新着
478件
-
08/10 07:30
【特集】令和のブラックマンデー、全治半年の見込み
※画像はイメージです。 2024年前半の日本株市場は、日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)がそろって34年ぶりに史上最高値を更新するなど順風満帆の相場展開を見せていましたが、年後半に入って暗転しています。日銀のタカ派(利上げに積極的)化懸念と米国の景気下振れリスクに加え、それらに伴う円高加速への警戒感が市場で強まった結果、8月に入って歴史的な急落に見舞われました。 日経平均株価は、今年7月11日高値からわずか1ヶ月弱で1万円を超える大幅下落となり、8月5日(月)には前営業日比で4,451円安(12.40%安)の歴史的な急落となりました。1営業日の騰落としては、1987年10月20日のブラックマンデー(3,836円安)を上回る歴代1位の下落幅で、下落率はブラックマンデーの14.90%安に次ぐ歴代2位となります。 その一方で、各種テクニカル指標が軒並み極端な売られ過ぎを示唆する水準まで低下したことから、翌6日以降は自律反発に転じています。8月6日は一転して歴代1位の上昇幅(上昇率では歴代4位)となる前営業日比で3,217円高 (10.23%高) の過去最大となる急反発となりました。過去の歴史的な急落時は、その後に歴史的な急騰がワンセットになっているケースがほとんどです。当面は上下に値動きの荒い相場展開を覚悟する必要がありそうです。 今年7月以降の株価急落と、1987年のブラックマンデーや2008年のリーマンショック、2020年のコロナショック等の過去の急落局面とその後の株価の推移を見てみましょう(下図)。一番深く、長い調整となったのはリーマンショック後の調整ですが、当時は金融危機と呼ばれる状況で、深刻な信用収縮も起こっていました。一方、ブラックマンデーやコロナショック時の株価の動きはどうだったのでしょうか。両ケースともに直前の高値から1ヶ月前後で大底をつけ、その後は一時上値を抑えられる局面はあったものの、半年程度で急落前の高値前後まで値を戻しています。 過去の経験を参考とすれば、今回は、米国や日本で金融危機や信用収縮は発生しておらず、後者のパターンに当てはまりそうです。この先、8月中は引き続きボラタイルな展開が続く可能性はありますが、時間の経過とともに徐々に下値を固めていくとみられます。その後は、戻り待ちの売りをこなしつつ、年末に向けて本格的な戻り相場入りとなることが期待されます。 テクニカル分析は過去の株価・為替等の値動きを分析・表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。また、記載されている内容は一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。 ※(アプリでご覧の方)2本の指で画面に触れながら広げていくと、画面が拡大表示されます。 ご投資にあたっての注意点
-
08/10 07:00
【来週の予定】景気後退懸念を受けて米ハードデータへの注目が高まる
来週の注目点:米国・中国のハードデータと日本の4-6月期実質GDP 米国の景気後退懸念に端を発した世界的な株安は、急速な円高を伴って日本株を直撃しました。日経平均株価は8月5日に急落した後、6日は反発しましたが変化幅、変化率とも歴史的な変動を記録しました。7日に内田日銀副総裁による「市場が不安定な状況では利上げしない」旨の発言を受けて、日経平均は一旦、落ち着きを取り戻しています。 今週の米国では13日(火)に7月生産者物価指数、14日(水)に7月消費者物価指数が発表されます。これまではインフレ鎮静化が利下げ要件と見られてきましたが、景気後退懸念を受けて重要度は低下していると見ています。景気の先行きを予想する上では、15日(木)の8月NY連銀およびフィラデルフィア連銀の製造業景気指数、16日(金)の8月ミシガン大学消費者マインド(速報値)などの景気に対して先行性のあるサーベイデータに加え、7月小売売上高、7月鉱工業生産(いずれも15日発表)、7月住宅着工・建設許可件数(16日発表)など、実際の経済活動を計測したハードデータが注目されます。 中国では15日(木)に7月小売売上高、鉱工業生産、1-7月固定資産投資、不動産投資と重要な月次のハードデータが発表されます。