米国株
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2022/12/26 20:00
【今週の米国株】ホリデーシーズン中に総点検!今年の上がった株⇔下がった株(12/26)
米国市場はホリデーシーズン入りし閑散模様、12月26日(月)はクリスマスの振替休暇です。そして、米国市場は1月2日(月)から再開、日本の三が日などお構いなしで主要指標の発表が始まります。一休みして2022年を振り返るには、今週がチャンス…そこで今回は通常の記事をお休みし、「2021年」「2022年」に動いたセクター・個別株を合わせて振り返ることで、2023年を見通すヒントになればと考えます。 2年間、①米国株全体がどんなパフォーマンスだったのか? ②米国株の中ではどんなセクターが動いたのか?③主要な個別株はいくら上がった/下がったのか?をデータでご紹介します。 以下、図中に出てくる数値:2021年:2020/12/31~2022/12/31の騰落率、2022年:2021/12/31~2022/12/22の騰落率。ブルームバーグより野村證券投資情報部が作成。セクターはS&P500のGICS24業種分類ベース、個別株はS&P100組入銘柄。 ①米国株全体のパフォーマンス 2021年は「米国株絶好調」の年だった 2022年は米株低調…ロシア株に次ぐ低成績のナスダック 振り返るとS&P500ベースの年間騰落率は、2021年:+26.9%→2022年:-19.8%と、ほぼ”いってこい”(2020年末比で+2%程度)の水準となっています。2022年の騰落率では、ナスダックに至ってはマイナス圏、ロシア株に次ぐワーストパフォーマーでした。ただし、日本在住の米国株投資家にとっては円安ドル高の影響も大きく、運用収益はプラスという投資家の方も多いかもしれません。 なお、敢えて2022年のグローバルな勝ち組を挙げるとすれば、(通貨安の反動による株高となっているトルコを除けば)インド株となるでしょうか。低調な中国市場の隣で、比較的高い成長を維持したことなどを背景に堅調に推移しました。 ①セクターのパフォーマンス 2021年は、ハイテクや金融緩和の恩恵を受ける銘柄が好調 2022年は、「ディフェンシブセクター」がかろうじてプラス圏 2021年は金融緩和の恩恵を受け、半導体やテクノロジーなどグロース銘柄に光が当たりました。また、自動車などの産業でも、エネルギー価格高騰を背景にEVへの注力を材料とした株価上昇がみられました。一方、それらのセクターは2022年に軒並み低調となりました。FRB(米連邦準備理事会)が金融緩和から金融引き締めへと政策転換したことが、セクター間で見える景色が逆転した主因だと言えます。「株式の価値は、現在価値に割り引いた将来の利益の総和」との考えに基づけば、金利の上昇の悪影響は遠い将来の利益であればあるほど大きくなります。グロース株とは、その名の通り成長…将来の大きな利益に期待が集まる株式であることから、金利が上昇した2022年には大きく下押し圧力を受けました。一方で、供給制約とウクライナ紛争という地政学を背景にエネルギー株は2年続けて大きく上昇しました。 ③上昇した個別株のパフォーマンス 2021年の1位はフォード・モーター、2位はエヌビディア 2022年の1位はエクソンモービル、2位はコノコ・フィリップス ④下落した個別株のパフォーマンス 2021年のワーストはペイパルHD、次いでW.ディズニー 2022年のワーストはメタ、次いでテスラ 銘柄で見ても、2年連続で好パフォーマンスだったのはエクソンモービルやコノコ・フィリップスなどのエネルギー株に限られます。それも「コロナ禍による供給制約」という事情に続き、2021年末時点で市場では予見されていなったウクライナ紛争という未曽有の混乱が起きたことによるものでした。 2021年下落→2022年上昇となったのはメルクなどの医薬品株や、Tモバイルなどの通信株となっています。いずれも2021年はコロナ禍の反動が大きかった半面、2022年にはそのディフェンシブ性が注目されたと言えるでしょう。 他方、2021年上昇→2022年下落となったのは、メタ・プラットフォームズやアルファベットなどの広告(メディア)株、AMDやインテル、エヌビディアやクアルコムなどの半導体株、セールスフォースやアドビなどの一部ソフトウェア株となります。コロナ禍明けにも勢いは続いていましたが、足元の景気減速・需要減退のあおりを受け、低調なパフォーマンスとなっています。 その他、2022年には、ペイパルHDなどのセクターからは見えなかった「決済銘柄」も低調であることが分かります。アマゾン・ドットコムやターゲットなど小売株の下落も目立ち、市場も消費の強さに確信が持てないでいる様子です。一方で、ケチャップで有名なクラフト・ハインツやコカ・コーラ、たばこのフィリップ・モリスなどの準必需品となっている銘柄は好調です。 どんな見方をするにせよ、今年の上昇・下落に来年のヒントがあるはずです。さらなる景気減速を見越すか、景気回復の兆しに期待をかけるか?ぜひこの図表を見比べながら「2023年にどんな世界が待っているか」を考えてみませんか。 (FINTOS!米国株/小野﨑通昭) ご投資にあたっての注意点
