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12:00【今週のチャート分析】日経平均一時大幅調整、押しのメドは?
※画像はイメージです。※2025年11月6日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 日経平均、11月5日に一時5万円を割り込む 今週(11月4日~)の日経平均株価は、これまでの上昇をけん引してきたAI関連銘柄を中心に急落しました。その後反発しましたが、その勢いは鈍く、上値は限られました。 チャートを見ながら振り返ってみましょう。日経平均は「押し目待ちに押し目なし」の強い上昇の末に、10月27日に心理的フシの5万円を超え、11月4日には52,636円をつけました。ただ、短期的過熱感がみられる中で、翌5日には前日の米国株安を受けて大幅安となり一時49,073円(図1-①)まで下落しました。 この先更なる調整となる場合はこれまで何度も下支えとなっている上向きの25日移動平均線(図1-②:11月6日時点48,802円)が下値サポートとなるか注目されます。 図表1:日経平均株価:日足 (注1)直近値は2025年11月6日。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一方で、11月5日安値形成後は反発に転じており、この先4日につけた史上最高値(図2-④:52,636円)を超えて上昇再開となるかが焦点です。その場合の上値メドとして、2024年7月高値から25年4月安値までの押し幅の倍返し(図3-⑤:53,312円)の水準が挙げられます。 図表2:日経平均株価:日足 (注1)直近値は2025年11月6日。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 図表3:日経平均株価:週足 (注1)直近値は2025年11月6日。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 【特集】日経平均、仮に本格調整局面入りの場合、5~8千円程度調整も 日経平均株価は2025年11月に入り、一時高値から3,000円を超える調整(取引時間中ベース)となりました。この先、さらに調整が進む場合、どの程度の押しを想定すべきでしょうか。 前回の中長期上昇局面では3回の押し(①~③)があり、押し幅はいずれも3千円超でした。今回は一時5万円台にのせたことを考慮すれば、5千円を超える調整を挟む可能性も考えられます。調整期間についてはバラつきがあるものの、2022年8月高値形成後の調整局面など長いケースは二段下げとなり半年程度の調整を挟むケースもみられています。 また、2025年4月安値形成後の上昇幅に対する38.2%押し(黄金分割比率)は、44,283円と試算され、高値からみれば8千円超の下落となります。 一方で2025年10月高値形成後の調整は、安値から約半年後の調整です。前回の中長期上昇トレンド(2022年3月~24年7月)を含めて、中長期的な上昇は2~3年程度続くことが多くみられます。したがって今回の調整は一時的なものにとどまり、中長期的な上昇トレンド自体は継続する可能性が高いと考えられます。 日経平均株価:週足(2021年~) (注1)直近値は2025年11月6日時点。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) ご投資にあたっての注意点
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08:23【野村の朝解説】AI関連銘柄主導で米国株は反落(11/7)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 6日の米国株式市場では、AI関連銘柄主導で主要3指数は揃って反落しました。S&P500を構成する11業種中、上昇したのはエネルギーとヘルスケアの2業種のみです。市場ではリスク回避的な動きが強まり、米国債の価格が上昇(金利が低下) 、為替市場では主要通貨に対して円が全面高の展開となり、対米ドルでは一時152円台後半まで円高が進みました。 相場の注目点 10月1日に始まった米国政府機能の一部閉鎖は過去最長を更新し、未だに続いています。このため、公的な経済指標の発表は遅延しており、本日の発表予定の米国の10月雇用統計も発表は見送られる見込みです。この点が金融政策判断にも影響しています。シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は6日、インフレに関する公的統計が得られない状況の中で、利下げに慎重な姿勢を一段と強めていると発言しました。 また、逆説的ですが、経済指標の発表遅延が米国株の追い風となっている可能性もあります。LSEGの調査では、S&P500ベースの2025年7-9月期決算では、10月末時点で発表済みの企業315社のうち8割強の純利益が予想を上回りました。このため、米国株高の一因に好調な企業業績がみられます。一方、米民間再就職支援会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、10月に発表された人員削減数は15万3,074人で、前年同月のほぼ3倍になりました。AIの活用を背景に、テクノロジー企業と倉庫業での削減が中心でした。FRBに利下げ再開を決意させたのは雇用増加ペースの大幅な鈍化を示した雇用統計でした。そのような経済指標の発表が遅延していることが、好調な決算と並んで株式市場の活況を後押ししている面があるならば、政府閉鎖が解除され、経済指標の発表再開後の株高の持続力が注目されます。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) 注)データは日本時間2025年11月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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昨日 16:30【野村の夕解説】日経平均株価671円高 AI投資期待や好決算も上値重い(11/6)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 本日の日経平均株価は、寄り付きから上昇したものの終日方向感に欠ける動きとなりました。5日の米国にて、雇用悪化懸念が後退したことから米国株式市場が上昇した勢いが日本株へ波及し、上昇して寄り付きました。その後、AI関連株式や前日引け後以降の決算発表が好感された企業などが株価を押し上げたものの、株価の上値は重く、51,000円付近を方向感なく推移しました。結果的に、前日比+671円高の50,883円で引けました。業種別では、7日に決算を控えているフジクラを含む非鉄金属セクターが、AIインフラ投資への期待を追い風に前日比+5.66%となり、東証33業種の中で上昇率がトップとなりました。個別では、データセンター向け空調が好調であったことを受け通期経常利益予想を上方修正したダイキン工業が前日比+7.79%となり、相場を押し上げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)日経平均株価のデータは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日米国にて、政府閉鎖で公的機関の経済統計が発表されない中、週間新規失業保険申請件数、7-9月期労働生産性が発表されます。また、複数のFRB高官の講演が予定されています。判断材料となる経済指標があまり発表されていない状況で、FOMC参加者の12月の利下げの可能性を探る上で注目されます。 (野村證券投資情報部 笠原 光) ご投資にあたっての注意点
