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16分前

【野村の朝解説】エヌビディア決算を控えて様子見姿勢強まる(11/19)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 11月18日の米国株式市場では、主要3指数が続落しました。半導体大手エヌビディアの決算発表を19日に控えて、AI関連株を中心に利益確定売りが広がりました。AI関連株の割高感に対する懸念や、FRBによる追加利下げ期待の後退が市場心理の重石となっています。為替市場では一時1ドル=155円台後半と、2025年2月以来の水準まで円安ドル高が進みました。高市政権の拡張的な財政政策への懸念が背景にあるとみられます。 相場の注目点 米国株は上値の重い展開が続いています。上昇基調に回帰するには、FRBの利下げ期待の継続と、AI関連の需要の強さが改めて確認され、ハイテク株が底入れすることがカギになるでしょう。19日にはAIブームをけん引してきたエヌビディアが決算を発表します。市場予想を上回る業績や見通しが示されるか注目です。また、政府機関の閉鎖で10月初旬から発表が滞っていた経済統計にも注目です。11月20日には9月雇用統計が発表されます。12月FOMCでの追加利下げ期待が高まれば相場の支援材料になりますが、そのためには雇用の減少、インフレの加速が見られないなどの証左が必要でしょう。 一方、日本では日中関係や日銀の動向にも目配りが必要でしょう。台湾有事を巡る高市首相の国会答弁に端を発した中国政府による自国民に対する日本への渡航自粛要請を受けて、前日の日本市場ではインバウンド関連株などが下落しました。日本と中国は政府間協議を行っており、その帰趨に注目が集まります。他方、18日午後に行われた高市首相との初会談について日銀の植田和男総裁は、首相から金融政策についての要請・要望は「特になかった」とし、利上げに関しては「今後のデータ・情報次第で適切に判断する」と述べました。これまでと同様の姿勢が示されたことで、日銀が緩和的な姿勢を示すことによる過度な円安への警戒は和らぐとみられます。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) 注)データは日本時間2025年11月19日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点