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【野村の夕解説】関税差し止め一時停止と円高進行で、日経平均467円安(5/30)

(注)画像はイメージです。 本日の動き 米トランプ政権による関税政策の大部分を違法として関税差し止めを命じた米国際貿易裁判所の判決に対し、同政権は29日、連邦高裁へ控訴し、連邦高裁は関税差し止め命令の一時効力停止を命じました。関税差し止めによる世界的な景気減速への警戒緩和から前日に大幅高となった日経平均株価は、30日、その反動で寄り付きから大きく下落しました。また、日米で発表された経済指標を受けて、急速に円高が進んだことも日経平均株価を押し下げました。米国では29日、個人消費の減速と雇用悪化を示す経済指標を受けて長期金利が低下しました。一方で30日の日本市場寄り前に発表された5月東京都区部CPIが市場予想を上回りました。これらを受けて、米ドル円は29日15:30時点の145円60銭台から30日10時過ぎには143円40銭台へ、2円以上円高が進みました。その後、関税政策への警戒再燃に伴って国内長短金利が低下し、円高進行が一服したことを背景に、日経平均株価も下げ幅を縮小しました。しかし、寄与度の大きい値がさ株の下落が重石となって戻りは鈍く、終値は前日比467円安の37,965円となりました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注) データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 30日、米国で4月個人消費支出・所得統計が発表されます。その中でも、FRBが物価動向の指標として重視するPCEコアデフレーターが、どの程度関税引き上げの影響を受けているのか、注目されます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点

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