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【今週のチャート分析】日経平均、今春からの急上昇は続くのか。過去上昇局面から読み解く

※画像はイメージです。※2025年9月18日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 日経平均45,000円突破、押し幅の倍返しが次のメド 今週の日経平均株価は、引き続き半導体やAI関連銘柄を中心に上昇しました。米FRBは2025年9月16-17日にFOMCを開催し、政策金利を0.25%ポイント引き下げ、4.00-4.25%とすることを決定しました。引き下げ幅は市場の大方の予想通りでしたが、今後も利下げが続くとの期待感が株価の下支えにつながりました。18日に日経平均株価は終値で45,000円のフシを突破し史上最高値を更新しました。 チャート分析の視点から見てみましょう。9月上旬に25日移動平均線前後から上昇再開となり、その後8月19日高値を超え、心理的フシの45,000円(図1-①)を突破しました。この先、9月18日の取引時間中につけた高値(図1-②:45,508円)を超えてくれば、8月19日高値から9月1日安値までの押し幅の倍返し水準(図1-③:45,917円)が次の上値メドとなり、46,000円台が視野に入ります。 (注1)直近値は2025年9月18日時点。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一方で、上昇一巡後に調整となれば、目先の下値メドとして、9月11~12日のマド埋め水準(図2-④:44,396円)が挙げられます。その後も下げが続く場合は、今年6月以降何度も下支えとなっている上向きの25日移動平均線(図2-⑤:9月18日時点43,272円)前後の水準で下げ止まるか注目されます。 (注1)直近値は2025年9月18日時点。(注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【特集】100日超上昇で一時調整?先行きの上昇余地は大きい 日経平均株価は今年4月に安値をつけた後、主要国間で関税交渉が合意に達したことや、AI関連企業への期待感の高まりもあり、9月にかけて大幅に上昇しました。 では、今後もこれまでのペースで上昇が続くのでしょうか。また、その先にさらに上昇余地はあるのでしょうか。今週の特集では、過去の上昇局面と今回の動きを比較してみます。 株価ピークについて、過去の主な上昇局面(図3:①~④)と今回を比較すると、今後さらなる上昇余地があると考えられます。また、今回の上昇は、①アベノミクス相場や③コロナショック後の急上昇局面と似た動きをしており、これらのケースを参考にすると、上昇余地はさらに大きいと言えます。 (注1)直近値は2025年9月18日時点。日数は営業日ベース。(注2)主要な上昇局面は全てを網羅している訳ではない。(注3)起点はそれぞれ以下の安値とした。①当時の野田首相による衆議院解散(12/11/16)前の安値、 ②英国の国民投票でEU離脱が多数を占めたブレクジット時の安値、 ③コロナショック時の安値、④2023年3月の東証要請前の安値、今回は2025年4月のトランプ相互関税発表後の安値。(注4)東証要請は、東証が上場企業に対して資本コストや株価を意識した経営を要請したことを示す。企業ガバナンス改革への期待感が株価を押し上げた。(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一方で、今回の安値(基準日)からの上昇期間はすでに営業日ベースで100日を超えています。過去の事例を参考にすると、その後においては一時的な調整や上値の重さが見られる傾向があります。 今後はスピード調整が入る可能性も考えられますが、それをこなしながら2026年以降はさらなる上昇が期待されます。 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) ご投資にあたっての注意点