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2022/12/21 17:00
【チャート分析】エヌビディア、下降トレンドライン突破なるか
このたび、米国ナスダック市場の時価総額上位銘柄をチャート分析しました。 ナスダック市場: 時価総額上位銘柄ランキング (注)データは2022年11月30日時点。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 本日は第6位のエヌビディア(A2369/NVDA)を取り上げました。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。 当社は、世界トップクラスの半導体メーカーです。 (図1)当社の株価は、昨年11月に高値形成後、大幅調整となりました。 ただ今年10月に2018年以降の上昇幅に対する75.6%押しまで下落した後は反発に転じ、11月に入り今年8月に上値を押さえられた26週移動平均線(12月2日:153.04ドル)を奪回しました。 株価は、2021年秋以降の下降トレンドラインに接近しており、この先同ラインを突破となれば、1年に亘る調整相場が終了し、戻しを試す動きに弾みがつく可能性が考えられます。 調整継続の場合は13週線などが下値メド (図2)一方仮に下降トレンドラインに上値を押さえられた場合は、足元で上向きに転じ始めた13週線(同:139.13ドル)や、今年10月安値(108.13ドル)などが下値メドとして挙げられます。 (注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2022年12月2日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指します。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがあります。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ・【チャート分析】テスラ、最初の戻しメドは13週線 ・【チャート分析】アマゾン、13週線などの早期奪回なるか ・【チャート分析】アルファベット、26週線奪回なら基調変化へ ・【チャート分析】マイクロソフト、52週線奪回なるか注目 ・【チャート分析】アップル、この先52週線を奪回なるか注目 ご投資にあたっての注意点
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2022/12/21 17:00
【チャート分析】メタ、26週線奪回なれば基調変化へ
このたび、米国ナスダック市場の時価総額上位銘柄をチャート分析しました。 ナスダック市場: 時価総額上位銘柄ランキング (注)データは2022年11月30日時点。(出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 本日は第7位のメタ・プラットフォームズ(A6161/META)を取り上げました。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。 この先13週線や26週線奪回となるか注目 当社は、「フェイスブック」を展開する世界トップクラスのSNS運営企業です。 (図1)当社の株価は2021年9月に高値形成後、大幅調整となりました。ただ今年11月に2016年1月以来となる90ドル割れの水準まで下落した後は、反発に転じています。 この先、今まで上値を押さえられてきた13週移動平均線(12月2日:125.51ドル)を明確に奪回となるか注目されます。さらに26週線(同:146.26ドル)も上抜けとなれば、2021年秋以降の調整相場を脱した可能性が考えられます。 70ドル台は下値サポートとなるか注目 (図2)一方調整継続となり、今年11月安値(88.09ドル)を割り込んだ場合は、2014年夏~2015年夏にかけて保ち合い相場を形成した70ドル~80ドル前後の水準がさらなる下値メドとして挙げられます。 (注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2022年12月2日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指します。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがあります。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ・【チャート分析】メタ、26週線奪回なれば基調変化へ ・【チャート分析】テスラ、最初の戻しメドは13週線 ・【チャート分析】アマゾン、13週線などの早期奪回なるか ・【チャート分析】アルファベット、26週線奪回なら基調変化へ ・【チャート分析】マイクロソフト、52週線奪回なるか注目 ・【チャート分析】アップル、この先52週線を奪回なるか注目 ご投資にあたっての注意点
