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FAQ

【野村の投資判断】ゲームセクターは任天堂の次世代機に向けた準備期間か

2025.3期に向けた家庭用ゲームの大型タイトルはまだ少ない

ゲーム・アミューズメントセクターの2023年10-12月期(3Q)決算は、全体的に売上高で野村予想をやや上回る堅調な結果となりました。しかしながら、2025.3期に向けては、各社のパイプライン(リリース予定)の不透明感が続いています。

野村では、パイプラインの底堅さや事業展開の拡大などを考慮し、レーティング「Buy」銘柄の投資優先順位を1位:コナミグループ(9766)、2位:東宝(9602)、3位:東映(9605)、4位:任天堂(7974)、5位:コーエーテクモホールディングス(3635)とします。

2024年2月は、インターネット番組「ニンテンドーダイレクト」などが配信されましたが、特筆すべき大型タイトルの発表はありませんでした。2025.3期に向けた家庭用ゲームの大型タイトルはまだ少なく、業績の不透明感が続いています。野村では、任天堂の次世代ゲーム機の発売に向け、各社が大型タイトルの準備をしている可能性があると考えています。次世代ゲーム機についての新情報公開が待たれます。

次に注目すべきイベントとして、2024年3月23日から24日に開催される「Anime Japan 2024」が挙げられます。人気アニメ「推しの子」や「ポケットモンスター」に関する発表が主な注目ポイントとなります。「推しの子」については東映が実写映画を製作中であり、公開時期などの発表があるかもしれません。アニメ「ポケットモンスター」については初のステージ参加で、新作映画が発表されれば、その配給が東宝になる可能性があります。

(要約編集:野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

目標株価達成へのリスク要因

コーエーテクモホールディングス (3635)

株価下落の主なリスク要因は、(1)大型タイトルの販売本数が低位に留まる、(2)モバイルゲーム事業の減速、(3)人員増強等の投資による一時的な利益成長の停滞、など。

任天堂 (7974)

野村予想を大幅に下回るリスクは(1)次世代ハードの普及がSwitchを大きく下回る、(2)リカーリングビジネスの失速、(3)大型投資による減価償却費・のれん償却費発生で利益水準大幅低下など。

東宝 (9602)

目標株価を下回るリスクは、(1)ヒットが期待された映画の興行収入の低迷、(2)不動産市況の悪化や空室率の悪化、(3)海外展開の失敗、(4)新型コロナの感染拡大等を受けた映画興行事業の低迷、等が挙げられる。

東映 (9605)

目標株価を大きく下回るリスクとして、(1)予定された映画公開の延期または中止、(2)アニメ版権事業の不振、(3)不動産テナントの突然の退店や不動産価値の下落が挙げられる。

コナミグループ (9766)

株価が野村の目標株価を下回るリスク要因は、(1)遊戯王IPのシナジー発揮による利益成長が想定を下回ること、(2)主力モバイルゲームがモメンタム鈍化した際の同事業の弱含み、(3)休眠IPの活用が一過性に留まる、などである。

要約編集元アナリストレポート

ゲーム・アミューズメント/投資視点 – パイプラインは依然不透明もアニメ展開等が進む(2024年2月27日配信)

(注)各種データや見通しは、要約編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。
(出所)野村證券エクイティ・リサーチ部などより野村證券投資情報部作成

【野村の投資判断】シリーズ記事(個別銘柄編)は、最近発行された野村證券のアナリストレポートの中から、特定の条件(保有残高、レーティング・目標株価変更、時価総額など)に基づいて抽出した銘柄関連レポートを要約して、定期的に配信しています。特定の銘柄について有価証券の買付けもしくは売付け等を推奨するものではありません。

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