【野村の夕解説】円安の追い風でも上値は慎重、日経平均110円安 (7/14)
(注)画像はイメージです。
本日の動き
米トランプ大統領は12日、8月1日から欧州連合(EU)とメキシコに対し、4月2日公表分よりも高い30%の関税を課すと発表しました。米国の関税政策による世界景気減速への警戒感が強まったことから、14日の日経平均株価は前営業日比153円安の39,416円で寄り付いた後、下げ幅は一時前営業日比280円安まで広がりました。しかし、関税政策による米国の物価上昇への警戒感は根強いことに加え、20日の参議院議員選挙で与党が過半数割れとなる可能性が報じられ、米ドル円が円安方向へ切り返すと、それに連れて日経平均株価は下げ幅を縮小しました。一時は前営業日比で上昇に転じる場面もありましたが、午後に入って、一部観測報道により、日銀が7月30、31日の金融政策決定会合で2025年度の物価見通しを上方修正する見込みであることが伝わると、円安進行が一巡し、日経平均株価は前営業日終値を挟んで上値の重い展開となりました。引けにかけてはやや下げ幅を広げ、終値は前営業日比110円安の39,459円となりました。
本日の市場動向
ランキング
本日のチャート
(注)データは15時45分頃。米ドル/円相場の前日の数値は日銀公表値で、東京市場、取引時間ベース。米ドル/円は11:30~12:30の間は表示していない。(出所)Quickより野村證券投資情報部作成
今後の注目点
15日、米国で6月消費者物価指数が発表されます。関税の物価への影響を確認するうえで、注目が集まります。
(野村證券投資情報部 秋山 渉)
ご投資にあたっての注意点