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2022/12/19 20:00
【今週の米国株】「景気悪化でも利下げなし」はいつまで続くか(12/19)
①先週の振り返り:「景気悪化でも利下げなし」で米国株下落 週を通じて、米国株の主要3指数は下落しました。この下落には、大きく2つの要因が影響しています。 株価下落、2つの理由 1つは、いわずもがな、14日(水)に発表された12月FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果です。12月の利上げ幅は市場予想通り(0.50%ポイント)だったものの、2023年末の政策金利見通しが事前の市場想定よりも高い水準が示されたことが嫌気されました。。 もう一つは、主要な経済指標が下振れたことです。15日(木)の米国市場寄り前に発表された11月小売売上高や11月鉱工業生産指数などの経済指標が市場予想を下回り、景気減速懸念が一段と強まりました。 景気よりインフレ抑制を重視する金融政策はPER(株価収益率)の低下に、経済指標の低下は予想EPS(一株当たり利益)の低下にそれぞれ作用します。株価は予想EPS×PERであり、この2変数の変化を織り込み株価は下落したことになります 実体データとFRBの姿勢、乖離しているように見えるが… 様々なインフレデータが市場予想を下回り始めている中でも、FOMCがインフレ警戒と利上げ姿勢を堅持する姿勢を見せていることは、政策上の意図があると考えられます。FRB(米連邦準備理事会)が現時点で利下げ見通しを示すことでインフレ退治に成功したと見なされうるメッセージを発してしまった場合、現在進めている利上げの効果が減殺されてしまいかねないためです。 FRBは2023年後半、インフレ退治→景気サポートへの姿勢転換を示してはいませんが、インフレ鎮静化が確度の高いものになれば、FRB高官から方針転換に関する言及も増えてくるでしょう。野村の米国マクロチームでは市場想定より大幅な景気悪化を見込むと同時に、2023年9月から景気下支えのために利下げを開始すると予想しています。 ②今週の気になる指標:20日(火)の住宅着工・建設許可件数 住宅着工件数は景気の先行指標 今週は、20日(火)に発表される11月住宅着工・建設許可件数への関心が高まります。住宅着工件数は、月中に建設が開始された新設住宅戸数を示す統計で、景気の先行指標としても知られています。感覚的にも、住宅が新規に建設されれば、家電や家具などが購入され、波及効果が大きいことは想像できます。 景気循環の観点でも「金融緩和→金利低下→住宅着工の増加→景気の本格的拡大・過熱→金融引き締め→金利上昇★→景気の後退」という流れが一般的で、現状は★の辺りにいると考えられます。住宅市場の落ち込みが続けば、これに続く景気後退が深く(あるいは長く)なるリスクが高まります。逆に、住宅着工件数が増加に反転するようであれば、金融緩和とその先にある景気回復を読み取ることができます。 なお、米国の住宅市場は8割が中古市場であることも知られています。21日(水)に予定されている中古住宅販売件数も、併せてみていきたいと考えます。 ③今週の気になる決算:20日(火)のナイキ、アパレル復権はあるか ※ここで取り上げる銘柄は、あくまで「今週決算発表がある企業およびその関連企業」のうち、「米国経済やセクター全体を見通す上でインプリケーションが多い」という観点で言及するものです。個別銘柄の勧誘・助言を目的とするものではありません。 グローバル・アパレル企業、ナイキ ナイキ(NKE)が20日(火)に9-11月期決算を発表します。ナイキは、販売先はもちろん、サプライチェーンまで全てがグローバル展開されている世界最大級のアパレルブランドです。前回の6-8月期決算では、販売の多くがドル以外の通貨であることから、ドル高の影響を受けて業績が下振れました。また、海運・陸運など物流コストの上昇や混乱に影響を受けやすく、商品の納入がままならないことから在庫がだぶつくなどの課題を残しました。 ①アパレル業界の「逆風」を確認 今回の決算は、こうした「逆風」が止んだのか、吹き続けているのかを確認する上では良いタイミングと考えます。