●米国株
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02/02 09:47
【米国株決算】アップル(AAPL):iPhone好調・中国は予想を下回る、株価は-3.46%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2024.9期第1四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間2月1日引け後に、モバイル端末の製造販売とクラウドサービス事業を行うアップル(AAPL US)が2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.4%上回り、EPSは市場予想を3.9%上回りました。 iPhone好調も、中国は予想を下回る 製品別では主力のiPhoneの売上高が市場予想を上回りました。一方で、地域別では中国での売上高が市場予想を下回りました。中国は2023年9月6日に中国政府機関でのiPhoneなどの米国製通信端末の使用を禁止したものの、会社は前回の決算説明会で引き続き中国事業に注力するとコメントしていました。 会社は、明日(2月2日)米国で販売を開始するXR端末「ビジョン・プロ」用の他社appやゲームが600以上準備されていること、また、生成AI製品を準備していることを決算説明会でコメントしました 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で下落 アップルの株価は、前日比1.33%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比3.46%安の180.40ドルで推移しています(NY時間17:42)。 売上高とEPSの実績は市場予想を上回ったものの、中国事業に対する不透明性を市場は懸念したと考えられます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年2月1日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。2024年1-3月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月31日時点。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) 【米国株決算】アップル(AAPL):中国でのiPhone販売は堅調・見通しは比較対象期間と新製品のタイミングが重石、株価は-0.52% 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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01/31 10:07
【米国株決算速報】アルファベット(GOOGL):広告収入がやや市場予想を下回る・AI投資拡大、株価は-5.65%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2023.12期第4四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間1月30日引け後に、「グーグル」や「ユーチューブ」といったインターネット広告事業やクラウド事業などを行うアルファベット(GOOGL US)が2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)決算を発表しました。 売上高は市場予想を1.1%上回り、EPSは市場予想を3.0%上回りました。なお、売上高、純利益ともに四半期として過去最高を更新しました。 広告収入がやや市場予想を下回る、AI投資拡大 サービス部門の売上高は全体では市場予想を上回ったものの、主力の広告は市場予想をやや下回りました。一方でサブスクリプション売上高は市場予想を上回りました。 会社は、人件費などのコスト削減を継続する一方で、2024年12月期通期の設備投資額を大きく拡大させるとコメントしました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で下落 アルファベットの株価は、前日比1.34%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比5.65%安の142.91ドルで推移しています(NY時間18:26)。 広告収入が軟調だったためと考えられます。一方で、動画の視聴が広告ありの無料から、有料の広告なしのプランに移行した影響があるのかは、今後の決算で確認する必要があると考えられます。 また、設備投資の成果としての今後のAI関連の売上高の拡大も注目されます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価はA株で、データは日次で、直近値は2024年1月30日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月29日時点。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・ 竹綱 宏行) 【米国株決算速報】アルファベット(GOOGL):ネット広告堅調もクラウド部門が市場予想を下回る、株価は-6.33%(時間外取引) 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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01/31 09:51
