三菱UFJが1位に、株価は年初来から大きく上昇

2023年9月後半から、日本株市場は調整局面が続いています。年初から上昇基調にあった銘柄の多くが下落しており、9月のランキングでは、これらの銘柄への押し目狙いとみられる買いが目立っています。

三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が前月の2位から1位に浮上しました。銀行株は、日本銀行による金融政策変更への期待や日本国債の利回りが上昇基調にあることなどを背景に、株価が年初来から大きく上昇しました。一方で、2023年9月後半以降は株価パフォーマンスがやや低迷しています。

前月はランキング圏外だったIHI(7013)が5位にランクインしています。足元のIHIの株価は2023年10月24日に年初来安値を更新するなど、低迷しています。プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製航空エンジンの品質問題が、開発に参画したIHIの株価下落の要因の一つとなっています。

鉄鋼株が上位にランクインしており、7位が神戸製鋼所(5406)、9位がJFEホールディングス(5411)、10位が日本製鉄(5401)となりました。鉄鋼株は、2023年9月末から10月初めにかけての日本株の調整局面で下落率が相対的に高くなりました。足元、アジア市場で鋼材価格の低迷が続く中、原料炭のスポット価格が大きく上昇しています。2024年3月期下期の高炉メーカーの輸出採算にとってはリスク要因となります。

(FINTOS!編集部)

(注1)画像はイメージ。
(注2)各種データは2023年10月24日時点。

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