原油価格はひと時よりも落ち着き、物流の混乱も米国の運輸団体によるストライキなどを除き世界的には正常化に向かっていると考えられます。 ②中国を初め各地域の消費動向を確認 前回決算では、同社のセグメントにおける大中華圏を除きすべての地域が、2ケタ増収と需要は堅調でした。他方、大中華圏は2ケタ減益でした。中国本土のウィズコロナ政策への転換が進めば、推進役ともなり得るため、当社の見通しに注目が集まります。 ③Eコマースの成長を確認 Eコマースが進んでいるのも当社の特徴です。当社の売上高の2/3はフットウェアであり、その他の商品に比べてサイズ等の共通性からオンライン販売などのEコマースと親和性が高いと考えられます。2022年5月期では、売上高467億ドルのうち、100億ドル超をオンラインで販売しました。ブランディングや顧客の囲い込みの観点からも、アパレル業界の競争力の源泉となる可能性があります。 ワールドカップも大いに盛り上がりました。今後のスポーツアパレルビジネスがどうなっていくか、同社の2023年5月期通期の見通しに注目したいところです。 (FINTOS!米国株/小野﨑通昭) ご投資にあたっての注意点
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2022/12/16 16:20
【チャート分析】テスラ、最初の戻しメドは13週線
このたび、米国ナスダック市場の時価総額上位銘柄をチャート分析しました。 ナスダック市場: 時価総額上位銘柄ランキング (注)データは2022年11月30日時点。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 本日は第5位のテスラ(A5861/TSLA)を取り上げました。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。 調整一巡後、13週線を目指す動きとなるか注目 当社は、2003年に創業したEV(電気自動車)メーカーです。 (図1)当社の株価は、2021年11月以降下落相場となり、今年11月には2020年以降の上昇幅に対する63.5%押しの水準まで下落しましたが、その後反発しました。 この先まずは13週移動平均線(12月2日:228.92ドル)を奪回となるか注目です。さらなる戻しメドとしては今年8月の高値形成時に上放れできなかった52週線(同:274.85ドル)が挙げられます。 下値模索の場合は150ドル前後などが下値メド (図2)一方調整継続となり、今年11月安値(166.18ドル)を割り込んだ場合は、次の下値メドとして2020年以降の上昇幅に対する2/3押し水準(153.74ドル)が挙げられます。 ※当社は2022年8月25日に3:1の株式分割を行いました。この資料は、株式分割考慮後の株価で表示しています。 (注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2022年12月2日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指します。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがあります。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ・【チャート分析】アマゾン、13週線などの早期奪回なるか ・【チャート分析】アルファベット、26週線奪回なら基調変化へ ・【チャート分析】マイクロソフト、52週線奪回なるか注目 ・【チャート分析】アップル、この先52週線を奪回なるか注目 ご投資にあたっての注意点
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2022/12/16 11:00
<米国株決算速報>アドビ(ADBE):株価は引け後に4.56%高、EPS実績、来期の見通しともに市場予想を上回る
12月15日に発表された米国株の四半期決算をお送りいたします。 アドビ(ADBE) EPS実績、来期の見通しともに市場予想を上回る ※ 会社発表、リフィニティブより野村證券投資情報部作成※ 実績は2022年9-11月期※ EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益※ 12月15日引け後決算発表。発表後の株価は4.56%高、15日の時間外取引における15日終値比での騰落率(米国東部時間19時59分現在) コンテンツ作成などのソフトウェアやサービスを提供するアドビの2022年9-11月期決算は、売上高は過去最高で、調整後EPSが3.60ドルと市場予想を上回りました。また、2022年12月-2023年2月期の調整後EPSについて会社は、3.65~3.70ドルと市場予想を上回る堅調な見通しを示しました。 (文責:野村證券 投資情報部・岩崎 晴弥) <野村の米国株決算速報>アドビ(ADBE):株価は-16.79%、売上高見通しが市場予想を下回る 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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2022/12/15 17:00