製造業の在庫調整は順調に進展していることから、中国経済の先行きを巡っては個人消費と不動産市況の動向が注目点です。 日本では15日(木)に4-6月期の実質GDP(1次速報値)が発表されます。1-3月期は前期比年率-2.9%と大幅に落ち込みましたが、主因は能登半島地震などの外生的・一時的要因であったことから市場ではリバウンドが予想されています。野村證券では、輸出や民間消費、民間企業設備投資、公共投資等が実質GDP押し上げに寄与する一方、輸入や民間在庫が押し下げに寄与する結果、4-6月期は同+0.9%成長にとどまると予想しています。 (野村證券投資情報部 尾畑 秀一) (注1)イベントは全てを網羅しているわけではない。◆は政治・政策関連、□は経済指標、●はその他イベント(カッコ内は日本時間)。休場・短縮取引は主要な取引所のみ掲載。各種イベントおよび経済指標の市場予想(ブルームバーグ集計に基づく中央値)は2024年8月9日時点の情報に基づくものであり、今後変更される可能性もあるためご留意ください。(注2)画像はイメージです。(出所)各種資料・報道、ブルームバーグ等より野村證券投資情報部作成 ご投資にあたっての注意点
-
08/09 16:08
【野村の夕解説】日経平均株価、小幅に反発 193円高(8/9)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 米国では新規失業保険申請件数が市場予想を下回り、米国景気の後退懸念が和らぎ、米国株主要3指数がそろって上昇しました。この流れを引き継ぎ本日の日経平均株価は前日比441円高の35,272円で始まりました。外国為替市場では朝方に1米ドル=147.40円台と、昨日17時台からおよそ1円程度円安に推移し、これを背景に日経平均株価は一時前日比840円高まで上げ幅を拡大させました。しかし、後場に入ると徐々に上げ幅を縮め、一転し前日比マイナスとなりました。その後は一時前日比386円安となったものの、再度前日比プラスへと転じました。終値は193円高の35,025円となり、反発して本日の取引を終えました。個別企業では、前日の取引終了後に発表されたリクルートホールディングスの決算が好感され株価が大幅に上昇しました。終値は前日比6.80%高となり、ソフトバンググループ(約69円押し上げ)ともに、日経平均株価を約51円押し上げました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 米国では14日(水)に7月のCPI(米消費者物価指数)が発表されます。市場予想通り米国のインフレ率が緩やかな鈍化が明確になれば、米株式市場のボラティリティー(変動率)が和らぎ、日本株市場にも安心感が広がると考えられます。 (野村證券投資情報部 清水 奎花) ご投資にあたっての注意点
-
08/09 12:00
【今週のチャート分析】8月5日に史上最大の下落幅、その後反発へ
※画像はイメージです。 ※2024年8月8日(木)引け後の情報に基づき作成しています。 5日に史上最大の下げ幅となった日経平均 今週(8月5日~)の日経平均株価は、米国景気悪化懸念による米国株安や、一時1ドル=141円台まで急速に円高が進行したことなどを嫌気して、大幅下落となりました。8月5日は、前営業日比4,451円安と史上最大の下げ幅となりました(図1)。 (注1)直近値は2024年8月8日時点。 (注2)出来事の日付は現地時間ベース。7月17・31日の報道は日本時間。(注3) 2024年7月11日・7月12日の為替介入は各種報道を元に記入。(注4)業種別株価は、TOPIX17業種ベース。業種表記は一部略称。 (出所) 日本経済新聞社、 ブルームバーグ、各種資料より野村證券投資情報部作成 フシを次々と下抜けた後、6日に自律反発 チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう(図2)。 日経平均株価は、今年7月11日高値(取引時間中ベース:42,426円)からチャート上のフシを次々と下抜け、8月5日に一時31,156円まで下落し、約1ヶ月で1万円を超える大幅下落となりました。しかし、25日移動平均線からの乖離率がマイナス20%超え、RSIが11%台など、各種テクニカル指標は軒並み極端な売られ過ぎの水準まで低下したことから、翌6日は一転して自律反発に転じ、歴代1位の上昇幅(上昇率では歴代4位)となる前営業日比で3,217円高の急反発となりました。 (注1)直近値は2024年8月8日。 (注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 戻りのメドは3万6000円台後半 次の戻りのメドとして、今年7月以降の下落幅の半値戻し水準(36,791円)や、200日移動平均線(8月8日:36,896円)等が意識されます(図2)。 一方、当面の戻りが鈍く、再度調整となる場合は、8月5日安値(31,156円)に向けて二番底を固めに行く展開が見込まれます(図2)。 超長期トレンドは継続中 歴史的下落を演じた株価ですが、2010年代から続く、超長期上昇トレンド自体は継続中だと考えられます(図3)。 (注1)直近値は2024年8月8日。 (注2)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。 (出所)日本経済新聞社、各種資料より野村證券投資情報部作成 今回の下落は、これまで概ね下支えとなってきた、5年移動平均線(8月8日:28,492円)以上の価格帯での出来事です。この先、しばらくは、振れ幅の大きい展開が続くとみられますが、徐々に落ち着きを取り戻していくと考えられます。 日経平均は歴史的大幅安 過去の急落局面に学ぶ 今回は、今年7月以降の株価急落と、1987年のブラックマンデーや2008年のリーマンショック、2020年のコロナショック等の過去の急落局面とその後の株価の推移を見てみましょう(図4)。 (注1)直近値は2024年8月8日時点。 (注2)下落局面はすべてを網羅しているわけではない。(注3)ブラックマンデーや、コロナショック時や今回の下落局面は、直前の高値を起点とした。リーマンショックは2008年9月15日であり、その前営業日を起点とした。 (出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成 一番深く、長い調整となったのはリーマンショック後の調整ですが、当時は金融危機と呼ばれる状況で、深刻な信用収縮も起こっていました。一方、ブラックマンデーやコロナショック時の株価の動きはどうだったのでしょうか。両ケースともに直前の高値から1ヶ月前後で大底をつけ、その後は一時上値を抑えられる局面はあったものの、半年程度で急落前の高値前後まで値を戻しています。 ブラックマンデー類似なら回復まで半年程度か 過去の経験を参考とすれば、今回は、米国や日本で金融危機や信用収縮は発生しておらず、後者のパターンに当てはまりそうです。この先、8月中は引き続きボラタイルな展開が続く可能性はありますが、時間の経過とともに徐々に下値を固めていくとみられます。その後は、戻り待ちの売りをこなしつつ、年末に向けて本格的な戻り相場入りとなることが期待されます。 (野村證券投資情報部 岩本 竜太郎) 【FINTOS!編集部発行】野村オリジナル記事配信スケジュールはこちら ご投資にあたっての注意点
-
08/09 08:21
【野村の朝解説】米景気への懸念後退でダウは683ドル高(8/9)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 8日の米国株式市場は、主要3指数が揃って上昇しました。先週末の7月米雇用統計の弱い結果に加え、このところ米新規失業保険申請件数は増加傾向にあり、米国では雇用情勢の悪化が警戒されていました。しかし、朝方発表された8月3日までの1週間の米新規失業保険申請件数は23.3万件と、前週比で1.7万件減少しました。労働市場の底堅さが示されたことで米景気後退に対する過度な懸念は和らぎ、NYダウは終日しっかりとした値動きとなりました。為替市場では先週末の米雇用統計がドル円相場の急落の一つのきっかけとなりましたが、急速なドル安円高の動きは一服しており、ドル円相場は概ね147円前後での推移が続いています。 相場の注目点 今週の米国株式市場は大荒れ相場となりました。米景気に対する先行き警戒感から、週明け5日のNYダウは約1年11ヶ月ぶりに1,000ドル超の急落となりました。翌6日は買い戻しの動きから300ドル近く上昇したものの、7日には再び下落に転じるなど、不安定な値動きが続きました。