【野村の夕解説】日経平均株価は122円高 米中協議の結果待ち(6/10)
(注)画像はイメージです。
本日の動き
9日から始まった米中閣僚級貿易協議において、トランプ大統領が中国へのハイテク製品の輸出規制措置を緩和する方向で交渉することを許可したと報じられ、米中交渉進展への期待が膨らみました。これを背景に、10日の日経平均株価は前日比189円高の38,278円で寄り付きました。日本時間10時頃に日本銀行の植田総裁が、金融政策運営で重視している物価上昇率は目標の2%まで少し距離があると発言したと報道されました。これを受け、利上げ先送り観測から外国為替市場では一時1米ドル=145円28銭へと円安が進行しました。円安進行を追い風に、日経平均株価は一時前日比407円高となる場面もありましたが、10日夕方から再開される米中貿易協議を控え、その後は上げ幅を縮小してゆきました。大引けは前日比122円高の38,211円となり取引を終えました。個別企業では、ニデックや資生堂など中国比率が高い企業の株価が上昇し、市場を牽引しました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注) データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
10日、ロンドンにて現地時間午前10時(日本時間同日午後6時)から米中貿易協議が再開されます。中国のレアアースと米国のハイテク製品の輸出規制が見直される可能性があり、引き続き注目が集まります。
(野村證券投資情報部 笠原 光)
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