責任を負うものではありません。この情報は、ご覧いただいたお客様限りでご利用いただくようお願いいたします。詳しくは、所轄税務署または顧問税理士等にご確認ください。 ご投資にあたっての注意点
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08/16 12:00
【注目トピック】 トランプvsパウエル FRB議長人事と金融政策を巡る攻防
※画像はイメージです。 FRBの金融政策決定プロセスと任期 米国ではトランプ大統領がパウエルFRB議長の政策判断に対して批判を繰り返す異例の事態が続いています。特に足元では、パウエル議長の後任人事を巡ってFRBの独立性が脅かされることに対する警戒感や、金融政策への影響に対する関心が高まっています。 FRBの政策判断に対して政治がどこまで介入し得るかを考える上では、金融政策の決定プロセスを知る必要があります。FRBの政策決定会合であるFOMCの参加者は19名、このうち議長と2名の副議長を含む7名の理事とニューヨーク連銀総裁に加え、輪番制で4名の地区連銀総裁が投票権を有しており、多数決によって政策が議決されます。議長の影響力が最も大きいことは論を待ちませんが、必ずしも全会一致で決定されるわけではありません。 理事は大統領が指名し、上院の承認を経て任命され、理事の中から議長、副議長が選出されます。政治の影響力を低減させるため理事の任期は14年と長く、正副議長の任期は4年になります。 FRBのボードメンバー (注1)CEA:大統領経済諮問委員会、(注2)網掛けは第1次、第2次トランプ政権下で任命されたことを示している。 (出所)FRB資料より野村證券投資情報部作成 政治の介入余地を巡る攻防 パウエル氏の任期は議長としては26年5月までですが、理事としては28年1月までです。近年は議長としての任期満了後に、理事を辞任することが慣例をなっていますが、パウエル氏は進退を明らかにしていません。 また、25年8月8日にクグラー理事が辞任したことを受け、トランプ大統領は後任にミランCEA委員長を指名しましたが、任期は26年1月までとしたことから、ミラン氏を次期FRB議長と考えている訳ではないようです。 各種報道によると、次期FRB議長候補の選定はベッセント財務長官を中心に行われており、8月13日時点では11名程度がリストアップされている模様です。この中にはトランプ政権下で理事に任命され、直近(25年7月)のFOMCで利下げを主張した2名の理事も含まれています。現時点では誰が次期FRB議長に指名されるかは定かではありませんが、ミラン氏の後任を含めても、トランプ大統領の意向を政策判断に反映させる可能性のある理事は3名、仮にパウエル氏が理事を辞任すれば4名になる計算です。 次期FRB議長候補者 (注)NEC:国家経済会議。2025年8月13日時点。全てを網羅している訳ではない。 (出所)各種資料より野村證券投資情報部作成 FRBは2025年9月会合から利下げを再開すると予想 野村證券では、トランプ大統領からの利下げ圧力とは関係なく、FRBは2025年9月FOMCから利下げを再開すると予想しています。25年7月FOMC直後に発表された7月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比7.3万人増と市場予想(同+10.5万人増)を下回っただけではなく、過去2ヶ月分が合わせて同25.8万人下方修正されました。結果、3ヶ月移動平均で見た雇用増加ペースは同+3.5万人増と、景気に中立的と見られる同+10万人増を大幅に下回りました。 関税の引き上げは、米国経済に対して「景気減速+インフレ押上げ」圧力として作用することが想定されます。ここまで米国経済は堅調な労働需要を背景に底堅く推移してきたことから、パウエルFRB議長はインフレ再燃を警戒し、利下げに慎重な姿勢を続けてきました。7月雇用統計は労働需要の大幅な減速を示唆、その後発表された7月消費者物価指数(CPI)が関税コストを価格転嫁する動きは未だ限定的であることを示したことから、市場では早期利下げ観測が高まり、先物金利では9月FOMCでの0.25%ポイント(pt)の利下げを一時完全に織り込んでいました。このような状況を踏まえ野村證券では、FRBは25年9月と12月、26年3月に0.25%ptの利下げを実施し、政策金利の誘導目標を3.50-3.75%へ引き下げる見通しへと変更しました(従来は25年12月から3会合連続での利下げを予想)。 FRB人事はFRBのハト派(利下げに積極的)化につながる公算大 FRBが独自の判断に基づいて利下げ姿勢へと転換することが予想されることから、金融政策判断に対する政治の介入余地は更に低下すると見受けられます。ただし、次期FRB議長がパウエル現議長よりも利下げに積極的な人物となり、残り6名の理事のうち最大で3名が同様の政策姿勢を有するならば、金融政策判断を巡るFRBのバランスは現在よりもハト派的(利下げに積極的)な方向に傾くことが想定されます。