【米国株決算速報】マイクロソフト(MSFT):生成AI利用の主導が業績に好影響、株価は+0.19%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2024.6期第2四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間1月30日引け後に、「Office」や「ウインドウズ」、クラウドソフトの「Azure(アジュール)」などで知られるソフトウェア企業であるマイクロソフト(MSFT US)が2023年10-12月期(2024.6期第2四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.5%上回り、EPSは市場予想を5.3%上回りました。 会社の2024年1-3月期売上高見通しは、ビジネスソフト部門やPC・ゲーム部門が市場予想を下回った一方、クラウド部門は市場予想を上回りました。 生成AI利用の主導が業績に好影響 サティア・ナデラ会長兼CEOは「当社はAIについて語る段階から、AIを大規模に適用する段階に移行しました。当社のテクノロジーのあらゆる分野にAIを導入することで、新たな顧客を獲得し、あらゆる分野で新たなメリットと生産性の向上を促進しています」とコメントしました。「ChatGPT」で知られるOpenAIとの提携を強化し、オフィスソフトなどに生成AI機能を追加する「コパイロット」を実用化するなど当社が主導してきた生成AI利用の拡大が、市場予想を上回るクラウド部門の実績や見通しに反映されたと考えられます。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で終値近辺で推移 マイクロソフトの株価は、前日比0.28%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では一旦下落後反発し、終値比0.19%高の409.35ドルで推移しています(NY時間18:05)。市場予想を上回るクラウド部門の売上高見通しに反応したと考えられます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。2023年10-12月期の実績は、2023年10月13日に買収したアクティビジョン・ブリザードを含む(PC・ゲーム部門)。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月30日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。2024年1-3月期の売上高の白丸は会社見通し中間値。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月29日時点。2022年10-12月期以前のEPSの実績・予想は非米国会計基準。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) 【米国株決算速報】マイクロソフト(MSFT):コパイロットのリリースを前にクラウド事業堅調、株価は+3.47%(時間外取引) 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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01/29 20:00
【今週の米国株】「マグニフィセント7」決算続々、NYダウの高値更新はあるか(1/29)
先週:情報技術銘柄主導で史上最高値更新へ 米主要企業の2023年10-12月期決算発表が本格化しています。先週発表分では失望的なものも散見されましたが、情報技術企業中心に全般的には堅調で、情報技術セクター主導で株式市場を押し上げ、S&P500指数、NYダウ指数は共に連日史上最高値を更新しました。 今週のポイント1:30日(火)~マグニフィセント・セブン決算相次ぐ 今週も米主要企業の決算発表が続きます。30日(火)にはマイクロソフト(MSFT)とグーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL)、2月1日(木)にはアップル(AAPL)、アマゾン・ドットコム(AMZN)、フェイスブックやインスタグラムを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)の発表が予定されています。いわゆる「マグニフィセント・セブン」のうち先週発表となったテスラ(TSLA)を合わせ6社が決算発表を迎え、市場の関心が高い週となります。(残り1社のエヌビディア(NVDA)は2023年11-2024年1月期決算のため約1ヶ月後に発表)。 米国の主要株式指数の変動に対して、これら7社の寄与率が過半を占めることも珍しくありません。マグニフィセント・セブンの時価総額の騰落率は、2022年の金利上昇による相場下落時にはその他企業(S&P500構成企業)を大幅に劣後しました。しかし、2023年には利上げによる悪影響を克服し、米国株全体を牽引し相場上昇に寄与しました。 