【野村の朝解説】米国株反発 テクノロジー株の調整が一服(1/29)
(注)画像はイメージです。
海外市場の振り返り
28日の米国株式市場で、主要3指数は上昇しました。27日に中国の新興AI企業DeepSeek(ディープシーク)の影響により急落したエヌビディアが前日比+8.9%と反発するなど、テクノロジー株の調整が一服し主要指数は上昇しました。
相場の注目点
今週は米国を筆頭にユーロ圏やカナダ、ブラジル、南アフリカで金融政策会合が開催される中銀ウィークです。今晩、結果が発表される米国FOMCでは、政策金利は据え置きとの見方が優勢です。今回は経済見通しの発表もないことから、会合後のパウエル議長の記者会見が注目されます。また、今年は5年に1度の金融政策の枠組み変更が議論される年に当たります。5年前には平均インフレ目標導入など、インフレを目標近辺に引き上げるための手段が検討されました。議長会見では、利下げ時期や政策金利の着地点に加えて、今後の政策の枠組みに対する発言も注目されます。一方、30日(木)に開催されるECBの金融政策理事会では0.25%ポイントの利下げが予想されます。インフレにはやや足踏み感が見受けられますが、ECBは景気下振れリスクを緩和するため利下げを継続することが予想されます。野村證券では、1月会合を含めて25年中に5回の利下げを予想しています。
本日のイベント
日本では、アドバンテストや信越化学工業などの決算発表が予定されています。米国では、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、ASMLなど、AIに関連する企業の決算発表が相次ぎます。業績動向に加え、DeepSeekに対する見解などが経営陣から示されるか焦点となりそうです。その他、テスラやサービスナウなどの決算にも注目です。
(野村證券 投資情報部 寺田 絢子)
(注)データは日本時間2025年1月29日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、直近限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。
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