小売各社の決算発表が本格化し、関連銘柄が浮上

トヨタ自動車(7203、以下トヨタ)は前週の4位から3位に順位を上げました。トヨタは、10月12日に出光興産(5019)とBEV(バッテリー式電気自動車)用の全固体電池の量産実現に向けた協業の開始を発表しました。今回の発表について野村證券は、以前よりトヨタと出光興産とは全固体電池に関する複数の共同特許を保有する関係があったため、意外感はないとみています。

前週は小売各社の決算発表が本格化しており、関連する複数の銘柄がランクインしています。イオン(8267)は前週の24位から5位に大きく順位を上げました。イオンは10月11日に2023年3-8月期決算を発表しています。Q2(同年6-8月期)の営業利益は前年同期比27%増益の662億円となり、野村予想の588億円を上回りました。GMS(総合スーパー)事業やSM(食品スーパー)事業など小売関連事業の利益進捗が野村予想と比べて良好でした。

前週はランキング圏外だったファーストリテイリング(9983、以下ファストリ)が10位にランクインしています。ファストリは10月12日に2023年8月期決算を発表しています。同期の事業利益は前期比25%増益の 3,820億円となり、野村予想の3,709億円を上回りました。Q4(同年6-8月期)では野村予想と比べて国内ユニクロ事業の売上高総利益率(粗利益率)が良好であったほか、欧米を中心に海外ユニクロ事業の売上も良好でした。会社は2024年8月期の事業利益を前期比18%増益の4,500億円と計画しています。野村予想は4,275億円であり、会社計画はやや意欲的な印象も受けますが、海外ユニクロ事業を軸に利益拡大を目指す方向性に違和感はありません。

(FINTOS!編集部)

(注1)画像はイメージ。
(注2)各種データは2023年10月16日時点。

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