時価総額の裏付けとなる業績を見ても、マグニフィセント・セブンの寄与度は大きいといえます。S&P500構成銘柄のうちこれら7銘柄を除いた銘柄合計では2023年10-12月期決算においても前年同期比減益が予想される一方、7社合計では大幅に同増益となることが予想されています。 S&P500構成企業の純利益に見る業種別の増減率の推移 (注)データは四半期。2023年第3四半期は実績が無ければLSEG(旧リフィニティブ)集計の市場推定、2023年第4四半期以降は市場予想で、2023年11月21日時点。S&P500組入銘柄のうち、データを取得できる企業の純利益の合計。純利益は継続事業ベースの調整後利益。市場予想の無いバークシャー・ハサウェイは除いている。予想については、3社以上の市場予想が無い企業は前年同期比変化なしと置いている。マグニフィセント・セブン(Mag7)はアマゾン・ドットコム、アップル、メタ・プラットフォームズ、アルファベット、マイクロソフトのGAFAMと呼ばれる5社にエヌビディアとテスラを加えた7社。情報技術は、ソフトウエア・サービス、コンピューターや通信機器などのテクノロジー・ハードウエアおよび機器、半導体・半導体製造装置が含まれる。マグニフィセント・セブンの7社は、情報技術やその他の項目と重複はしていない。 (出所)LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 マグニフィセント・セブンの実績・見通しが市場予想を上回る内容であれば、株価には更なる追い風となりそうです。 先週の株式市場では、市場の関心が高い半導体セクターの2023年10-12月期の決算発表が相次ぎました。半導体製造装置グループは、ASML(米国預託証券(ADR)のティッカーコードはASML)では受注額が、ラムリサーチ(LRCX)では売上高・一株当たり利益の見通しがいずれも市場予想を上回りました。一方、半導体メーカーであるインテル(INTC)は売上高・一株当たり利益の見通しがともに市場予想を下回りました。個社ではデータセンター向けやプログラマブルチップなど利益率の高い半導体でやや出遅れていると見られ、半導体セクター全体を見渡しても製品別や業界内での位置づけにより明暗が分かれている様子がうかがえます。今週も、データセンター向けで伸長するアドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)が30日(火)、携帯通信向け半導体のクアルコム(QCOM)やメモリー半導体最大手のサムスン電子(米国上場なし)が31日に決算発表を予定するなど、半導体製品別のインプリケーションとなる注目決算が続きます。 またソフトウェア決算発表の前哨戦として注目された24日(水)発表のサービスナウ(NOW,企業内の業務フローをデジタル化するソフトウェアに強み)は、売上高・一株当たり利益とも市場予想を上回り、2024年12月期の通期見通しを引き上げました。幅広い業種でソフトウェア契約が進んだほか、生成AI(人工知能)を活用した新機能が市場から好感されました。今週のソフトウェア決算では、こうした傾向がセクター全体に広がっているかを確認したいと考えます。 今週のポイント2:31日(水)のFOMC結果発表 1月FOMC(米連邦公開市場委員会,30-31日)が開催されます。今回のFOMCは今後の政策金利見通し(ドッツ、FOMC参加者による金融政策見通し)が公表される会合ではなく、政策変更もないとみられます。ただし、FOMC結果発表後のパウエルFRB(連邦準備理事会)議長の会見などで、今後の政策金利操作について何等かの示唆がないかが注目されます。 野村ではこれまで景気減速・後退をFRBの利下げ転換の条件とみてきました。しかし、2023年12月FOMC見通しでは、参加者の過半数が「インフレ率の見通しに関するリスクは上下に均衡している」との見方を示しました。加えて、足元のFRB参加者の発言によれば、インフレ抑制に前進がみられれば利下げ開始が可能になるとのコンセンサスがあるとみられます。こうしたFRBの方針転換を背景に、野村では米国が景気後退入りするとの予想を撤回した上で、2024年中に1.00%ポイントの利下げが実施されると予想します。タイミングは5月、7月、9月、12月に各0.25%ポイントと予想します。 今週のポイント3:2日(金)の雇用統計 経済指標では、FOMC通過後ではあるものの、2日(金)の1月雇用統計に注目が集まります。非農業部門雇用者数の市場予想は前月比+18.5万人(12月同+21.6万人)、失業率の市場予想は1月3.7%(12月3.7%)、平均時給の市場予想は前月比+0.3%(12月同+0.4%)と、総じて堅調な数字が予想されています。これまで労働参加率の回復がインフレ減速に寄与してきましたがこのところ回復が止まっており、賃金上昇がインフレ要因となるシナリオには注意が必要です。 その他1日(木)に1月ISM製造業景気指数など重要指標は今後の金融政策決定にも影響を及ぼすため、注意深く確認したいと考えます。 (FINTOS!外国株 小野崎通昭) ご投資にあたっての注意点 野村オリジナル記事の配信スケジュール
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01/26 10:35