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昨日 08:04【野村の朝解説】投資家心理が改善し、主要3指数は反発 (11/6)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 5日の米国株式市場で主要3指数は揃って反発しました。朝方は前日から続くハイテク株売りが株価の重石となりましたが、10月ADP全米雇用レポートの民間雇用者増加数や10月米ISMサービス業景気指数が市場予想を上回り、投資家心理が改善しました。また、トランプ政権が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき課した相互関税の合憲性を巡る米連邦最高裁での口頭弁論で、保守派も含む複数の判事が合憲性に懐疑的な見方を示したと報じられました。これを受け、仮にトランプ政権の関税政策が覆れば、企業のコスト軽減につながるとの期待が浮上したことも、相場の追い風になったとみられます。 相場の注目点 米国では感謝祭(今年は11月27日)翌日の大規模セールイベント「ブラックフライデー」から年末商戦が本格化します。小売業界の一大イベントを前に、本日NRF(全米小売業協会)が2025年の年末商戦の小売売上高見通しを発表します。底堅い雇用情勢を背景に、個人消費が米国経済をけん引してきました。しかし、米国株が過去最高値圏にある中、株高による資産効果の恩恵を受けやすい富裕層と物価高に悩む中低所得層で、消費行動の二極化が進んでいるとの指摘もあります。年末商戦で中低所得層が消費に慎重になる可能性がある点に留意が必要です。また、小売企業においてはトランプ関税の影響によるコスト増が見込まれることから、価格戦略にも注目が集まるでしょう。企業が販売数量を優先して価格を抑える戦略を取った場合、利益率が圧迫され、株式市場ではネガティブに受け止められる可能性もありそうです。 そのほか、日本では9月毎月勤労統計が発表されます。また、米国ではNY連銀のウィリアムズ総裁など、複数のFRB高官が講演を行う予定です。各高官が利下げに対してどのような見解を示すかがポイントです。 (野村證券 投資情報部 岡本 佳佑) 注)データは日本時間2025年11月6日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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11/05 15:50【野村の夕解説】日経平均1,284円安 株高への市場の警戒感高まる(11/5)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 5日の日経平均株価は、4日の米国株式市場で、足元の株高への警戒感からAI関連株を中心に下落した流れを引き継ぎ、一時5万円を割り込む大幅安となりました。ソフトバンクグループやアドバンテストといった、これまで日経平均株価の上昇をけん引してきた値がさのAI関連株が急落しました。前日比205円安の51,291円で寄り付いた日経平均株価は徐々に下げ幅を広げ、前場引け時点で前日比2,423安の49,073円と、10月27日以来6営業日ぶりに5万円を割り込みました。後場に入り下げ幅はやや縮小し、終値は前日比1,284円安の50,212円となりました。前述の2銘柄で日経平均株価を851円押し下げました。東証プライム市場の売買代金は9兆582億円と今年2番目の水準に達しました。個別では、前日引け後に好決算を発表した任天堂が前日比+6.21%となりました。一方、取引時間中に発表されたトヨタ自動車の決算は失望され、同社の株価は前日比-3.64%となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)日経平均株価のデータは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 5日、米国で10月ADP全米雇用レポートや10月ISMサービス業景気指数が発表されます。政府閉鎖で主要な経済指標の発表がないことから、こうした民間データによる景気動向の確認が必要です。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
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11/05 09:30【週間ランキング】日本株の値上がり/値下がり銘柄は?(10月第5週)
※画像はイメージです。 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(上位) 2025年10月第5週(2025年10月24日~10月31日) 2025年10月月間(2025年9月30日~10月31日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年10月31日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年10月31日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 日本主要銘柄・株価騰落率ランキング(下位) 2025年10月第5週(2025年10月24日~10月31日) 2025年10月月間(2025年9月30日~10月31日) 2025年年間(2024年12月31日~2025年10月31日) (注)対象はTOPIX500、直近値は2025年10月31日。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 <参考>今週の日本株式市場パフォーマンス 主要指数 TOPIX: 東証33業種 (注)業種分類は東証33業種ベース。直近値は2025年10月24日時点。(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