また、26年に投票権を有する地区連銀総裁は、今年投票権を有する地区連銀総裁に比べ利下げに対してより柔軟な姿勢を示しています。このことから、政策金利の着地点は我々の見通し以上に低くなる可能性は否定できません。 FRB高官の投票権と最近の発言 (注)網掛けはFRBのボードメンバー。ただし、クグラー理事は25年8月8日に辞任。※はトランプ政権下で任命されたことを示す。発言の内容は野村證券投資情報部による抜粋。発言の後ろのカッコ内は発言があった(月/日)。投票権はFOMCにおける政策決定の投票権。全てを網羅している訳ではない。 (出所)FRB、各種報道資料より野村證券投資情報部作成 野村證券投資情報部 シニア・ストラテジスト尾畑 秀一 1997年に野村総合研究所入社、2004年に野村證券転籍。入社後、一貫してエコノミストとして日本、米国、欧州のマクロ経済や国際資本フローの調査・分析に従事、6年間にわたり為替市場分析にも携わった。これらの経験を活かし、国内外の景気動向や政策分析、国際資本フローを踏まえ、グローバルな投資戦略に関する情報を発信している。 野村證券投資情報部 ストラテジスト引網 喬子 2023年10月より投資情報部に在籍。米国株の調査業務を経験後、各国経済・為替に関する投資情報の発信を担当。個人投資家を対象に、わかりやすい情報提供を心掛ける。 ご投資にあたっての注意点
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08/16 09:00
【オピニオン】米国の雇用・物価統計は要継続ウォッチ
※画像はイメージです。 2025年7月の米非農業部門雇用者数は前月比+7.3万人と市場予想(ブルームバーク調査・同+10.4万人)を下回る伸びとなりました。また、5月は同+1.9万人(12.5万人の下方修正)、6月は同+1.4万人(13.3万人の下方修正)と大幅に下方修正されました。3ヶ月平均でみた非農業部門雇用者数の伸びは月間で同+3.5万人になり、20年夏以降で最も低い水準となりました。 一方、25年7月の米消費者物価指数(CPI)は前月比+0.2%と6月の同+0.3%から伸び率が鈍化し、前年比では+2.7%と6月から伸び率は変わりませんでした。しかし、変動の大きいエネルギー・食品を除くコアCPIは前月比+0.3%と、6月の同+0.2%から伸び率が加速し、前年比でも+3.1%と6月の同+2.9%から加速しました。 これらの結果を受けて、政策金利変更に関する市場の織り込み度合いを算出したデータである「FedWatch」によれば、25年9月16-17日に開催されるFOMCで0.25%ポイントの利下げが実施されるとの市場の期待値は94.4%まで上昇しています(8月12日時点)。しかし、雇用統計、CPIとも検討すべき点が残ります。7月雇用統計における非農業部門雇用者数の過去2ヶ月分の下方修正は異例ともいうべき大幅なものでした。下図の通り、季節調整前、及び季節調整後のそれぞれの計数を今回の改定前と改定後で比較すると、特に25年5月分は季節調整による影響が大きかったことがうかがわれます。コロナ禍の急拡大で急激かつ大幅に雇用者が減少した20年3月以降のデータを季節調整する場合、歪みが大きくなることが否定できません。 米非農業部門雇用者数の改定状況 (注)改定前は25年6月雇用統計発表時の計数。改定後は同年7月雇用統計発表と同時に公表された改定の計数。(出所)米労働省、LSEGより野村證券投資情報部作成 一方、CPIについては5-6月分では関税による影響が生じつつあることが確認されましたが、今回7月分ではその影響が更に強まっているとは必ずしも言えない結果でした。下図の通り、関税の影響を受けやすい消費財の価格を見ると、前月比でマイナスに転じる財も散見されます。ただし、企業が関税率引き上げ前に在庫積み増しで対応していたことや、仕入れ価格の上昇分をすべて小売価格に転嫁せず、ある程度は企業側で吸収しているため、関税による小売価格への影響が限定的にとどまっていた可能性があります。 関税の影響を受けやすい消費財の価格動向 (注)関税の影響を受けやすい主な品目が対象。全てを網羅している訳ではない。 (出所)米労働省、ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナル・インク(NSI)より野村證券投資情報部作成 8月下旬から米主要小売企業の25年5-7月期決算の発表が相次ぎます。関税引き上げによるコスト増をこれまでどのように対応してきたか、今後はどう対応するのか、会社側のコメントが注目されます。9月FOMCでの利下げ期待が高まっています。このFOMCでは参加メンバーの経済見通し、政策金利見通しが公表されます。8月分の雇用統計やCPIを踏まえて、利下げが再開されるのか見送られるのか、重要な局面を迎えます。なお、8月21-23日にジャクソンホール会議が米ワイオミング州で開催されます。今年のメインテーマは「移行期の労働市場:人口動態、生産性、マクロ経済政策」ですが、関税の影響が実質的に大きなテーマとなるでしょう。そこでのパウエルFRB議長の発言に注目が集まります。 ご投資にあたっての注意点
