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08:23

【野村の朝解説】ハイテク株の上昇が米国株を下支え(6/26)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 25日の米国株式市場で主要3指数はまちまちとなりました。前日に大きく上昇したことの反動や高値警戒感などから、利益確定売りが出たとみられますが、ハイテク株が堅調に推移し相場全体を支えました。FRBのパウエル議長は連邦議会上院銀行委員会での議会証言に臨み、関税が消費者物価に及ぼす影響をいまだ見極め切れていないと発言し、改めて利下げを急ぐ必要はないと表明しました。ただ、発言内容は新味に欠けると受け止められた模様で、株価への影響は限定的でした。 相場の注目点 S&P500指数が過去最高値に迫っています。FRBのウォラー理事やボウマン副議長が7月FOMCでの利下げに言及したこと、各種インフレ指標に関税率引き上げの影響が現れていないこと、原油価格が下落していることなどを受け、市場の早期利下げ期待が高まったことが株価の押し上げ材料となっています。本日もバーキン・リッチモンド連銀総裁、ハマック・クリーブランド連銀総裁、バーFRB理事の講演が予定されており、各高官の金融政策の見通しに関する発言が注目されるでしょう。もっとも、パウエル議長が早期利下げに慎重な姿勢を示すなど、金融緩和のタイミングを巡ってはFRB内でも隔たりがあるようです。現時点で7月といった早いタイミングでの利下げ再開を期待するのはいささか楽観的かもしれません。S&P500の12ヶ月先予想PERは割高感が感じられる水準にあり、更なる上値を追うには新たなカタリストが必要になるとみています。 本日の東京市場は6月期決算企業などの配当・優待権利付き最終売買日です。海外では、米国で1-3月期実質GDPの確報値、5月耐久財受注が発表されるほか、欧州ではEU首脳会議(~27日)が開催され、経済やウクライナ・中東情勢などに関して議論が行われる予定です。 (野村證券 投資情報部 岡本 佳佑) (注)データは日本時間2025年6月26日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点