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08:11

【野村の朝解説】S&P500は2日間で10%超下落 (4/7)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 4日の米株式市場では主要3指数が揃って続落、S&P500は2日間で10.5%、ナスダック総合も11.4%下落しました。恐怖指数として知られるVIX指数は45.31ポイントと20年4月以来の高水準に上昇、先行き警戒感がなお強いことを示唆しています。一方、国債市場では10年国債利回りが一時3.85%まで低下した後、4.01%まで切り返しました。実質金利の代理変数と見られるインフレ連動国債利回りは前日比+5.1ポイント上昇、2年と10年国債の金利差は順イールドを維持するなど、悲観一色に見える株式市場と異なり、景気後退を織り込むような状況にはありません。為替市場でも円は米ドルに対して一時1ドル=144円56銭を付けましたが、その後は下げに転じ、147円43銭まで低下しました。 相場の注目点 パウエルFRB議長は4日の講演で、「関税引き上げは想定よりもかなり大幅になることが明らかになりつつ」あり、従来の想定以上にインフレ上昇や景気減速につながるリスクに言及しながらも、今後の政策運営に関して慎重に判断する姿勢を示しました。この点が米国株市場では嫌気されたと見受けられます。ただし、「関税はインフレを少なくとも一時的に押し上げる可能性が高いが、その影響はより持続的なものになる可能性もある」と述べ、関税によるインフレへの影響は「一過性」だと述べた3月FOMC後の記者会見と比べると慎重な見方を示しています。今後は各国による報復措置や米国との通商交渉の進展が注目されます。加えて、各国からは財政拡張や金融緩和など、経済支援策の発動も予想されます。野村證券ではFRBの利下げ開始時期を25年12月からと従来の26年6月から前倒し、ECBも年内追加2回の利下げ(25年4月と6月、従来は4月のみ)へと見通しを変更しました。 (野村證券 投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2025年4月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点

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