本日の上昇は、米国の雇用関連指標が市場予想よりも改善したことを受けて過度な懸念が和らいだことが材料視されたとみられますが、先行きを警戒する投資家は依然として多く、引き続き不安定な相場展開が予想されます。8日は米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを急ぐとの見方が後退、米10年国債利回りは一時節目の4%を上回り、米2年国債利回りは4%台へ再上昇しました。FRBの利下げによる景気下支え期待が相場を支えていることから、目先は14日(水)の7月米消費者物価(CPI)が注目されます。なお、本日は中国で7月の物価統計(CPI、PPI)が発表されます。 (投資情報部 引網 喬子) (注)データは日本時間2024年8月9日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
-
08/08 16:07
【野村の夕解説】日経平均株価、落ち着きどころを模索し258円安(8/8)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 本日の日経平均株価は米国株安の流れを引き継ぎ、前日比443円安の34,645円と反落して取引を開始しました。前日の米国株は長期金利の上昇が嫌気され、株式主要3指数は揃って下落しました。米国の半導体株などハイテク株の下落が波及し、日経平均株価は一時前日比882円安まで下げ幅を広げました。一方で、レーザーテックやニトリホールディングス、アサヒグループホールディングスなどが、前日引け後に発表した好決算を手掛かりに逆行高となり、投資家心理を和らげ、下げ一巡後は下げ幅を縮小し上昇に転じる場面もありました。新規の材料に乏しい中、午後に入ると35,000円を挟んで一進一退の動きが続きましたが、引けにかけてはやや値を下げ、前日比258円安の34,831円と3営業日ぶりに反落して取引を終えました。日経平均株価の高値と安値の差分で計算される日中値幅は1,172円と依然高水準にはあるものの、3営業日連続して縮小を続けており、円高の一服もあり、徐々に落ち着き始めています。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 本日の引け後、東京エレクトロンは2024年4ー6月期決算を発表します。日経平均株価の構成比で2番目に大きい同社の株価動向は明日の日経平均株価に大きな影響を及ぼすことから、発表内容が注目されています。米国では本日8月3日の週の新規失業保険申請件数が発表されます。 (野村證券投資情報部 神谷 和男) ご投資にあたっての注意点
-
08/08 08:24
【野村の朝解説】米国株が反落、神経質な相場展開が続く(8/8)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 7日の米国株式市場では、主要3指数が反落しました。アジアや欧州株式市場がしっかりした値動きとなった流れを受けて、また、短期的に売られ過ぎとの見方もあり、朝方はテクノロジー株を中心に主要3指数は上昇して始まりました。しかし、前日引け後発表のサーバーなど電子機器製造のスーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)、7日寄り前発表のウォルト・ディズニー(DIS)の決算が失望される中で、米景気の減速や企業業績悪化への懸念が続き、相場は次第に失速しました。また、午後1時発表の10年債入札が軟調となり、米10年国債利回りが上昇したことも相場を下押しし、主要3指数は下げに転じました。為替市場では、急速な円高が一服し、1ドル=147円台後半まで円安ドル高方向に値を戻しました。日銀内田副総裁が7日の記者会見で、「市場が不安定な状況で利上げをすることはない」と追加利上げに慎重な姿勢を示したことが主因です。 相場の注目点 米国市場では不安心理が一旦は緩和しましたが、米景気の減速や米企業業績悪化への懸念が継続しており、神経質な相場展開がしばらく続きそうです。しかし、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが速まることによる景気下支え効果が期待できるため、米景気の急減速は避けられると見ています。また、日本株は、株価急落による割安感が相場の支えになるため、1か月前後で安定化に向かうと野村證券では予想します。日銀の早期利上げの可能性が後退したことも相場の支援材料ですが、内田副総裁は不安定な相場への配慮と同時に継続的な利上げを示唆しており、年内には日銀の追加利上げ期待が再燃し、再び円高圧力となる可能性には注意が必要です。本日は、7月日銀金融政策決定会合における主な意見が公表されます。今後の日銀の金融政策を占う上で参考になります。 (投資情報部 坪川 一浩) (注)データは日本時間2024年8月8日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点