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11/05 08:20【野村の朝解説】AI関連株を中心に米国株下落(11/5)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 11月4日の米国株式市場では、主要3指数が揃って下落しました。AI関連株を中心に短期的な過熱感が意識され、テクノロジー株を中心に売りが広がりました。データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズが3日夕方に発表した2025年7-9月期決算では、売上高や1株当たり利益などが市場予想を上回りましたが、決算発表後に株価が一時10%程度下落しました。AIを用いたデータ分析の需要を背景に好決算を発表した同社ですが、株価が年初来で大幅に上昇しており、株価の割高感が指摘されています。 相場の注目点 米国株は短期的な過熱感を指摘されながらも、上昇基調を維持してきました。特にテクノロジー株の比率が高いナスダック総合の上昇幅が大きいことから、AIによる成長期待が株価を押し上げていたとみられます。しかし、足元ではAI関連株に加え、年初来大きく上昇していた金価格もやや軟調に推移しています。高値警戒感に加え、前週から複数のFRB高官が相次いで追加利下げに慎重な姿勢を示し、年内の追加利下げに対する期待が後退していることも背景にあります。米国株が強気相場を維持するには、追加利下げ期待の継続と、AI関連の需要の強さが改めて確認され、好決算が続くことが必要とみています。 他方、日本株も本格化している企業決算に注目です。前週はAIや半導体関連に市場の関心が向かっていましたが、足元では幅広い業種の決算発表が相次ぎ、物色が広がっています。良好な業績モメンタム、円安の進行、底堅い米国景気、高市政権の政策への期待が日本株の押し上げ材料になるとみています。野村證券では、日経平均株価の2025年末予想値を53,000円(従来は49,000円)に、26年末予想値を55,000円(従来は52,000円)に引き上げました。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) 注)データは日本時間2025年11月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点
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11/04 16:25【野村の夕解説】日経平均は安値引け 円高進行とハイテク株安が重石(11/4)
Microsoft Teams (注)画像はイメージです。 本日の動き 4日の日経平均株価は、AI関連株を中心に利益確定の動きがみられ反落となりました。日経平均株価は、寄り付きは小幅反落で始まり、その後は前営業日までの決算内容を好感した主力株の一角が上昇し、一時前日比225円上昇し52,636円と最高値を更新する局面もありました。一方、日経平均株価は前週までに急上昇したことや、その他のアジア市場が軟調な動きだったことなどを受け、上昇をけん引してきた値がさのAI関連株の一角が下落し上値の重い展開となりました。また外国為替市場では、片山さつき財務相が円安水準が続く為替相場に改めて警戒感を示したと伝わり、前営業日15:30時点で1米ドル=154.17円だった水準が、一時1米ドル=153.56円となりました。円高進行を受け日経平均株価は引けにかけ下げ幅を更に拡大させ、終値は前日比914円安の51,497円と、安値引けとなりました。個別株では、ソフトバンクグループが前日比-7.03%、アドバンテストが同-5.85%となり、2銘柄で日経平均株価を約749円押し下げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)日経平均株価のデータは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 米国では本日、9月雇用動態調査(JOLTS)が発表されます。12月の追加利下げへの意見が割れる中、労働市場の動向を確認するうえで注目が集まります。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
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11/04 08:24【野村の朝解説】米国株は神経質な展開が継続(11/4)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 米国株は方向感に乏しい神経質な展開が続いています。10月31日の米国株式市場では主要3指数がそろって上昇しました。前日にアマゾン・ドット・コムが好調な2025年7-9月期決算を発表し、AI関連銘柄の一部にも買いが波及したことが相場を支えました。一方で、週明け11月3日の米国株式市場はまちまちの動きとなりました。米中首脳会談の合意内容が11月1日に公表され、米中対立激化への懸念後退がサポート材料となったものの、相場の過熱感が意識される中で利益確定売りが優勢となりました。また、パウエルFRB議長が先週、次回12月FOMCでの追加利下げは既定路線ではないということを示唆したことで、市場の利下げ期待が後退したことも重石となりました。 相場の注目点 米国では10月の新会計年度入り以降、政府機関の一部閉鎖が継続しています。政府機関閉鎖の最長記録は第1次トランプ政権時の35日間ですが、つなぎ予算の争点となっている医療保険制度改革法(通称オバマケア)を巡っては、未だ与野党の議論が平行線をたどっており、記録更新が現実味を増しています。実体経済への影響は限定的との見方が大勢なものの、議会予算局(CBO)が10月29日に公表した試算では、政府機関一部閉鎖が11月中旬まで続いた場合、2025年10-12月期の実質GDP成長率は約1.5%ポイント押し下げられ、さらに、感謝祭の時期まで続いた場合は2%ポイントの打撃になるとしています。また、利下げをいつまで続けるべきなのか、政府統計の公表の遅れによって経済状況の判断が困難になっている点にも注意が必要です。雇用統計に加えて、10月30日に公表予定だった2025年7-9月期実質GDP成長率も延期となっていることから、今週はISMサービス業景気指数やADP雇用統計など、民間データへの関心が高まるとが予想されます。 (野村證券 投資情報部 引網 喬子) 注)データは日本時間2025年11月4日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点