【チャート分析】アマゾン、13週線などの早期奪回なるか
このたび、米国ナスダック市場の時価総額上位銘柄をチャート分析しました。 ナスダック市場: 時価総額上位銘柄ランキング (注)データは2022年11月30日時点。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 本日は第4位のアマゾン・ドットコム(A3311/AMZN)を取り上げました。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。 まずは13週線などを早期回復なるか注目 当社は、売上高で世界最大のオンライン小売企業です。 (図1)当社の株価は昨年11月以降調整相場となり、今年10月には過去の高値のフシが集まる100ドル処を割り込みました。 この先まずは100ドル処や急な角度で下向きの13週移動平均線(12月2日:107.78ドル)を早期回復できるか注目です。これらを突破となれば、さらなる戻しメドとして26週線(同:115.78ドル)や今年8月に上値を押さえられた52週線(同:131.68ドル)が挙げられます。 調整継続の場合は80ドル前後が最初の下値メド (図2)一方仮に軟調な展開が続いた場合は、2020年3月安値(81.30ドル)や、今年の3月高値~5月安値の下落幅を8月高値に当てはめたN計算値(77.00ドル)などがある80ドル前後の水準が最初の下値メドとして挙げられます。 (注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2022年12月2日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指します。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがあります。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ・【チャート分析】アルファベット、26週線奪回なら基調変化へ ・【チャート分析】マイクロソフト、52週線奪回なるか注目 ・【チャート分析】アップル、この先52週線を奪回なるか注目 ご投資にあたっての注意点
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2022/12/14 20:00
【FOMCまもなく結果発表】野村の新・金利予想から考える株式市場
いよいよ日本時間の14日早朝、年内最後のビッグイベント「12月FOMC(米連邦公開市場委員会)」の結果が発表されます。0.50%ポイントの利上げは市場で確実視されていますが、3ヶ月に一度のFOMC参加者による経済見通しや政策金利の長期的な見通し(いわゆる「ドッツ」)も発表されます。見通しが予想から上振れ/下振れした場合、重要なターニングポイントになりそうです。 前回の「ドッツ」と新しい野村予想の比較 前回(3ヶ月に一度の発表であるため、9月)FOMCにて発表されたドッツと照らし合わせながら、14日付で発表された野村の米国マクロチームの新しい見通しを確認していきましょう。 上図(9月FOMC)の通り、ドッツには政策金利の見通しが各年末の値で示されます。12月FOMCで予想が引き上がれば「引き締め強化」で金利上昇→株価にはマイナス、予想が引き下がれば「引き締め緩和」で金利低下→株価にはプラス、の影響が想定されます。以下、「政策金利の中央値」(赤線・赤文字)を参照しながら解説します。 2022年末 前回のドッツでは、2022年末の米政策金利は「4.375%」と予想されていました。現在の政策金利は「3.875%」ですので、市場や野村の予想通り12月に0.50%ポイント利上げとなれば、前回のドッツと一致し、サプライズなしとなります。 2023年末 前回のドッツでは、2023年末の米政策金利は「4.625%」と予想されていました。これは2022年末から0.25%ポイントの追加利上げとなることを示しています。 野村の米国マクロチームでは、12月14日付で2023年の利上げペースに関する見通しを大きく引き下げました。政策金利の到達点(最も高くなる地点)を5.625%から4.875%へ下方修正しています(なお、利下げは9月から開始し、0.25%×3回となる予想を変更していません)。