【米国株決算速報】ビザ(V):海外取引手数料の伸びが鈍化、株価は-2.70%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2024.9期第1四半期) EPS実績は市場予想を上回った 米国時間1月25日引け後に、決済テクノロジー企業であるビザ(V US)が2023年10-12月期(2024.9期第1四半期)決算を発表しました。営業収益は市場予想を1.1%上回り、EPSは市場予想を3.2%上回りました。 海外取引手数料の伸びが鈍化、2024年1-3月期の営業収益見通しがやや市場予想を下回る 部門別営業収益では、海外取引手数料が市場予想を下回り、前年同期での成長率が+7.9%と2023年7-9月期の同+10.4%から鈍化しました。会社はアフターコロナでの海外旅行が増加から正常化しつつあり、2024年1月前半も同様の傾向が継続していると説明しました。 会社の2024年1-3月期営業収益見通しは市場予想をやや下回りました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で下落 ビザの株価は、前日比0.35%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比2.70%安の265.25ドルで推移しています(NY時間17:24)。 海外取引手数料の伸びの鈍化や、低調な2023年1-3月期の営業収益見通しに反応したためと考えられます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月25日時点。(注3)営業収益(事業会社の売上高にあたる決済手数料などから顧客特典費用を差し引いた収益)とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月24日時点。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) 【米国株決算速報】ビザ(V):消費堅調継続・四半期見通しはやや市場予想を下回る、株価は-0.67%(時間外取引) 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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01/25 09:18
【米国株決算速報】テスラ(TSLA):値下げの悪影響が市場予想以上、株価は-2.49%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2023.12期第4四半期) EPS実績は市場予想を下回った 米国時間1月24日引け後に、EVの製造販売や太陽光発電事業を行うテスラ(TSLA US)が2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.8%下回り、EPSは市場予想を4.4%下回りました。 値下げの悪影響が市場予想以上 会社は、売上高については車両販売価格の引き下げなど、利益率については値下げに加えてAIやその他の研究開発費が嵩んだことが悪影響を与えたとコメントしました。 会社は、2024年12月期通期の生産台数の増加率が2023年12月期通期(前年度比35%増)を下回るとコメントしました。会社は、従来掲げていた生産台数年率50%成長の目標を撤回した形です。会社は、テキサス工場が次世代車種(サイバートラック)の生産に注力するためと、この理由を説明しました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で下落 テスラの株価は、前日比0.63%安で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比2.49%安の202.65ドルで推移しています(NY時間16:30)。 値下げの影響などにより売上高やEPS実績が市場予想を下回ったためと考えられます。なお、生産台数目標の撤回は売上高の市場予想に既に織り込まれていたと推察しますが、目標にこだわらなくなった会社が今後追加の値下げを見送るか注目されます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は非米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月24日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月23日時点。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) 【米国株決算速報】テスラ(TSLA):サイバートラックの出荷や年間生産台数の目標を維持、株価は-2.13%(時間外取引) 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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01/24 09:33
【米国株決算速報】ネットフリックス(NFLX):加入数の増加が加速、株価は+8.43%(時間外取引)
