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08:02

【野村の朝解説】米国株反落、AIインフラ株の下落が重石に(9/1)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 8月29日の米国株式市場では、主要3指数が揃って反落しました。特に情報技術セクターが下落し、ハイテク株中心のナスダック総合は1.15%安となりました。寄り付き前に中国のアリババ・グループ・ホールディングが従来よりも幅広い用途で使用できるAIチップを自社で開発したと伝わったことで、AI半導体の競争が激化するとの懸念が広がりました。代替品が中国企業によって供給されるとの懸念も手伝ってエヌビディアは3日続落となりました。また、AI向け半導体を手掛けるマーベル・テクノロジーが前日引け後に発表した25年5-7月期決算で売上高見通しが市場予想を下回り、同社株は大幅安となりました。さらに、同じく前日引け後に決算を発表したデル・テクノロジーズは、AI向けサーバーの受注が鈍化し、業績見通しが市場予想を下回ったことなどを受けて、株価が下落しました。 相場の注目点 米国株をけん引してきたAIの需要に対する懸念がくすぶる中で、今週もAI関連企業の決算に注目が集まります。4日にはブロードコムが5-7月期決算を発表します。また、今後の金融政策を占う上では、5日発表の8月雇用統計など経済指標も市場の注目を集めそうです。ジャクソンホール会議のパウエルFRB議長講演では2025年9月FOMCでの利下げの可能性を示唆したものの、関税によりインフレには上振れのリスクがあるとして警戒感を示しました。また、今後の利下げの道筋はデータ次第であるとの従来からの姿勢を維持しています。米国では2日に8月ISM製造業景気指数を皮切りに、月初の重要統計の発表が続きます。9月の米国株は年間の中でもパフォーマンスが悪化し、日本株にも下押し圧力になるのではと見る向きもあります。今年もそのジンクス通りとなるのか、あるいは異なる展開となるのか注目です。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2025年9月1日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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