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30分前

【野村の朝解説】AI関連株を中心に米国株下落(11/5)

(注)画像はイメージです。 海外市場の振り返り 11月4日の米国株式市場では、主要3指数が揃って下落しました。AI関連株を中心に短期的な過熱感が意識され、テクノロジー株を中心に売りが広がりました。データ分析プラットフォームのパランティア・テクノロジーズが3日夕方に発表した2025年7-9月期決算では、売上高や1株当たり利益などが市場予想を上回りましたが、決算発表後に株価が一時10%程度下落しました。AIを用いたデータ分析の需要を背景に好決算を発表した同社ですが、株価が年初来で大幅に上昇しており、株価の割高感が指摘されています。 相場の注目点 米国株は短期的な過熱感を指摘されながらも、上昇基調を維持してきました。特にテクノロジー株の比率が高いナスダック総合の上昇幅が大きいことから、AIによる成長期待が株価を押し上げていたとみられます。しかし、足元ではAI関連株に加え、年初来大きく上昇していた金価格もやや軟調に推移しています。高値警戒感に加え、前週から複数のFRB高官が相次いで追加利下げに慎重な姿勢を示し、年内の追加利下げに対する期待が後退していることも背景にあります。米国株が強気相場を維持するには、追加利下げ期待の継続と、AI関連の需要の強さが改めて確認され、好決算が続くことが必要とみています。 他方、日本株も本格化している企業決算に注目です。前週はAIや半導体関連に市場の関心が向かっていましたが、足元では幅広い業種の決算発表が相次ぎ、物色が広がっています。良好な業績モメンタム、円安の進行、底堅い米国景気、高市政権の政策への期待が日本株の押し上げ材料になるとみています。野村證券では、日経平均株価の2025年末予想値を53,000円(従来は49,000円)に、26年末予想値を55,000円(従来は52,000円)に引き上げました。 (野村證券 投資情報部 坪川 一浩) 注)データは日本時間2025年11月5日午前7時半頃、QUICKより取得。ただしドル円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。CME日経平均先物は、中心限月。チャートは日次終値ベースですが、直近値は終値ではない場合があります。 ご投資にあたっての注意点