決算概要:2023年10-12月期(2023.12期第4四半期) EPS実績は市場予想を下回った 米国時間1月23日引け後に、映像コンテンツの制作や動画のインターネット配信事業を手掛けるネットフリックス(NFLX US)が2023年10-12月期(2023.12期第4四半期)決算を発表しました。売上高は市場予想を1.3%上回り、EPSは市場予想を4.8%下回りました。 会社の2024年1-3月期売上高見通しは市場予想をわずかに下回りましたが、同EPS見通しは市場予想を上回りました。 加入数の増加が加速 期末の有料加入数は2億6,028万で、前期比での加入数は1,312万の純増でした。加入数の純増数は、2023年4-6月期から3四半期連続で拡大しました。当社が2023年半ばに実施した共有アカウント有料化に伴う加入数の増加後も、加入数の増加が継続したことが確認されました。 売上高とEPSの推移 株価は時間外取引で上昇 ネットフリックスの株価は、前日比1.33%高で引けた後、決算発表を受けて時間外取引では、終値比8.43%高の533.66ドルで推移しています(NY時間16:56)。 会社が推進する共有アカウントの有料化や値上げが極端なユーザー離れを起こさず、売上高やEPSの成長につながっていることが確認されたためと考えられます。 株価推移 (6ヶ月日足) (注1)EPS は米国会計基準の希薄化後一株当たり利益。(注2)株価推移:データは日次で、直近値は2024年1月23日時点。(注3)売上高とEPSの推移:赤色は実績で、直近値は2023年10-12月期(2023/12)。2024年1-3月期の白丸は会社見通し。灰色はLSEG(旧リフィニティブ)集計による市場予想平均。2024年1-3月期以降の予想は2024年1月22日時点。(出所)会社発表、LSEG(旧リフィニティブ)より野村證券投資情報部作成 (文責:野村證券 投資情報部・竹綱 宏行) なし(新規カバレッジのため) 野村の米国株決算リンク集:2023年1-3月期・4-6月期決算 野村の米国株決算リンク集:2022年1-3月期・4-6月期・7-9月期・10-12月期決算 野村の米国株決算リンク集:2021年10-12月期 ご投資にあたっての注意点
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2023/12/18 20:00
【今週の米国株】マイクロン&ナイキ決算で見通す24年、クリスマス休暇前最後の点検(12/18)
先週:FOMC無事通過で7週連騰の米国株 FOMCと株式市場の反応 先週は、12月FOMC(米連邦公開市場委員会)を無事通過したことで、S&P500指数とナスダック総合指数は年初来高値を更新し、ダウ指数は史上最高値を更新しました。 12月FOMCで示された今後の政策金利見通し(中央値)では、1回あたりの変更幅を0.25%ポイントとした場合、2024年末までに3回の利下げ見通しが示されました。市場では2024年末までに4~5回の利下げを織り込んでいたため、この点だけをみると、株式市場はネガティブに反応してもおかしくはありませんでしたが、今回のFOMCでは2024年中に利下げに転じる方向性が明確に示されたことで、政策金利が当面高い水準で維持されることへの警戒感が緩和され、株式市場はポジティブに反応していると推察されます。 なぜFOMCは利下げを明確化したか 12月FOMCでFRBが発表した経済予測では、実質GDP成長率や失業率の見通しは前回発表の9月時点から大きく変わってはいませんでした。一方、インフレについては、FRB(米連邦準備理事会)が目標とする2.0%を上回る状態が2025年まで続くとみているものの、9月時点の見通しよりは、2023年から2025年にかけて水準を引き下げました。FRBでは、インフレ鎮静化と景気のソフトランディング(軟着陸)を同時に達成する確度が増していると判断したと推察されます。 Point1:23年最終、消費・インフレを確認 FRBと市場が見込んでいるインフレ鈍化のシナリオが正当化されるためには、消費や期待インフレの鈍化が条件となります。今週は住宅関連統計に加えて、20日(水)に12月消費者信頼感指数(コンファレンスボード)、22日(金)に12月ミシガン大学消費者マインド(確報値)、11月個人消費支出・所得統計(中でも、PCE(個人消費支出)デフレーターと呼ばれるインフレ指標)と、いずれも今後の消費、インフレ動向を予想するうえで注目度の高い指標が発表されます。これらの指標が消費減速やインフレ鈍化を示唆し、市場の利下げ観測を促す結果となれば、長期金利の低下、株高につながる可能性があります。 Point2:薄商いとなる中での要人発言には注意 クリスマス休暇が近づく中、週後半に向けて市場は薄商いとなることが予想されます。流動性が低下する可能性もあり、何かサプライズがあった場合にはボラティリティの高い展開となるリスクには警戒が必要です。現時点では19日(火)にアトランタ連銀ボスティック総裁の発言機会が予定されているだけですが、メディアインタビューを含め、FRB高官からの市場の利下げ観測をけん制する発言が見られるかも注目されます。 Point3:マイクロン、ナイキ…実は重要な9-11月期決算発表 米国は9-11月期決算発表が本格化しています。9-11月期決算企業数はS&P500企業ベースで全体の4%にすぎませんが、最も企業決算が集中する10-12月期決算(全体の89%)と2か月分の重なりがあることから、米国株を見通す先行指標として重要な決算期となります。 先週決算を発表した、オラクル(ORCL)とアドビ(ADBE)はいずれも9-11月期の一株当たり利益は市場予想を上回りました。