結果として、2023年末の野村予想は「4.125%」と、9月ドッツより0.50%も低い位置を予想しています。 これは、インフレのピークアウトに加え、景気後退への懸念が反映されています。金融政策の目線がインフレ鎮静化から、景気サポートに移っていくという想定と考えられるでしょう。 もし、この想定通りだとすれば、株式市場を見る上で何を考えればよいのでしょうか? 株価はEPS×PER、とすれば? 株価は、EPS(一株当たり利益)予想×PER(株価収益率)で計算されます。EPSは企業業績ですので実体経済(景気)に、PERは米金利に反比例(金利が低下すると、PERは上昇)するとされています。 上図から分かる通り、足元でPER低下(≒金利上昇、金融引き締め)は前年比で緩やかになりつつあります。野村予想通りに、金利が低下していくのであれば、PERを起点とした株価下落は起こりづらくなります。 一方で、EPSは低下に歯止めがかかる兆しは見えていません。野村の米国マクロチーム予想通りに景気は悪化し、来年の後半に利下げが見えてくるのであれば、「景気後退×金利低下」の銘柄選びや、金融政策による景気サポート効果を見越した「景気回復×金利低下」の銘柄選びが必要となりそうです。 (注)左図は、GDP(増加/減少)と金利(上昇/低下)の4局面別の、①S&P500平均リターン、②その滞留期間、③S&P500をアウトパフォームする確率の高い業種、を示したもの。分析期間は1995年第2四半期~2014年第1四半期。業種は同期間におけるGICS(世界産業分類基準)による10セクター。(出所)野村證券投資情報部作成 まずは、投資家としてFOMC結果発表を見守る早朝となります。なお、金融政策をより詳細に見るためには本稿で解説をした2023年末の見通しに限らず、2024年末や長期均衡水準の見通しも重要です。FINTOS!有料会員向けのレポートでは、それらの解説もお届けしています(無料期間1ヶ月)。今後もFINTOS!を、金利・株式に関する投資判断の参考にご活用いただければ幸いです。 (FINTOS!米国株/小野﨑通昭) ご投資にあたっての注意点
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2022/12/14 17:00
【チャート分析】アルファベット、26週線奪回なら基調変化へ
このたび、米国ナスダック市場の時価総額上位銘柄をチャート分析しました。 ナスダック市場: 時価総額上位銘柄ランキング (注)データは2022年11月30日時点。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 本日は第3位のアルファベット(A株)(A4987/GOOGL)を取り上げました。週足チャートを用いて、チャート分析上の注目点を記しています。投資戦略を考える上で、ご参考になれば幸いです。 戻しメドは26週線や125ドル処 当社は、世界最大のアクセス数を誇る情報検索エンジン「グーグル」を展開する企業です。 (図1)同社の株価は今年に入り調整が続いていますが、11月に2020年以降の上昇幅に対する2/3押し水準を達成した後、反発に転じました。 この先まずは、8月に高値を押さえられた26週移動平均線(12月2日:105.91ドル)を奪回となるか注目です。同線を突破となれば、今年1~3月に安値を多くつけた125ドル前後の水準に向けてさらなる戻しを試す動きが期待されます。 調整継続の場合は今年11月安値などが下値メド (図2)一方仮に調整継続となった場合は、今年11月安値(83.34ドル)や2020年2月高値(76.53ドル)などが下値メドとして挙げられます。 (注1) 株価は修正株価でザラ場ベース。直近値は2022年9月30日。図中の「〇週線」 とは移動平均線を指します。(注2)株価表記について、2014年7月以降、一部の銘柄の呼値の単価変更により、小数点以下第1位まで表記しているものがあります。(注3)トレンドラインには主観が含まれていますので、ご留意ください。またご投資に際しては、企業業績や投資尺度などテクニカル以外の要素についてもご確認ください。 (出所)ブルームバーグデータより野村證券投資情報部作成 この資料は、投資判断の提供を目的としたものではなく、一般的なテクニカル分析の手法について記したものです。テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。 また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ご投資にあたっての注意点 ・【チャート分析】マイクロソフト、52週線奪回なるか注目 ・【チャート分析】アップル、この先52週線を奪回なるか注目