-
08/07 16:26
【野村の夕解説】日銀の追加利上げ懸念が後退し、日経平均株価は続伸(8/7)
(注)画像はイメージです。 本日の動き 前日に史上最大の上げ幅を記録した反動から、本日の日経平均株価は前日比553円安の34,122円で寄り付き、一時下げ幅を936円にまで拡げました。その後の日経平均株価は米ドル円相場の動きに沿って荒い値動きが続きましたが、日銀の内田副総裁が講演で、「金融資本市場が不安定な状態で利上げすることはない」との見方を示したことが伝わると、日米の金利差拡大の思惑により為替市場では1米ドル=147円台半ばまで円安が急進しました。これを受けて日経平均株価も上げ幅を拡大し、前日比∔1,174円まで急上昇しました。ただ、その後は更なる上値を追うだけの材料は無く、取引時間終了が近づくにつれて円安に歯止めがかかり、株価は徐々に上げ幅を縮小し、前日比414円高の35,089円で本日の取引を終了しました。個別銘柄では、取引時間中に大和ハウス工業や日本電信電話が決算発表等と同時に自社株買いを発表し、大和ハウス工業の株価は一段高となりましたが、日本電信電話は業績が失望されて株価の上昇幅が縮小しました。 本日の市場動向 ランキング 本日のチャート (注)データは15時15分頃。ドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成 今後の注目点 明日、日本で7月の景気ウォッチャー調査が発表されます。足元で進む円高・ドル安の影響をどれだけ反映し、景況感が変化しているかが注目されます。 (野村證券投資情報部 秋山 渉) ご投資にあたっての注意点
-
08/07 08:13
【野村の朝解説】米国株は4営業日ぶりに反発(8/7)
(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 6日の米国株式市場では、主要3指数が4営業日ぶりに反発しました。売られ過ぎに対する押し目買いの動きと見られますが、前週木曜日から3営業日連続の株安の後、火曜日に反発する典型的な「アラウンドチューズデー」の動きであるため、今後も一定のボラティリティが残る可能性があります。国債市場では緊急利下げ観測が後退し、長期債を中心に金利が上昇、ドル円相場は一時144円目前まで円高が進行する場面もありましたが、概ね145円を挟んで取引されています。 相場の注目点 8月に入り、米国の景気後退懸念から世界的な株安に見舞われました。ただし、5日発表のISM非製造業指数が大きく改善したことなどから、市場の不安心理は緩和されたようです。6日は日経平均株価が前日比10%超、TOPIXも同9.3%反発するなど、世界的な株安は一旦一息をついています。ただし、CME日経225先物は3万3,605円と前日の日経平均の終値3万4,675円を1,000円以上下回るなど、依然として調整含みの状態です。米国でもVIX指数が前日から30%近く低下しましたが、27.71ポイントと心理的節目とみられる20ポイントを上回っており、当面は変動の大きい相場展開が継続するリスクには注意が必要です。今週の米国では重要統計やFRB高官の講演などが予定されていないことから、やや手掛かり難の状況が続きそうです。このため、景気の先行きに対する手がかりとしても企業業績の結果が注目を集めそうです。 本日のイベント 24年4-6月期の決算発表が本格化しています。日本ではソニーグループ(6758)やソフトバンクグループ(9984)、米国ではウォルトディズニー(DIS US)の決算発表が予定されています。 (投資情報部 尾畑 秀一) (注)データは日本時間2024年8月7日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 野村オリジナル記事の配信スケジュール ご投資にあたっての注意点