しかし、オラクルは9-11月期の売上高(特にクラウド部門の売上高)が、アドビは12月-2月期の売上高見通しが、それぞれ市場予想を下回ったことで、発表翌日の両社の株価は下落しています。こうした状況から考えると、10-12月期に控えるソフトウェアセクターも好決算一色というわけにはいかなさそうです。米金利低下の恩恵を受けられるグロース銘柄を軸にしつつも、あくまでファンダメンタルズ(基礎的条件)に基づいた選別投資を進めていく局面でしょう。 今週は、2023年の相場をけん引した半導体関連株の先行きを見る上で20日(水)のマイクロン・テクノロジー(以下マイクロン)の決算を、グローバルな消費動向を見る上で21日(木)のナイキの決算に注目したいと考えます。特にマイクロンの決算は業界を見通すうえで示唆の多いものとなりそうです。 マイクロンが生産するメモリー半導体は、2024年の半導体市場の牽引役(WSTS予測によれば、前年比+44.8%)と予測されており、同カテゴリの成長が半導体市場全体の成長にとってもカギとなります。メモリーは足元で生成AI関連でデータセンター向けの需要が旺盛なDRAMに加えて、PCやスマホに多く搭載されるNANDの単価が減産効果と相まって上昇傾向にあるため、市場の関心が高まっています。 (FINTOS!外国株 小野崎通昭) ご投資にあたっての注意点
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2023/12/11 20:00
【今週の米国株】6週連騰のS&P500、FOMCが天王山/なぜアドビ・オラクル決算が重要か?(12/11)
先週:小幅ながら上昇、これで6週連騰 前週の米国株は、前半は高値警戒感や雇用統計発表を前に上値が重い展開が続きましたが、週末に主要3指数であるNYダウ、S&P500、ナスダック総合は年初来高値を更新しました。 雇用統計の不安を”インフレ鈍化”統計が和らげる 7日(木)までに発表されていた雇用関連指標は米国における労働需要の低下傾向を示していたため、8日(金)に発表された11月雇用統計の非農業部門雇用者数増加幅が市場予想を上回ったことは株式市場にとってはサプライズとなり、政策金利高止まり長期化への懸念から株価は下落しました。ただし、平均時給の伸び率が横這いだったことや、同日10時発表の12月ミシガン大学調査による消費者期待インフレ率が11月確報値から低下したことからインフレ懸念は後退しました。最終的に市場では「FRBが追加利上げをするほどの状況ではない」と受け止められ、8日の株価は上昇して引けています。 Point1:13日(水)、24年の利下げを探るFOMC 12月FOMC(米連邦公開市場委員会)が12日(火)から開催され、13日(水)に結果が発表されます。12月FOMCは、FRB(米連邦準備理事会)の経済予測や、いわゆるドットチャートと呼ばれるFOMC参加者の今後の政策金利見通しが公表される会合です。 今回のFOMCでは政策金利据え置きがコンセンサスとなっていることから、市場の関心は2024年以降の金融政策に移っています。市場では、既に2024年に4~5回程度の利下げを織り込んでおり、米長期金利も4.2%まで低下しています。野村では、 ドットチャートで2024年中に「2~3回の利下げ」が示されるとみています。FRBが市場予想ほどの利下げ見通しを示さなかった場合、米長期金利は上昇し、株式市場も下落する可能性があります。 Point2: 12日(火)発表のCPIには目配りが必要 FOMC会期中の12日(火)には11月CPI(消費者物価指数)が発表されます。先週の株式市場でもインフレ指標が高い関心を集めたことから、予想と大きく乖離することがあれば市場のボラティリティが高まることも想定されます。市場予想では、食料品・エネルギーを除くコアCPIは前年同月比+4.0%と、前月から横ばいを想定しています。 野村でも同水準を予想しており、自動車ローンの与信条件の厳格化により新車価格が下落したり、雇用指標の軟化を受けた家賃関連のインフレ率が低下したりすることがコアCPIを下押しする状況が続くと判断しています。 そのほか、今週発表が予定される主要経済指標としては、13日(水)の11月PPI(生産者物価指数)、14日(木)発表の11月小売売上高、15日(金)の12月S&PグローバルPMI速報値などが挙げられます。 Point3:アドビ、オラクル…実は重要な9-11月期決算発表 米国は早くも9-11月期決算発表が本格化します。9-11月期決算企業数はS&P500企業ベースで全体の4%にすぎませんが、最も企業決算が集中する10-12月期決算(同、全体の89%)と2か月分の重なりがあることから、米国株を見通す先行指標として重要な決算期となります。 今週は、11日(月)引け後にオラクル(ORCL)、13日(水)引け後にアドビ(ADBE)の決算発表が予定されています。オラクルは主力のクラウド事業であるOCI(オラクル・クラウド・インフラストラクチャー)で、マイクロソフト(MSFT)やエヌビディア(NVDA)との協業を進めており、顧客企業が利用するクラウドサービスにAI(人工知能)を活用することで付加価値を高めています。アドビは、Adbe Fireflyという生成AIを活用した画像生成機能を編集ソフトのユーザーに提供し、機能強化を図っています。両企業ともAIを製品販売、業績拡大に積極的に活用していることから、1ヶ月後の大手ハイテク決算の事業環境を考える上でも示唆が多いと想定されます。 (FINTOS!外国株 小野崎通昭) ご投資にあたっての注意点