デンソーとさくらインターネットが急浮上

デンソー(6902)は、前週の24位から4位に順位を大きく上げました。トヨタ自動車(7203)、豊田自動織機(6201)、アイシン(7259)の3社は11月29日、デンソーの株式を売り出すと発表しました。売り出しの規模は、3社合計で約6,700億円(29日終値ベース)に達します。同日、デンソーは株式市場への影響を抑えるため、上限2,000億円の自社株買いを行うと発表しました。事前の観測報道があったことも影響し、発表の翌日である30日のデンソー株は前日比0.70%高で取引を終えました。

さくらインターネット(3778)は、前週のランキング圏外から6位に急上昇しました。デジタル庁は11月28日、政府や地方自治体のシステム共同基盤「ガバメントクラウド(政府クラウド)」の提供事業者としてさくらインターネットを追加することを発表しました。国内企業が選ばれるのは初めてのことです。発表日である28日のさくらインターネット株は前日比25.0%高と制限値幅の上限(ストップ高)で取引を終えました。

神戸製鋼所(5406)は、前週の11位から9位に上昇しました。同社は11月28日、ユーロ円建ての新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行し、約500億円を調達すると発表しました。この資金のうち、約300億円は借入金の返済に、残りの約200億円は鉄鋼事業や電力事業の脱炭素化への投資に充てられる予定です。発表の翌日である29日、神戸製鋼所株は前日比4.29%安で取引を終えました。

(野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)

(注1)画像はイメージ。
(注2)各種データは2023年12月4日時点。

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