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08/16 07:00
【来週の予定】ジャクソンホール会議、金融政策の行方を占う夏の風物詩
来週の注目点:ジャクソンホール会議 足元の日米株の好調の背景には、堅調な企業業績や、FRBの早期利下げ期待があります。米国の7月雇用統計や7月消費者物価指数(CPI)などの結果を踏まえ、市場ではFRBが9月FOMCで利下げに踏み切るとの観測が強まっています。0.25%ポイントの利下げはほぼ織り込み済みで、0.50%ポイント利下げの可能性も浮上しています。足元でベッセント米財務長官が「9月FOMCで0.50%ポイントの利下げが可能」、「日銀は後手に回っており、利上げするだろう」などと発言していることも、材料視されている模様です。日米金利差の縮小観測が強まる場合には、円高米ドル安圧力が強まることが見込まれるため、注意が必要です。 米国の金融政策を占う上では、20日(水)の7月FOMC議事要旨、21日(木)~23日(土)に開催されるジャクソンホール会議に注目です。例年通りであれば、初日に各セッションの詳細を含むアジェンダの公表とレセプション、2日目の22日(金)の冒頭にパウエルFRB議長の講演が行われます。2024年には雇用の軟調を受けてパウエルFRB議長が24年9月会合での利下げを示唆しました。今回はいかなる姿勢を示すのかが最大の焦点となります。 米国の経済指標では、19日(火)に7月住宅着工・建設許可件数、21日(木)に週間新規失業保険申請件数、8月S&PグローバルPMI速報値、7月中古住宅販売件数などが発表されます。 日本では、20日(水)に7月貿易統計、6月機械受注と7-9月期見通し、21日(木)に8月S&Pグローバル日本PMI速報値、22日(金)に7月全国消費者物価指数(CPI)が発表されます。7月貿易統計では、トランプ関税の悪影響が自動車以外の輸出品目に拡大した可能性があります。7月CPIでは、米やエネルギー価格の減速に伴い、コア指数が減速したと野村證券では予想します。 ユーロ圏では、21日(木)にユーロ圏及びドイツの8月HCOB PMI速報値が発表されます。米国の関税引き上げを受けてドイツなどの景況感が悪化している可能性があります。 (野村證券投資情報部 坪川 一浩) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2025年8月15日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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08/15 16:25
【野村の夕解説】日経平均株価・TOPIXともに、終値で史上最高値を更新(8/15)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 15日の日経平均株価は、日銀の利上げ観測を追い風に銀行セクターが市場をけん引し、終値ベースで8月13日につけた史上最高値を更新しました。寄り前に発表された2025年4-6月期の実質GDP1次速報値は、前期比年率+1.0%と5四半期連続のプラス成長となり、設備投資や輸出が堅調で日本経済が底堅く回復していることが示されました。これを受けて日経平均株価は反発して始まり、日銀が早期に追加利上げに踏み切るとの思惑から長期金利が上昇し、銀行株などの金融セクターが大幅高となりました。そのほか、素材株などの景気敏感株や旺盛なAI需要を背景にテクノロジー関連株も上昇し株価を押し上げました。日経平均株価は終日を通して上げ幅を拡大させ、大引けは前日比729円高となり、TOPIXとともに終値ベースで史上最高値を更新しました。個別銘柄では三菱UFJフィナンシャル・グループが前日比6%高となり、連日で株式分割考慮後の上場来高値を更新しました。また、ソフトバンクグループが前日比6.4%高となり上場来高値を更新し、ファーストリテイリングと合わせた2社で日経平均株価を353円押し上げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 15日、米国では7月小売売上高や8月ミシガン大学消費者マインド速報値が発表されます。金融政策への影響が大きく、関税政策による米国経済への影響を確認するうえで注目が集まります。 (野村證券投資情報部 松田 知紗) ご投資にあたっての注意点